ネグレクトによる児童虐待の記事に思う

チャットに夢中になっていた母親が1歳の男児を死亡させたという
記事を読み、とてもいたたまれなくなってしまいました。
そして、つい際限なく感情を移入してしまい、涙してしまいます。

パソコンに夢中になって、やるべき母親としての仕事を放棄した
罪はもちろん大きい。

しかし同時に、
こうした事件にふれるたびに、他人事ではまったくないと、
同じ子を持つ母親として感てしまうのです。

想像してしまうのです。
お腹を痛めて産んだわが子に対し、理由もなく「育児放棄」するはずがない。
育児放棄するだけの理由が、その母親にあったはずなのだ、と。



チャットに熱中するあまりに、育児放棄に走ったのではなく、
育児による孤立感が、チャットに走らせたのではないだろうか、と。


子どもと暮らしているとわかります。
言葉による理解がまだできない子どもを相手に過ごす24時間は、
社会との完全な孤立感にさいなまれてしまう、そんな事実が確かにあることを。

そうした母親を救い出すための仕組みづくりが、
どうにかしてできないだろうか、とつくづく思います。

それは、母親全てにいえることです。

シングルマザーにいたっては、生活を営むことさえ困難な状況です。


子どもはその親だけでなく、地域の、社会の宝物のはず。
未来の社会を担う存在なのだから。
もっと即物的な言い方をするならば、将来年金を支払ってくれる存在であり、
税金を支払ってくれる若者でもあるのですから。


大事にしなくてはバチがあたります。



しかし社会は、そんな子どもに対して、そして子どもを育てる母親に対し、
むごいほどに残酷です。


例えば、数字で示してみるとよりリアルにわかります。


シングルマザーの就労平均年収は170万程度。
児童扶養手当や養育費を入れても212万円ほど。
その養育費だってもらえているのは20％以下です。


OECD（経済協力開発機構）の報告書によると、日本のひとり親家庭の貧困率は
58％と加盟国で最悪。
子どもの貧困率もまた、日本は先進３５カ国中でワースト９位。

しかし、そんな日本のシングルマザーの就労率は先進国でトップ。
80％以上が働いています。
国の支援が乏しいからです。



シングルマザーのカウンセラーをしている女性の本を読みました。

お母さん達と話をしていて、驚いたことのひとつが
「虫歯の進行の深さ」だといいます。
20代だというのに、虫歯があまりに進行しすぎていて、年よりもずっと老けて見えさせて
しまうのだと。

生活費がぎりぎりで、自分の健康をどんどん度外視し、
歯医者にすら行くことができない状態になってしまっていた。

自分と同じくらいの年齢の人なのに、
自分とあまりに違う状況に愕然とした、といいます。

単純に感じてしまいます。
激痛を伴う歯痛を抱えながら子どもに笑顔をむけ続けることは無理だと。



育児には母親の愛情が何よりも必要です。

そんな当たり前が、改めて声を大にしなくてはいけない時代がきたのだと思います。
それだけ母親と子どもが追い詰められているのではないか、と思います。



母親の子どもへの愛情は、母親が安心して過ごせる平和な暮らしの上でなければ
そそげるものではありません。


「母性」のみで、女は子どもを育てられるわけでは決してないのです。


弱い母親からの、メッセージです。












ようやく離乳食開始！
初日はお兄ちゃんも手伝ってくれました。ひとコマだけ切り取るとすんごく美しくみえるけど、
周りはすごい散々な散らかりようです（笑）
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