今日のスポニチの一面を飾ったのは「武豊3500勝」。
インタビューで「4000勝を目指します」と言った時の歓声がすごかった。頑張ってほしい。
3500勝がどれぐらいすごいか。
通算勝利数2位の岡部幸雄さん(引退)は2943勝。
3位で現役の横山典弘さんは2372勝(1月13日現在)。
JRAの騎手は1年で100勝すればすごいので、この差は圧倒的である。
獲得賞金額は708億円。
騎手にはその5%が支払われるので、約35億円を稼いだことになる。
武さんは東日本大震災の時に、個人的に南相馬市に来て避難している方たちを勇気づけた。
政治家よりもよっぽど活動的だなと思った。
しかし、ずっと年間100勝以上、最盛期には200勝以上していたのに、ここ3年は60勝前後。有力馬も思うように集まっていない。
噂によると社台グループの総帥を怒らせたのが理由らしい。
それが本当だとしたら「なんだかなぁ」だ。
社台グループ。
競走馬を生産する牧場を持っており、馬主でもある。
JRAの競馬は「社台の運動会」と呼ばれるぐらい、社台関係の馬が活躍している。
ちなみに昨年の年度代表馬ジェンティルドンナ、一昨年の年度代表馬オルフェーブル、その前のブエナビスタ。すべて社台グループのサンデーレーシングの馬である。
昨年の重賞(大きなレース)の半分近くを社台生産馬が占めた。
社台グループは調教師、騎手に強大な影響力、発言力を持っていて、独裁政権を展開しているとも言われている。
武さんが社台グループから見放された理由は、「衰えた」、「騎手クラブ会長として、社台グループと意見がぶつかった」、「凱旋門賞でヴィクトワールピサに乗った時の騎乗がひどかった」などいろいろ囁かれている。
今の競馬を盛り上げたのは武豊とオグリキャップであり、競馬を知らない人もその名前を知っている。武さんを切り捨てたら競馬も盛り上がらないだろう。
最後は税金の話。
競馬好きの人は知っている方も多い。
あるサラリーマンが、3年間で28億7000万円の馬券を購入し、30億1000万円の払い戻しを受けた。
1億4000万円ほどのもうけである。
それに対して大阪国税局は「5億7000万円の税金を払え」と言ったもんだから大問題なのである。
ちなみに購入額28億7000万円のうち、外れ馬券の分が約27億円。
国税局はもうけた30億1000万円に対して税金の額を計算したようであるが、外れ馬券の購入額、27億円分を必要経費としてみないらしい。
これで税金払えはむごい。もうけた額の何倍もの税金を払えっていうんだから。
日経新聞の野元賢一氏は「今回の課税のようなことがまかり通るなら、日本は暮らすに値する国ではない」と言ったが、その通りだと思う。
近々裁決が出る。どうなるかな。