こんな夢をみた。
幼馴染みのサッちゃんと手をつないで歩いている。前を歩いている男と女がビルに入っていった。「わたしたちも・・・」「いいの」JRに乗って、隣りの駅に降りる。二人はお城のビルに吸い込まれる。
フロントでは手編みの帽子をかぶった男が笑顔で迎えた。手編み帽はうなづくと鍵束を手に取った。案内をしてくれるらしい。私たちは階段を下へおりていく。臼暗い廊下の左右には重厚な木製のドアがならんでいる。手編み帽が、あるドアを開ける。笑顔でうなづくと、どうぞとばかりに手を差し出した。 やけに広い部屋である。
サッちゃんと姫事を始める。サッちゃんは人形のように眼を見開いて天井を見つめている。「どうしたの」「なんでもない」戸惑っていると、突然ドアが開いた。
ジャンパーを着た禿頭の男が、待たしてもらうよ、と腰をおろした。
・・・部屋の間違いではないですか。
ここで、いいんだあ。
次々と人が入ってくる。どうやら、この部屋はイベント会場の楽屋になっているらしい。
サッちゃんの姿はなくなっていた。なぜか、ほっとしている。