遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

新 酒

2019-10-26 15:37:04 | 日記
令和元年10月26日(土)

新 酒 : 今年酒、新走り


新米で醸造した酒
かって酒は自家製で、収穫後の米を直ぐに
醸造したため、新酒は秋季であった。

酒は造られる順に、5種類に区別されていた。
新 酒 : 秋彼岸過ぎから仕込む
間 酒 : 10~11月
寒前酒 : 11~12月
寒 酒 : 1月
春 酒 : 2~3月
夏はいわば酒のシーズンオフであった。
そのため秋に出始める酒が新酒と呼ばれた。

江戸の中期以降、酒造りは寒造りが主となる。
今日では、新米で造った新酒は2月頃に市場
へ出回る。
現在では「寒造りの新酒発売中」と言う様に
宣伝されるので「新酒」という語にあった秋
のイメージは薄れている。

日本酒は造られる工程により、「荒しばり」
「中取り」「せめ」の3種がある。
荒しばり : 一番最初に出てくる部分で
       香りが華やかで強い
中取り  : 中間に出てくる部分
せ め  : 最後に出てくる部分


新走り(あらばしり)とは、日本酒を搾った
時に、一番最初に出てくるお酒の事。圧力を
掛けずに醪(もろみ)の重さだけで自然に出
てくる、小量しか取れない、希少価値が高い
が、荒々しく深い味わいがある。

醸造の仕方



自動圧搾機

機械制御で管理され、時間が早くなった。
醪(もろみ)から酒を絞り出した後、酒と
酒粕に自動的に分離されるため、お酒が空気
に触れる時間が少ないので、味の変化を防ぐ。
反面、機械しぼりのため圧力が強すぎ、デリ
ケートな上質な酒には向かない(普通酒)

槽しぼり
槽の中に、醪の入った布袋を入れ、上から重
しをかけて搾る(圧力の調整ができる)
酒に余計な圧力かからず上質な酒が出きる。
(特級酒、吟醸酒)

雫しぼり

雫しぼりは、醪の袋を吊り下げ、圧力を掛けず
重力(自然)のみで袋から滴り落ちるお酒。
手間がかかり、値段が高い(大吟醸)

「あらばしり」は上記三つの方法いずれも、
最初の方に搾り出された酒をいう。
(圧縮、槽しぼりに於いても、重みを加える
 前に滴るものをいう)


今日の1句

新酒下げ酒好きの輩久方に     ヤギ爺


草紅葉

2019-10-25 16:31:44 | 日記
令和元年10月25日(金)

草紅葉 : 色づく草

秋の千草(色々な草)が色付いてくること。
田の畔、河原、土手の道や野山の草原が色
づいて美しくなる。
何時もの散歩道が、露を含んだ草がキラキら
と輝いて珠玉の時、シャッターを、、、、。
その時も束の間で、やがて霜が降り枯れ果て
冬を迎え、、みすぼらしくなってくる。


カミさんの実家の近くの庄内川、娘達の住まい
の傍を流れる木曽川の堤はこの時期、草紅葉
が美しく、夕日を浴びる頃が素晴らしい、、


先日、ある雑誌に「全国の草紅葉の名所」の
ベストテンが載っていた。
その道の専門家10名による選考で、
学者(大学教授)、植物写真家、山岳出版、
登山家、山野草研究家、日本植物学会等の
緒先生方が集まり、審議されたもの。

1位 : 尾瀬ヶ原(群馬、福島)湿原一帯の
      黄金色の煌めき


2位 : 大雪山(北海道)、真っ赤な高原の
      圧倒的なスケール


3位 : 奥日光・小田代ヶ原(栃木)白樺背景
      に漂うもの寂し気な風景


4位 : 八甲田山(青森)見事なモザイク模様


5位 : 月山(山形)沼と青空とのコントラスト
6位 : 苗場山(新潟)起伏の無い頂上大湿原
7位 : 八島湿原(長野)湿原に写る葦紅葉
8位 : 坊ガツル(大分)ツツジの赤と草の錦
9位 : 雨竜沼湿原(北海道)荒涼感漂う神秘
      の溶岩台地
10位 : 曽爾高原(奈良)風に揺れるススキヶ原
 他にも、秋吉台、愛知の葦湿原等々、甲乙付け難し
 との事である。地元の河原等歩いて見ては、、、



秋吉台



今日の1句

踏みにじり難き堤の草紅葉      ヤギ爺



霜 降

2019-10-24 16:36:28 | 日記
令和元年10月24日(木)

霜 降 : そうこう

二十四節気の一つ、
露が冷気となって霜となり、降り始める頃
楓や蔦が紅葉し始める頃。
露は冷たい空気に依って、大気中の水分が
結晶化して、草木や地表が0度以下になると
霜が降り易い。
晩秋の頃の本格的に冬に入る一歩手前、、
11月8日は立冬、いよいよ冬を迎える。
秋の日は「釣瓶落とし」 本当にアッという
間に冬となります。


昨日(23日)、青森では今シーズン一番の
冷え込み、2,4度を記録し、平年より6日
早く初霜を観測した。
北海道の釧路、室蘭や岩手県の盛岡でも初霜
を観測したとの事。

名古屋地方の初霜は、平年では11月の末日
前後、最近で一番早かった年は平成20年の
11月19日でこの年の初雪は翌1月元旦、
この地方では、「霜降」はピント来ない。

