遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

2019-10-27 16:09:03 | 日記
令和元年10月27日(日)

柿 : 甘柿、渋柿

柿が秋の代表的な物とみなされる様になった
のは、柿が俳諧に於いてよく詠まれる様に
なって以来の事。 江戸の頃より俳人の、

松尾芭蕉の「里古りて柿の木持たぬ家もなし
広瀬惟然の「別るるや柿喰らひながら坂の上
近代においては、柿が大好きであった、
正岡子規の「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺
等、これらにより、柿は俳諧、俳句に依って
秋の美として定着したと言ってよい。
、、、、、、、、、、、、、、、、、中略、

柿は昔、女性の象徴であり、嫁いで行くに
あたり、実家から柿木を持参して接ぐ風習が
あった。やがてその嫁が生涯を終えると、
大きくなった柿木を、火葬する時の薪やお骨
を拾う時の箸にされたようだ、、。



(坪内稔典、新日本大歳時記より、引用)

毎年この時期、岐阜県有数のブランド柿
「天下富舞」の初競りが話題となる。

10月25日、名古屋市中央卸売市場北
部市場(愛知県豊山)で行われた、柿の
初競りで、最高等級の「天下人」が2個
で75万円(税抜き)で落札された。
今年もまた、柿の最高値を記録した。
昨年、一昨年は2個54万円であった。
早速、名古屋のデパートの店頭に並び、
2個で75万6千円の値段が、、、、

「天下富舞」は2015年に岐阜県が開発
した新品種「ねおスイート」のうち、特に
糖度が高く、大きな実に付けられるブラン
ド名で、地元の英傑「織田信長」が掲げた
「天下布武」にちなんだ名前の様である。

今年の「天下人」は1個380g、糖度は
25度以上、(普通の柿は糖度15位)
「シャキシャキとした食感と甘味のバラン
スが素晴らしい、、」との事である。
それにしても、1個あたり37万8千円?
超、高値、何方が買うの、、、、?
今流行りの4k8kテレビ、私の何カ月分
の食費、、
世界中に溢れる、難民、飢餓に苦しむ子等
を思うとき、空しく、呆れて物が言えぬ?

これは1個200円の柿です。


今日の1句(俳人の名句)

よろよろと棹がのぼりて柿挟む   高浜 虚子