今日(6月26日)は「オリエンテーリングの日」だそうだ。
オリエンテーリングとは、地図とコンパスをたよりにチェックポイントを順番にたどってゴールするまでの所要時間を競う野外スポーツの一種ある。日本ではしばしばOLと略されが、これは、オリエンテーリングの語源であるドイツ語の「Orienterungs Lauf(方向を定めて走る)」を略したものだそうである。
19世紀中頃にスカンジナビアで軍事訓練の一つとして行われていたもの。競技スポーツとしてはノルウェーで始まり、Tjalve Sports Club主催によりオスロ近郊で開催された1897(明治30)年10月31日の大会が最初のものだそうである。この時のコースは現在の競技基準からすれば相当長いもので、19.5kmもあり、コントロール(コントロール標識参照)はたった3つだけ置かれたものであったという。最初の大規模なオリエンテーリング大会は1918(大正7)年にスエーデンのストックホルム南部で、ボーイスカウト運動の指導者であるエルンスト・キランダーにより開催され220名が参加したという。
後に、単に軍事的な訓練から、青少年に陸上競技を学ばせる機会としてのスポーツに傾倒、キランダーはルールの制定とスポーツとしての位置付けの開発に腐心し、今日の北欧諸国では「オリエンテーリングの父」として広く知られているそうだ。その後、方位磁針の改良と共に、1930年代には一般への普及が進んだ。最初の国際大会は1932(昭和7)年にスウェーデンとノルウェーのオリエンティア(オリエンテーリング競技者)に集めて開催されたという。その後次第に広がり、第二次世界大戦後、オリエンテーリングはヨーロッパ、アジア、北米、オーストラリア、ニュージーランドに広がっていった。北米における最初のオリエンテーリング大会は1941(昭和16)年11月になってからのことである。
日本での初の大会は、1966(昭和41)年の今日、高尾山(東京都八王子市)で開催され、1969(昭和44)年、日本はIOF(国際オリエンテーリング連盟)に加盟し、オリエンテーリングを普及することになったそうだ。
オリエンテーリングで重要なのは、「走る競技」ということであり、レクリエーションのイメージではなく、クロスカントリー走のイメージで捉えた方が実際に近いという。クロスカントリーとの違いは、走るコースがすべて決められているわけではないところ。また1990年代以降、スキーや自転車によるオリエンテーリング(それぞれスキー・オリエンテーリング、MTBオリエンテーリングという)の普及も図られ、これらと区別するために、従来からのクロスカントリー走に基づくオリエンテーリングをフット・オリエンテーリング(Foot Orienteering)、フット-O(Foot-O)と呼称する場合もあるそうだ。
しかし、現在、日本で競技として楽しむ人(オリエンティア)の数は数千人、その多くが大学のサークルで始める人々というのが現状だそうである。
遠足等で広く一般に認知されている「徒歩オリエンテーリング」との関係であるが、日本におけるオリエンテーリング普及の歴史と関わりがある。OLが日本に輸入されたときに、国民体力づくり運動の一環としてレクリエーション手段としてのPRを強化し、1966 (昭和41)年に実施された日本での初の大会は、国民の健康・体力づくりのプログラムとして開発された「徒歩オリエンテーリング」実施規定によって実施された。その結果、オリエンテーリングの一種目としての「グループクラス」が一般に浸透してしまい、本来の競技スポーツとしての理解が得られにくくなった経緯があるようだ。また、日本でオリエンテーリングが行われる環境は人里近くの山野であり、多くの競技者が山に入った場合、ほかの野外活動以上に自然環境が荒廃する問題や競技者のマナーの問題から地権者や地域社会との関係が悪化する場合もある。地域社会の理解を得て良好な関係を継続して築いていくことが重要なことである。
私が現役時代にいた会社では、毎年春の新入社員のオリエンテーション時に、このオリエンテーリング的なことをやらせていた。オリエンテーションにオリエンテーリング、よく似た言葉であるが、元々「オリエント」は「東方」という意味であり、本来は「昇る太陽」という意味だったらしい。そこから、「基準となる方角」という意味が派生し、「地図とコンパスで正しい経路をたどる競技」=「オリエンテーリング」や、「新入者のための案内」=「オリエンテーション」となった。オリエンテーリングでは、オリエンテーション会場として借りた敷地内の自然の中に身をおき、グループで協力し合いながら一つの目標を達成してゆく過程において、「計画」から「実行」、そして、チームワーク、信頼関係、リーダーシップ、人に対する思いやり等々を学ばせている。
