第2図書係補佐 (幻冬舎よしもと文庫) | |
又吉直樹 | |
幻冬舎 |
劇場のフリーペーパーに載せた本の紹介(47冊分)をまとめたものである。
本の紹介とはいえ、いわゆる書評ではなく、98%はその本に関わる又吉さんのエピソードである。
「火花」を読む前にちょっと、と思って読んだのだが、凄く大変に抜群に面白い。久々に笑いがこみ上げてくる本に出会った。
特に「笙野頼子三冠小説集」のところはしばらく笑いが止まらず、治まるまで苦しい思いをした。
又吉さんにしてみれば、笑わせようとして書いているわけではなく、冷静に自分の過去を振り返っているだけなのである。
遠くから過去の自分を見ているような距離感が何とも言えない。
この本は実は本の紹介ではなく、本を通して又吉さんの人間性に触れる自伝のようなものだった。
「火花」を今すぐ読みたくなった。古本屋に行ってきます。
追記)
「中陰の花」に登場する占い師がすごい
内容には触れません。又吉さんは今年35歳。