小さな庭

デジタルな仕事について20数年、だからという訳でもありませんが、アナログな世界に惹かれます。

ヨーロッパ旅行記8 ~スイス・ツエルマットの4日間(後半)~

2019-07-20 | 旅行


2日目
朝起きると、雨は止んでいたものの肌寒く、ただホテルの窓からは雪の付いたアルプスの峰々が見え隠れしていました。
朝食後、予定通り、ハイキングの支度をして地下ケーブルカーで標高2288メートル、スネガ展望台まで高低差683メートルを一気に上がります。


凄い角度の地下ケーブルカー、かなりのスピードで斜面を上がっていきます

下りると空気がさすがにヒンヤリと、やはり残念なことにマッターホルンは雲の中

4000メートル級の高さは雲が邪魔をしてなかなか全容をみることができません

ハイキングコースはここスネガからツエルマットまで下るというコース

眼下にみえるのはライゼー湖、まずこの湖を1周しました


足元には可愛い高山植物が夏を待ちわびるかのように咲いています

まもなく、フィンデルンの集落にでました

小さな集落の間を縫ってつづら折りの急坂を下ります

やがて針葉樹林帯に入り高山植物の種類は少なくなっていきますが、木の切り株を利用してキノコの彫刻(?)がありました。この切り株は今回のハイキングでいろいろなところで見かけました。


                 ハイキングの標識は至る所にあり迷うこともありませんでした


ツエルマットの村に2時間ほどでつきました

一度ホテルに戻って小休止したあと、午後はツエルマットの街を散策しました。
日本の妙高高原と姉妹都市を提携しているというプレート

1865年にマッターホルン初登頂を果たしたエドワード・ウィンパー候
初登頂の栄光と下山中に4名が遭難死した悲劇と、切れたロープのエピソードが頭をよぎります


村には馬車と電気自動車のみ、排気ガスをシャットアウトする環境への試みが伺えます

 3日目
朝起きたら、なんとか青空も覗くお天気に回復していました。この日はマッターホルンの姿がスイス随一と呼ばれているゴルナグラードを目指します。
ツエルマットを流れるマッタ―フィスパ川は氷河から流れ出る水で乳白色をしています。ツエルマットの村からマッターホルンが見えるビューポイントと言われているこの橋から見ると、マッターホルンは墨絵のように見えました。


まだ雲がかかっていましたが、そのうち晴れるのを期待して出発しました

ゴルナグラード登山電車で、ゴルナグラード展望台まで急斜面をのぼりながらおよそ30分高度差1469メートル。電車両脇の景色は、アルプスの山々がくっきりとその雄姿を見せはじめました。

この登山鉄道はアルプス登山ブームの全盛期の1898年に開通したというのですから驚きです。

ゴルナグラードの展望台につきました。標高3100メートル、さすがに雪も多く寒いです。


マッターホルンがある西側はなかなか雲が取れませんが、
鋭くとがったアルプスの山々が見事に現れました。
私はこの景色を見れただけでも十分だと思いました。(夫は諦めきれない様子)


眼下には、見事にくねった氷河が続きます

本来はゴルナグラード鉄道の中間駅リゥフェルベルク駅(2582m)からハイキングをする予定でしたが、まだ積雪が多く断念せざるを得ませんでした。そこでさらに下の中間駅リッフェルアルプ駅(2210m)からツエルマットまで歩くことにしました。


ほぼ森林樹林帯の限界地帯であるので、高山植物はあまり期待できませんが
きもちのいい森林浴を楽しむことができました。


まるで、アルプスの少女ハイジの物語のなかに迷い込んだようです。

この日も午後2時ごろにはツエルマットに戻ることができました。

ツエルマットで一番古いレストランで遅いランチをとりました。

店内にはアルプスの長い歴史を刻んだ登山家や雪のシーズンや登山シーズンに
リゾート地として訪れた白銀のスターたちの写真も飾られていました。

ツエルマットには、昔ながらの風景を残す古い地区が保存されていました。


高床式の穀物倉庫で、ネズミなどが倉庫に上がってこれないように
倉庫の床と小屋を支える柱の間に円盤状の石が積み重ねられていました。

ツエルマットに滞在して3日、天候は回復に向かっているように思えるものの、まだマッターホルンを見ることができず、次の日はいよいよ最終日となります。
夫と話して、翌日はチューリッヒに5時間ほど寄ったあと、ドイツとスイスの国境の街コンスタンツで1泊する予定でしたが、翌朝が快晴であればもう一度スネガの展望台でマッタ―ホルンを見てみようということになり、翌朝の天候に期待して休みました。

4日目
さすがに早く目覚めて、カーテンを開けると日の出にはまだでしたが、雲一つない快晴で天気は回復していました。ヤッター!
朝食を済ませ荷物を纏め、チェックアウト後、荷物をホテルのフロントに預けて出発しました。

ツエルマットの村を流れるマッタ―フィスパ川、この川に架かる橋からみえるマッタ―ホルンは絶好のフォトスポットだと言われています。まず、この橋を通ります。


そこで見たこのマッターホルンの姿に唖然としました。
4日目でやっと姿を見せた雄姿に言葉を失いました。感激ひとしおでした。

すぐにケーブルカーに乗って、スネガ展望台に向かいます。

期待通りの朝日を浴びたマッタ―ホルン
スイス側から見えるマッターホルンは北壁と東壁
この北壁の絶壁はまさにこの山の凄さを物語っています


ライゼー湖の湖面は風もなく逆さマッターホルンを見る絶好のチャンス


360度の大パノラマ!雲一つない真っ青な空
パラグライダーから見るマッターホルンは、鳥になった気分でしょうか・・・

マッターホルンをはじめアルプスの山を 十分に堪能して、12時にツエルマットを出発しました。
途中チューリッヒを経由して、ドイツとスイスの国境の街コンスタンツに着いたのが夕方5時でした。

          コンスタンツはローマ帝国皇帝の名前から、ホテルにも中世の壁画が

コンスタンツはドイツとスイスの国境となっているボーデン湖の西に位置しています


ホテルにチェックイン後、まだまだ陽は高く、夕飯を食べにコンスタンツの街にでました。さすがに疲れていた上に街の様子もわからず、取り敢えず英語のメニューのあるレストランに入り、サーモンのグリルとサラダを食べました。


これがさっぱりしてとても美味しかったのは、旅も終盤、ほっとしたせいでしょう。

翌日、4時間半の列車の旅を終えて、フランクフルトに戻りました。なにか、フランクフルトがとても懐かしい感じがしたのは、それだけ今回の鉄道の旅が緊張の連続だったのかも知れないと思いました。日本の温かい懐に戻ったようでホッとしたのも事実です。また3週間という長い間、世話になった長男家族に感謝です。

コメント (7)
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