母の友２月号に佐渡の図書館、掲載されました

最新号の「母の友」に、佐渡の図書館のことがトップで掲載されました。


タイトルは、いま図書館で何が起きている？に続く
「佐渡で起きた『図書館の危機』」

（冒頭略）
佐渡島は東京２３区の面積の１、３倍以上ある、非常に大きな島です。
そんな広さを持つ自治体にたった一つの図書館しかないなどということになれば、
これまで親子で歩いて通っていた人も、
バスや車に乗らなければなりません。

大人はまだしも、小、中学校はどうしたらいいのか。
放課後に行って、本をゆっくり選び、借りることができなくなります。

それに、司書や職員が減れば、
蔵書の管理も行き届かなくなる。
図書館の質の低下は避けられません。

この計画に、
子どもを持つ母親たちは驚き、反対の声をあげました。


人口の約１割にあたる５７６２名の署名を集め、地域の図書館、図書室の充実を求める請願を
議会に提出しました。

これほどの声があがると行政側もおもっていなかったのでしょうか。

その結果、縮小計画は整理というやや抑えた表現に代わり、１０の図書館、図書室は当面存続、
図書購入費も増額されました。
しかし、図書館縮小の施策の大きな流れ自体は変わっていないといいます。


＜注意※全文掲載ではありません。＞



佐渡市の紹介自体は冒頭ではありながらも、文字数は多くはありませんでしたが、
非常に的確にまとめていただいていると思います。

そして、その後のページでジャーナリストの方が
図書館を本を読むだけの場所ではないというサブタイトルと共に
論じておられますが、非常に得心がいく内容でした。

その中でも私が活動していく中で何度も伝え、訴えながらも、
どこか行政の方に伝わりきれない
（伝わった感触、手応えを感じられない）
想いをしていた部分が、細かく書かれていました。

それは、図書館は
●子どもたちを守るための場所
●子どもの居場所として大事な役割を担っている


ということです。

そして、言い方を変えて、

図書館は人と出会う場所である、という風におっしゃっています。

本と出会う場所、とはあえて言わず、
人と出会う場所、と言っています。

図書館が、本でなく人と出会う場所と発想の転換ができたら、
きっとこれまでとは異なる視点で、その施設を見ることができると思います。

その内訳について、ぜひ雑誌をご覧になって読んでいただきたい、と思います。


最後に、
現状は、子どもが少しでもうるさくすると「静かに」と言われますが、
できれば幼い子どもの来館をおおらかに見守ってほしいと思います。

その子達は未来の図書館利用者ですし、
そのコミュニティーを支える人材なのですから。


と結んでいます。

理想論と一言で片付けるのは簡単ですが、
やはり「そんな図書館」を求めていかなくてはいかないと思います。


私は「母」でもありますので、どうしてもこういう論説になってしまうかもしれませんが、


社会で暮らす大人たちはどうしても、さわぐ「子ども」を
押えつけるもの、という感覚で見ていないでしょうか。

あるいは、目障りなもの、という風に。

子を抱える母としては、その視線が痛くてかなわないのです。
そして、子ども向けの本が沢山ある図書館ですら、子どもが「おさえつけられ」てしまうなら、
子どもは一体どこに行けばいいのでしょう。

そして、押えつけられて、追い込まれた子どもたちは、どんな大人に育つでしょう。


そういう大人たちが暮らす「まち」を愛することができるでしょうか。
佐渡を愛することができるでしょうか？

できないと思うのです。

私はひとりの母ですが、ひとりでは、たった一人の息子すら育てられません。

沢山の「佐渡の人」に声をかけられ、挨拶をしてもらい、気にかけてもらい、
「愛されている」と感じながらでなければ、
まっとうな一人の人間には育てられないと実感しています。


図書館の司書さんにも、たくさん声をかけてもらいました。
赤ちゃん絵本からワンランク上の絵本を借りる時は、その成長を声にだして、喜んでもらいました。
はじめて司書さんに、自分の欲しい絵本の名前を言えた時のことは
彼と私の人生の中での大切な思い出です。


人が育つ場所でもあると思うのです。
図書館は。
そして、育つ場所にしているのは、間違いなくその場所にいる「人」なのです。







そんなことを思いながら、今日も図書館から借りた本をひらいています。

子ども達と一緒に。