私的に言えば、若者の体力づくりを目的に、「走る競技」をするのもよいが、もともと、スポーツは余暇に身体を動かして楽しむものである。先に書いた説明では、OLが日本に輸入されたときにレクリエーション手段としてのPRを強化したため、「徒歩オリエンテーリング」になってしまったことが、何か、誤りのように聞こえるが、もともとのスポーツの趣旨からすれば、むしろ、「徒歩オリエンテーリング」の方が本来のスポーツに近いものと思う。スポーツと言うものに対して、日本では、野球でも何でも、楽しむことよりも体力づくりや競技での勝ち負けを競うことに主眼が置かれているように感じられる。ルールも難しいことを言わずに自由に出来る日本的な「徒歩オリエンテーリング」・・・誰にでも出来ていいものだと思う。
何でも、日本オリエンテーリング協会の以下参考に記載の「フィットネス・オリエンテーリング実施規程」を見ると、平成16年11月30日から、日本オリエンテーリング委員会が決めた従来の「徒歩オリエンテーリング」実施規定」は廃止され、「フィットネス・オリエンテーリング実施規程」がそれに、変わることとなったようだ。
私等のようなもう体力のないものには、なんだかかんだと難しいルールで行われるものよりも、気ままに出来る裏山登山や気ままな神戸の街をウオーキングしている方が健康には良さそうだ。
(画像は、コース上におかれたコントロール。 Wikipediaより)
オリエンテーリング - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0
東京都オリエンテーリング協会
http://www.orienteering.com/~tokyo/
社団法人 日本オリエンテーリング協会
http://www.orienteering.or.jp/
森を走ろう! - (オリエンテーリング情報サイト)
http://www.asobox.com/o/
クロスカントリー - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC
高尾山公式ページへようこそ! 高尾登山電鉄株式会社 公式サイト
http://www.takaotozan.co.jp/
[PDF]フィットネス・オリエンテーリング実施規程・社団法人日本オリエンテーリング協会
http://www.orienteering.or.jp/newbb+download.url+on_%A5%D5%A5%A3%A5%C3%A5%C8%A5%CD%A5%B9%A3%CF%BC%C2%BB%DC%B5%AC%C4%F8__1126667205000.PDF
オリエンテーリングとは、地図とコンパスをたよりにチェックポイントを順番にたどってゴールするまでの所要時間を競う野外スポーツの一種ある。日本ではしばしばOLと略されが、これは、オリエンテーリングの語源であるドイツ語の「Orienterungs Lauf(方向を定めて走る)」を略したものだそうである。
19世紀中頃にスカンジナビアで軍事訓練の一つとして行われていたもの。競技スポーツとしてはノルウェーで始まり、Tjalve Sports Club主催によりオスロ近郊で開催された1897(明治30)年10月31日の大会が最初のものだそうである。この時のコースは現在の競技基準からすれば相当長いもので、19.5kmもあり、コントロール(コントロール標識参照)はたった3つだけ置かれたものであったという。最初の大規模なオリエンテーリング大会は1918(大正7)年にスエーデンのストックホルム南部で、ボーイスカウト運動の指導者であるエルンスト・キランダーにより開催され220名が参加したという。
後に、単に軍事的な訓練から、青少年に陸上競技を学ばせる機会としてのスポーツに傾倒、キランダーはルールの制定とスポーツとしての位置付けの開発に腐心し、今日の北欧諸国では「オリエンテーリングの父」として広く知られているそうだ。その後、方位磁針の改良と共に、1930年代には一般への普及が進んだ。最初の国際大会は1932(昭和7)年にスウェーデンとノルウェーのオリエンティア(オリエンテーリング競技者)に集めて開催されたという。その後次第に広がり、第二次世界大戦後、オリエンテーリングはヨーロッパ、アジア、北米、オーストラリア、ニュージーランドに広がっていった。北米における最初のオリエンテーリング大会は1941(昭和16)年11月になってからのことである。
日本での初の大会は、1966(昭和41)年の今日、高尾山(東京都八王子市)で開催され、1969(昭和44)年、日本はIOF(国際オリエンテーリング連盟)に加盟し、オリエンテーリングを普及することになったそうだ。
オリエンテーリングで重要なのは、「走る競技」ということであり、レクリエーションのイメージではなく、クロスカントリー走のイメージで捉えた方が実際に近いという。クロスカントリーとの違いは、走るコースがすべて決められているわけではないところ。また1990年代以降、スキーや自転車によるオリエンテーリング(それぞれスキー・オリエンテーリング、MTBオリエンテーリングという)の普及も図られ、これらと区別するために、従来からのクロスカントリー走に基づくオリエンテーリングをフット・オリエンテーリング(Foot Orienteering)、フット-O(Foot-O)と呼称する場合もあるそうだ。