冬を迎えるこの頃は実りの秋、収穫を終えた
ばかりの食材は豊富で、「新米」をはじめ
野菜、果実等、食欲の秋、、、

キノコも出回るが、「松茸」は高値の花、
せいぜい「香り松茸、味しめじ」で、、、


プロ野球日本シリーズも終わり、 福岡の
ソフトバンク・ホークスが読売ジャイアンツ
を4勝0敗の圧勝で、3連覇した。


セリーグの覇者「巨人」一矢も報えず完敗、
昨年、なりふり構わずにセリーグ他の球団
から主力選手を金の力で引き抜き、、、
広島主力の丸選手は2年連続のMVP,中日
のゲーリーは本塁打王、ベイスターズの
山口投手は11勝をしたエースピッチャー。
主力を取られた3チームは、戦力ダウンで
セリーグでは巨人が圧勝した。
が、パリーグの覇者ソフトバンクには、歯が
立たず、、、、。
今年もシーズン・オフでストーブリーグが
始まり、巨人は早くも他球団の有望選手に
目を付け、、今年も金満ジャイアンツ?
恥も外聞も無いようですネ、、、、


今日の1句

霜降やストーブリーグ始まりぬ   ヤギ爺



※ストーブリーグ:シーズン・オフとなり
選手の契約更改、トレード、戦力外(クビ)
等で選手たちは、落ち着かない、秋風の吹く
季節がやってきます。


2019-10-23 16:07:07 | 日記
令和元年10月23日(水)

栗 : 毬栗、落ち栗



名古屋まつりの日(日)、大須観音へ出かける。
呼び物の「英傑行列」を見るでもなく、買い物を
するでもなく、商店街を冷やかし、、、


私、モンブラン


カミさん、マロンケーキ

途中、喫茶店でモンブランを食べ、、、帰り際に
商店街入口に在る店で「甘栗」を買って帰る。


※数年前、息子がこの英傑行列の戦国武将を演じ
 名古屋城から栄の矢場町迄、練り歩いた。
 もう、随分前の様な気がする。

栗は、ブナ科の落葉高木、また、その実をいう。
日本では北海道の中部以南の殆どの地域の山地に
生え、果樹としても栽培されている。


栗の毬は、初秋の頃は薄い緑色をしているが、
晩秋には暗褐色となり、裂けて光沢のある実をのぞ
かせる。 自然に落ちた実を落ち栗という。
実は毬の中に1~3個出来る。


我国では、古くから食用に呈してきた。
各地で固有の品種が作られ、兵庫、京都一円では
大粒の丹波栗が、山口県を始めとして中国地方で
は岩国栗、その他関東一円でも生産される。
この地方では岐阜、長野県が有名で、栗きんとん
等の土産が名物である。

長野旅行の際、小布施の町に立ち寄り「葛飾北斎
館」を見学、その傍に栗菓子の名店があり、土産
を挙っていた、、、、。




今日の1句

甘栗を買ふて早々夕暮れて    ヤギ爺





小さな木の実

2019-10-22 16:08:10 | 日記
令和元年10月22日(火)

小さな木の実


今日10月22日は、「即位礼正殿の儀」の日
会社、学校等は休日
街は静まり、車も殆ど走らず、静かな朝を迎えた。
昨夜から降り続いた雨も上がり、薄日が射す。
公園では知らぬ間に、紅葉が始まった様で、、、
TVは、早くも即位礼の特番が流れる。
東京は生憎の雨模様、時折激しく雨が舗道を打つ、
午後一時頃、儀式が始まる頃には雨が上がるか?
名古屋は既に(9時)雨が上がっているが、、。


公園を覗いて見ると、水溜まりに濡れ落ち葉が、
これから、亦落ち葉かきが忙しくなる。
落ち葉の間に、団栗が覗いていた。

暫く眺め歩くと、色々な小さな実が落ちている。
子供の頃、団栗を一杯拾い、ポケットを膨らませ
て、、、、、。 懐かしい思い出である。

ドングリ


楠の実


多羅葉の実


はなみずきの実


最近、歌声サロンに出かけていないが、、、
秋になると、必ずこの歌がリクエストされ、、、
郷愁を誘う、このメロデイが大好きである。


小さな木の実

ジョルジュ・ビゼー作の「美しいバースの娘」
セレナーデより、
作詞:海野 洋司、 編曲:石川 晧也


小さな手のひらに ひとつ
古ぼけた木の実 にぎりしめ
小さなあしあとが ひとつ
草原の中を 駆けぬけ
パパとふたりで 拾った
大切な木の実 にぎりしめ
ことしまた 秋の丘を
少年はひとり 駆けてゆく

小さな心に いつでも
しあわせな秋は あふれてる
風とよく晴れた 空と
あたたかいパパの 思い出と
坊や強く 生きるんだ
広いこの世界 お前のもの
ことしまた 秋がくると
木の実はささやく パパの言葉

この歌は、1971年の「みんなのうた」で
大庭昭子さんの歌により、発表された。
少年を主人公にして、父親との親子の感情を
海野洋司さんが作詞された日本の歌である。
「秋の日に少年は、かって父親と一緒に拾っ
た木の実を手に走り、、、、その時少年は、
昔父が語ってくれた言葉を思い出し、、、」

この曲は、ビゼーの歌劇「美しきパースの
娘」の中の、セレナーデを基に石川晧也が
編曲し、作詞家の海野洋司氏に依頼して、
この美しい、日本的な詩が生まれたとの事。


今日の1句

幼き手小さな木の実一つ在る    ヤギ爺