「古都逍遥 京都・奈良編」「花の詩」「日常のこと」や花や風景写真

 京都・奈良を中心に古刹・名刹や「花の詩」等の紹介。花や風景写真、オリジナルの詩、カラオケ歌唱など掲載しています。

花の詩「菜の花」

2013年02月19日 23時44分50秒 | 花の詩

【菜の花】
「菜の花畠に 入り日薄れ 
見渡す山の端 霞みふかし
春風ひそよ吹く 空を見れば
夕月かかりて におい淡し

里わの小路を たどる人も 
蛙のなくねも かねの音も
さながら霞める 朧月夜」

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 花の詩 「つばき 椿」

2013年02月11日 07時50分53秒 | 花の詩
「ふりかえる 秋篠寺の やぶかげの 
        椿の花は みなもの言へり」(小野興二郎)

 春の木ツバキはもともと霊木とされてきた神聖な木であった。
日本書紀に、九州遠征中の景行天皇が、豊後の来田見村(大分県久住)で土蜘蛛を平定する時、ツバキの木で槌を作り、それを兵に仕立てたことが記録されている。
そのツバキの兵を土蜘蛛に差し向けると、土蜘蛛はたちまち平定されたと言う。
 天武5年4月、大和国添下郡の吉事と言う人が宮中に瑞鶏を贈った。その鶏は、とさかがツバキの花の形をしたというめでたい鶏であった。また古事記には、天皇をツバキの美しさに例えて賀ぐ歌詞がある。

 「葉びろ 斎(ゆ)真椿 其(し)が花の 照りいまし
   広(ひろが)りいますは 大君ろかも (仁徳記)
  
 神聖な椿の花の耀くように顔色が美しく、葉が広がっているようにくつろいでいる大君よと讃美している。

「巨勢山の つらつら椿 つらつらに 
    見つつ偲はな 巨勢の春野を」(坂門人足)




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(花の詩)【水 仙】

2013年02月04日 17時47分31秒 | 花の詩
水仙…花言葉「自己愛」
(花の詩集)新川和江 ワーズ・ワース/前川俊一訳
 谷や丘の上を漂う雲のように 私はひとりさまよい歩いていた。そのときふと目にしたのは 金色の水仙の大群が湖のほとり、木立の下で そよ風におどるさま。

 銀色にひしめいて ひかりまたたく星屑のよう彼等は入り江のふちにそって 目路のかぎりつらなっていた。
一目見てざっと一万の花が 頭をふり立て陽気におどっているのだ。

 まわりの波もおどっていた。しかし彼等の歓びようは きらめく波を上回っていた。
 このように楽しげな連中に出逢っては 詩人も心うかれざるを得ない。
 私はただ見とれていたが、その眺めがどのような富を私にもたらしたか、気づかなかった。

 というのは、茫然と、また思いに沈んで 臥しどに身を横たえるとき
 彼等は孤独のよろこびである 内心の眼にひらくのだ。
 すると私の心は歓びにあふれ 水仙とともにおどるのだ。


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