今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

雨漏りの点検の日

2007-06-11 | 記念日
今日(6月11日)は「雨漏りの点検の日」
全国雨漏検査協会が1997(平成9)年4月に制定。本格的な梅雨のシーズンを前に、建物の雨漏りの点検をする日。
あめあめ ふれふれ かあさんが
じゃのめで おむかい うれしいな
ピッチピッチ チャップチャップ
ランランラン♪
「あめふり」 北原白秋作詞・中山晋平作曲
雨がふります 雨がふる
遊びにゆきたし 傘(かさ)はなし
紅緒(べにお)の木履(かっこ)も 緒(お)が切れた♪
「雨」 北原白秋作詞・弘田龍太郎作曲
上記の曲いずれも以下で聞けます。↓
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/00_songs.html
この2曲の童謡は、いずれも北原白秋の作詞であるが、上の物は、中山晋平作曲、下は弘田龍太郎作曲によるもの。子供の気持ちを美しいメロディと詩で表現している。ただ、「あめふり」 の歌には小さな子供が雨の日に雨具を来て長靴を履きお母さんと一緒にチャップチャップと歩くのを楽しもうとしている明るい歌であるが、「雨」 の方の歌には逆に、何となくもの悲しいイメージがあるよね。
雨の概念や雨に対する考え方は、その土地の気候によって様々であろう。イギリス、ドイツ、フランスなど西洋の温暖な地域(西岸海洋性気候の地域)ではを悲しいイメージで捉える傾向が強く、いくつかの童謡にもそれが表現されているという。一方、雨が少ないアフリカや中東、中央アジアの乾燥地帯などでは、雨が楽しいイメージ、喜ばしいものとして捉えられる事が多く、雨が歓迎されるというのは当然であろう。また、雨が多く、水田や山林など生活に雨が大きく関係している日本では、古くから雨が少ない時には雨乞いなどの儀式が行われて雨が降る事を祈った。文献に見える最古の雨乞いの例は、『日本書紀皇極天皇元年(642年)の条に記述があり、これによると、7月25日から蘇我蝦夷が雨乞いのため大乗経を輪読させたが、微雨のみで効が見られなかったので同29日にやめさせた。しかし、8月1日に皇極天皇が天に祈ると、突如大雨が降り、天下万民は共に天皇を称えたとあるそうだ。この記述以前にも、平安時代に編纂された仏教史書『扶桑略記』には、推古天皇33年(625年)の条に、高麗僧恵灌に命じて雨乞いの儀式を行わせたという記述がある。しかし、大雨は洪水をもたらし田畑を壊す事から、西洋と同じく雨に対する悲しいイメージもある。
「硝子戸から客間を覗いて見ると、雨漏りの痕と鼠の食つた穴とが、白い紙張りの天井に斑々(はんぱん)とまだ残つてゐる。」・・・これは、芥川龍之介夏目漱石の山房を訪れたときのことを書いた「漱石山房(そうせきさんぼう)の秋の夜」の一説である。日本では今の時代、普通では雨漏りのする家など少ないであろうが、戦後間なし位いまでは、雨漏りは珍しいものではなかった。現に、私の家なども、戦後父親を亡くし、経済的に困っていた時など、一部の部屋で雨漏りがしていても、この雨漏り、なかなかその原因がわからなくて素人には治しようがなく、業者に修理も頼めず放っておいたら、段々と酷くなって、梅雨時などは、雨の漏ってくるところへ金盥(かなだらい)などで受けまわっていたことを思い出す。盥(たらい)というと、松尾芭蕉の以下の句が有名。
「芭蕉野分して盥に雨を聞く夜かな」 
1681(延宝8)年に江戸の繁華街日本橋から、当時は未だ辺地であった深川へ越してきた。翌・1681(延宝9)年の夏、門人の李下から芭蕉を贈られ、芭蕉の木を一株植えたのが大いに茂ったので「芭蕉庵」と名付けた。その入庵の翌秋、詠んだ字余り調の句が先のものである。野分きは、秋から初冬にかけて吹く強い風である。雨も降ったのであろう。芭蕉の葉が嵐で激しく揺れ、庵では雨漏りがし、それを受けるタライの雨もりを聞く夜だった・・と言うのだから、芭蕉庵は質素な侘しい小屋であったのであろう。1682年(天和2)年の天和の大火(八百屋お七の事件で有名な江戸の大火)で芭蕉庵は全焼したが、翌年、弟子たちが隣の地に皆で再建した。このとき、芭蕉庵を人に譲った時にも、芭蕉だけは譲らず、隣に地に植え替えたというのである。よほど、気にいっていたようである。この年に郷里・伊賀で母が他界したことを受け、1684(天和4)年(40歳の時)に墓参りを兼ねて、旅に出、『野ざらし紀行』などの紀行文を残した。
入梅雑節の一つで、太陽が黄経80度の点を通過する日で、毎年6月11日頃。本来は「梅雨入り」の漢語的表現であり、梅雨の季節全体を「入梅」と呼ぶ地方もある。
今年の沖縄の梅雨入りは、平年より5月 8日ごろであるが、5月16日と8日遅いと発表があった。 ( 2007年05月16日)以下参照。
平成19年の梅雨入りと梅雨明け(速報値)
http://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/baiu/sokuhou_baiu.html
しかし、沖縄の方では”全然梅雨って感じじゃない・・・”といった話もあるが・・。近畿地方は、沖縄より普通約60日ほど遅れ、平年は6月 6日ごろだから6月14日頃と言うことかな?気象庁HPにも書いてあるように、多少のずれはあるようだから暫く様子を見ることにしよう。いずれにしても、7月の末ぐらいまで、じとじとした嫌な時期に入るんだよね。
雨漏りは家屋を傷めるので、専門家に見て見らってその原因を調べ、きっちりと修理しておく方が良いよね。我が家も、雨漏りのする家から、今の家を新築し、越してきたとき、家人が一番喜んだのは、家が広いことや明るいこと、環境が良いなどではなく、最も当然なこと、雨漏りがしなくなったことであったことには、思わず私も苦笑した。
(画像は、英 一蝶(はなぶさ いっちょう)「雨宿図」。週刊朝日百科「日本の歴史より。英 一蝶の説明と大きな雷神画がこで見れます。)
参考:
国雨漏検査協会
http://www.aikis.or.jp/~house-dr/
作家別作品リスト:芥川龍之介ー青空文庫
http://www.aozora.gr.jp/index_pages/person879.html#sakuhin_list_1
入梅 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%A5%E6%A2%85
なつかしい童謡・唱歌・わらべ歌
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/00_songs.html
「雨」北原白秋作詞・弘田龍太郎作曲
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/00_songs.html
雨乞い
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%A8%E4%B9%9E%E3%81%84
気象庁 Japan Meteorological Agency
http://www.jma.go.jp/jma/index.html
梅雨入り・梅雨明けの時期
http://homepage1.nifty.com/weather/topic/baiu.html
全国雨漏検査協会
http://www.aikis.or.jp/~house-dr/
松尾芭蕉 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E5%B0%BE%E8%8A%AD%E8%95%89
芭蕉DB
http://www.ese.yamanashi.ac.jp/~itoyo/basho/basho.htm
北原白秋 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%97%E5%8E%9F%E7%99%BD%E7%A7%8B
英一蝶 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8B%B1%E4%B8%80%E8%9D%B6