世界的に話題になっている凄い日本人女性指揮者がいるという噂を耳にしていたが、その演奏を聴いたことが無かった。
その指揮者が京都市交響楽団(京響)の常任指揮者に就任したと知りYouTubeに上がっていないものかと検索するとあった!!
N響でラベルの「ボレロ」を指揮していた。
何んと冒頭から引き付けられた。おおらかな指揮ぶりのなかに繊細でピリッとするメリハリ。品のあるお洒落感覚のあるラベルの代表曲の一つ「ボレロ」を巧みな演出で耳が釘付け。ボレロはラクダの隊商が砂漠の遥かかなたから次第に近づいてくる様子を巧みな音で表現したもので16分余り同じような旋律で繰り返されているのだが全く飽きさせない。すっかりその指揮ぶりに魅了され女性小澤征爾が現れたと思った。いや小澤氏にも劣らない繊細さが漂っている。N響の特別コンサートマスター(第一バイオリン)の篠崎史紀氏も気持ちよさそうに乗りにのっていた。そして黒田英実さんの「スネア」も魂が入ったかのように軽快に響くのだ。
注目の女性指揮者、その人の名は「沖澤のどか」さんだ。小柄ながらも大きく見える堂々たる指揮だ。すっかり虜になった京都交響楽団のコンサートを聴いてみたくなった。
ラヴェル/ボレロ|沖澤のどか - NHK交響楽団