今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

砂漠化および干ばつと闘う世界デー

2007-06-17 | 記念日
今日(6月17日)は、「砂漠化および干ばつと闘う世界デー(International Combat Desertification and Drought)」国際デーの一つ。
1994(平成6)年の国連総会において、「砂漠化および干ばつと闘う世界デー」を6月17日とする旨宣言した(決議49/115)。そしてその年の6月17日には「国連砂漠化防止条約」も採択された。各国はこの世界デーを、砂漠化および干ばつと闘うために、また砂漠化防止条約の実施に対しても国際協力が必要であるとの認識を広める日にするよう求められている。
外務省ホームページによると、"「砂漠」とは、降水がほとんどなく、植生も見られず、人間の生活が困難な地域である極乾燥地(乾燥帯参照)とされている。国連環境計画(UNEP:United Nations Environment Programme)の報告によると、全陸地面積に対する砂漠化地域の面積約7.2%とされている。(※UNEPHP)
また、砂漠化とは、植生に覆われた土地がその生産性を失うことにより、砂漠となっていく現象で、1994(平成6)年に採択された国連砂漠化対処条約においては、砂漠化を次のように定義している。
「乾燥地域、半乾燥地域及び乾燥半湿潤地域における種々の要因(気候の変動及び人間活動を含む。)による土地の劣化」
砂漠化は、重大な地球規模の環境問題の一つである。UNEPの調査によると、現在、2憶5千万人以上の人々が砂漠化の影響下にあり、100以上の国で10億人以上の人々が砂漠化の影響を受ける危険性があると指摘している。 ”・・・とある。
砂漠化が最も深刻な問題となっているのがアフリカであり、世界の耕作可能な乾燥地における砂漠化地域の割合を見ると、その約3割がアフリカで(UNEP, 1991)で、アフリカ大陸のほぼ3分の2が砂漠または乾燥地であり、この乾燥地における耕作地の4分の3がある程度の土地荒廃の影響をうけている。多くのアフリカ諸国は、深刻な干ばつにしばしば見まわれ、人々は生存のために自然資源の過剰採取を行わざるを得ないという悪循環が見られる。砂漠化問題の要因としては、過放牧、過耕作、薪炭材の過剰採取などがあげられるが、この背景として、貧困、人口増大、人口移動、食糧問題などがある。貧しい農民にとっては過剰耕作を行うという以外の選択肢はなく、土地がだんだんやせてくると、別の土地に移動していきく。そして、そこで、同じ様な問題を起こす。
アジアでの砂漠化は、地球規模土壌劣化評価会議(GLASOD)によると、過去45年間のうち、土地劣化の影響を受けている世界19億haの土地のうち、最大の面積である5億5,000万haはアジア太平洋地域に存在する。また、アジア地域内の人口の39%に当たる13億2,000万人が干ばつと砂漠化の影響を受けやすい地域に居住している。原因は農業活動、薪炭材採取や伐採などの森林減少及び過放牧、産業開発などが挙げられる・・・とある。
また、南アジア、東南アジアの砂漠化の詳細な分析は、国連環境計画が「世界砂漠化地図 World Atlas Desertification 1997」で述べており、それによると南・東南アジア土壌劣化評価(ASSOD1997)によると、乾燥地域の劣化により農業生産が相当量減少していることが明らかになっている。 中国では1億8000万ha(中国の草原の9割を含む)で土壌劣化が見られ、これは中国全体の乾燥、半乾燥、乾燥半湿潤地域の56%を占めているという。また、インドでは1億1000haが、パキスタンでは6200万haが劣化しており、それぞれの国の乾燥、半乾燥、乾燥半湿潤地域の57%、86%を占めているそうだ。 このように、多くの国々で土壌劣化による農業生産への悪影響が見られる。詳しくは以下を参照。
砂漠化の現状~アジアでは→http://www.gef.or.jp/desert/asia.html
国連総会は2003年12月23日、2006(平成18)年を「砂漠と砂漠化に関する国際年」と宣言することを決定し(決議58/211)、すべての国々に対して、国内委員会あるいはフォーカルポイント(focal point=焦点)を設置するとともに、適切な活動をもって同年を記念するよう呼びかけた。
2006(平成18)年4月UNEPの事務局長を退任したクラウス・テプファー氏は、「土地は──水と空気の次に──すべての生命の源にほかならない」と言っている。「しかし、浄化したり回復したりできる空気や水と違って、土壌がいったん失われると、自然がそれを再生するのには幾千年間もかかる。人間がもたらした土地の劣化は、今やすべての大陸に影響をおよぼしていて、緊急に取り組む必要がある」と。行動に移すのに、遅すぎるということはない。
また、2006(平成18)年、砂漠化及び干ばつと戦う世界デー(6月17日)に寄せるコフィー・アナン国連事務総長メッセージが出ている。
http://www.unic.or.jp/new/pr06-035-J.htm
「私たちが行動を起こさず、このままの状況が続けば、サハラ以南の砂漠化地帯から北アフリカやヨーロッパへ流出する人々の数は、2020年までに6,000万人に達するおそれがあります。全世界で見れば、実に1億3,500万人が移住を強いられるかもしれないのです。 」・・・と悲痛な訴えをしているが、どの国も自国の利害を優先し、反応は鈍いようだ。
地球が危ない! 世界の砂漠化は、刻々と進行している。
緑の大地が無くなる日まであと何日か???
以下参照
砂漠化リアルタイムカウンター → http://www.tottorisakyu.jp/kyou/real/index.html
国連環境計画(UNEP)のまとめによると現在、九州と四国とをあわせた面積とほぼ同じ土地が砂漠化していると言われている。 今のままでは、地球から人類は滅亡するだろう。人間は、他の動物に比してずば抜けた知恵を持っている。その知恵を使って、科学の名において、自然に逆らって生きてきた。お釈迦様はこう言っていたと教えられたことがある。「人間は、最後にはその知恵で滅びる」と・・・。
(画像は、国連砂漠化対処条約ロゴマーク。外務省HPより)
参考:
国連広報センター
http://www.unic.or.jp/schedule/futur.htm
砂漠化 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A0%82%E6%BC%A0%E5%8C%96
国際連合環境計画 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E9%80%A3%E5%90%88%E7%92%B0%E5%A2%83%E8%A8%88%E7%94%BB
国連環境計画 (UNEP)
http://www.unep.or.jp/japanese/
砂漠化リアルタイムカウンター
http://www.tottorisakyu.jp/kyou/real/index.html
砂漠化・土地荒廃問題のページ
http://www.gef.or.jp/desert/index.html
外務省:地球環境
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kankyo/sabaku/iydd/iydd_index.html
外務省: 砂漠化対処条約
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kankyo/sabaku/index.html
砂漠化/土地荒廃データブック
http://www-cger.nies.go.jp/cger-j/db/desert.html