先週吹き荒れた春の嵐で、鎌倉鶴岡八幡宮の樹齢1000年という大イチョウまでが根こそぎ倒れたというニュースには驚きました。
明け方に、雷が落ちるような大きな音がして倒れたのだそうです。誰もいない明け方に倒れたのは、けが人も出さずいかにも神木らしいと思いました。
自然界の脅威に、木がなぎ倒されたりすることはよくあり、ましてや古木であればなおのこと、自然界の摂理に、なすすべはないことと思うのですが、樹木はなぜか人の一生とも重なり、このニュースにはどこかさみしい思いがしました。横たわった大イチョウの記事の写真に、どうしてもお別れをしたいと思い、昨日鎌倉鶴岡八幡宮に出かけてみました。
すでに、周辺は白い幕で覆われて、その現場は見ることができませんでした。脇の大石段も通行禁止となって、舞殿手前が拝礼場所となっていました。倒れた根や幹がすでにうず高く積まれているように見えました。
ただ、この県指定の天然記念物は研究者の総力をかけて、倒れた幹部分を移植して再生をはかることができるそうです。それにしても大いちょうの再現の姿には、気の遠くなる年月が必要なのでしょう。