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一日一書 877 大阪の宿・水上瀧太郎

2016-05-04 19:52:37 | 一日一書

 

水上瀧太郎(みなかみ・たきたろう)「大阪の宿」より、冒頭。

 

 

夥(おびただ)しい煤煙の為めに、

年中どんよりした感じの大阪の空も、

初夏(はつなつ)の頃は藍の色を濃くして

浮雲も白く光り始めた。

 

 

水上瀧太郎(1887~1940)の小説は、実は、まだ読んだことがありません。

今では、ほとんど忘れられている作家かもしれませんが、

ここらあたりで、読んでみようか、などと考えています。

 

「忘れられた作家」シリーズというわけでもありませんが、

小説の冒頭を書いてみるのも、一興かと思っています。

 

この冒頭部分は、素直な文章ですが、どこか暗示的で、

これからこの空の下で、どんな物語が展開するのだろうという

期待を抱かせます。

 

 

 

 

 

 

 


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