しかし、現在、日本で競技として楽しむ人(オリエンティア)の数は数千人、その多くが大学のサークルで始める人々というのが現状だそうである。
遠足等で広く一般に認知されている「徒歩オリエンテーリング」との関係であるが、日本におけるオリエンテーリング普及の歴史と関わりがある。OLが日本に輸入されたときに、国民体力づくり運動の一環としてレクリエーション手段としてのPRを強化し、1966 (昭和41)年に実施された日本での初の大会は、国民の健康・体力づくりのプログラムとして開発された「徒歩オリエンテーリング」実施規定によって実施された。その結果、オリエンテーリングの一種目としての「グループクラス」が一般に浸透してしまい、本来の競技スポーツとしての理解が得られにくくなった経緯があるようだ。また、日本でオリエンテーリングが行われる環境は人里近くの山野であり、多くの競技者が山に入った場合、ほかの野外活動以上に自然環境が荒廃する問題や競技者のマナーの問題から地権者や地域社会との関係が悪化する場合もある。地域社会の理解を得て良好な関係を継続して築いていくことが重要なことである。
私が現役時代にいた会社では、毎年春の新入社員のオリエンテーション時に、このオリエンテーリング的なことをやらせていた。オリエンテーションにオリエンテーリング、よく似た言葉であるが、元々「オリエント」は「東方」という意味であり、本来は「昇る太陽」という意味だったらしい。そこから、「基準となる方角」という意味が派生し、「地図とコンパスで正しい経路をたどる競技」=「オリエンテーリング」や、「新入者のための案内」=「オリエンテーション」となった。オリエンテーリングでは、オリエンテーション会場として借りた敷地内の自然の中に身をおき、グループで協力し合いながら一つの目標を達成してゆく過程において、「計画」から「実行」、そして、チームワーク、信頼関係、リーダーシップ、人に対する思いやり等々を学ばせている。
私的に言えば、若者の体力づくりを目的に、「走る競技」をするのもよいが、もともと、スポーツは余暇に身体を動かして楽しむものである。先に書いた説明では、OLが日本に輸入されたときにレクリエーション手段としてのPRを強化したため、「徒歩オリエンテーリング」になってしまったことが、何か、誤りのように聞こえるが、もともとのスポーツの趣旨からすれば、むしろ、「徒歩オリエンテーリング」の方が本来のスポーツに近いものと思う。スポーツと言うものに対して、日本では、野球でも何でも、楽しむことよりも体力づくりや競技での勝ち負けを競うことに主眼が置かれているように感じられる。ルールも難しいことを言わずに自由に出来る日本的な「徒歩オリエンテーリング」・・・誰にでも出来ていいものだと思う。
何でも、日本オリエンテーリング協会の以下参考に記載の「フィットネス・オリエンテーリング実施規程」を見ると、平成16年11月30日から、日本オリエンテーリング委員会が決めた従来の「徒歩オリエンテーリング」実施規定」は廃止され、「フィットネス・オリエンテーリング実施規程」がそれに、変わることとなったようだ。
私等のようなもう体力のないものには、なんだかかんだと難しいルールで行われるものよりも、気ままに出来る裏山登山や気ままな神戸の街をウオーキングしている方が健康には良さそうだ。
(画像は、コース上におかれたコントロール。 Wikipediaより)
オリエンテーリング - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0
東京都オリエンテーリング協会
http://www.orienteering.com/~tokyo/
社団法人 日本オリエンテーリング協会
http://www.orienteering.or.jp/
森を走ろう! - (オリエンテーリング情報サイト)
http://www.asobox.com/o/
クロスカントリー - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC
高尾山公式ページへようこそ! 高尾登山電鉄株式会社 公式サイト
http://www.takaotozan.co.jp/
[PDF]フィットネス・オリエンテーリング実施規程・社団法人日本オリエンテーリング協会
http://www.orienteering.or.jp/newbb+download.url+on_%A5%D5%A5%A3%A5%C3%A5%C8%A5%CD%A5%B9%A3%CF%BC%C2%BB%DC%B5%AC%C4%F8__1126667205000.PDF