講演家として活動していたころ、講演の締めくくりの話として取り入れていたもので、私自身の励みにもなっていた。
朝目覚めれば新しい自分がある
「生かすも殺すも自らの手の中」
北米のある電機メーカーが扇風機の販路拡大を図るため、未開拓地域であったアラスカにセールスを仕掛ける戦略を立て販売員たちを派遣した。ところかほとんどの販売員が音を上げて引き上げてきた。「あんな寒いところで扇風機なんか売れっこない。だいたい売ることが無謀だ」と苦言を呈したのです。
ところが一人の販売員から「扇風機が足りない、もっと送れ」と連絡が入った。みんな何事が起こったのかと不思議がった。
彼が戻って来ると「どうやって売りさばいたのだ」と、口々に質問を浴びせられた。
「な~に簡単さ。扇風機を室内の循環器として売ったのさ」。
寒いアラスカではどこもしっかりと部屋が密封されており、室内に洗濯物が干されていた。扇風機を回して暖気を循環させれば洗濯物が早く乾く、それに部屋全体の温度をまんべんなく一定にすることができる。彼はそこに目をつけ、売れる方法を考えだしたのです。
さて終わりにあたって、一つの例え話をして締めくくりたいと思います。
さて終わりにあたって、一つの例え話をして締めくくりたいと思います。
あるところに美しい森がありました。この森に人の心を何でも言い当ててしまう賢い老人が住んでおりました。
或る日、村の少年たちが、今日こそはあの老人をギャフンと言わせてしまおうと集まり、知恵を出し合っておりました。
或る日、村の少年たちが、今日こそはあの老人をギャフンと言わせてしまおうと集まり、知恵を出し合っておりました。
ある少年が、そうだ一羽の小鳥を持ってきて、その小鳥を手の中に包んで、老人にこんな質問をしたらどうだろう、と提案しました。
少年たちはどんな妙案かと、その少年の話に耳をそばだてました。
「いいかい、小鳥を手の中にこう包んで、手の中の小鳥が生きているか死んでいるのかを当てさせるのさ、老人が死んでいると言えば、小鳥を大空に離してホラ生きていると言えばいい。もし生きていると言えば、残酷だけど手の中で握りつぶしてホラ死んでいる、と言えばいいじゃないか」
なるほど、そいつぁー名案だ、きっと分かりっこないぜ。
少年たちは森の中へ入っていった。老人は憩いをとって目をつぶっていた。
「いいかい、小鳥を手の中にこう包んで、手の中の小鳥が生きているか死んでいるのかを当てさせるのさ、老人が死んでいると言えば、小鳥を大空に離してホラ生きていると言えばいい。もし生きていると言えば、残酷だけど手の中で握りつぶしてホラ死んでいる、と言えばいいじゃないか」
なるほど、そいつぁー名案だ、きっと分かりっこないぜ。
少年たちは森の中へ入っていった。老人は憩いをとって目をつぶっていた。
さきほど打ち合わせたとおり、その少年は得意満面な顔で、「やい、この手の中の小鳥、生きているか、死んでいるか、当ててみなよ~」
老人はしばらく考え込んで、しっかりと口調で、「その小鳥、生かすも殺すも、君の手の中にある」
老人はしばらく考え込んで、しっかりと口調で、「その小鳥、生かすも殺すも、君の手の中にある」
少年たちは何も言うことができなかった。
成功するも、失敗するも、幸せになるのも、不幸せになるのも、売れるも、売れないも、すべて自らの心の中、「生かすも 殺すも、君の手の中にあるのだ」。
成功するも、失敗するも、幸せになるのも、不幸せになるのも、売れるも、売れないも、すべて自らの心の中、「生かすも 殺すも、君の手の中にあるのだ」。
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