萩原朔太郎「竹」全文
25×36cm
●
小学生の音読教材にもなっている詩です。
「タケ」とか「ハエ」とか言った音が何度もくり返して出てくるので
リズムがあり、音読にはいいのかもしれませんが、
詩の内容は、あまり「健康的」ではありません。
青空に向かってまっしぐらに生える竹だけをイメージすれば
「前向き」な、若々しい詩のように見えますが
「根の先より繊毛が生え/かすかにけぶる繊毛がはえ/かすかにふるえ」
あたりには、朔太郎の病的に繊細な感性のありようが表現されています。
まあ、どっちみち小学生には、そんなことは分かりませんから
「タケタケタケタケガハエ」と唱えるのは、けっこう楽しいことでしょう。
そう考えれば、「いい教材」なのかもしれません。
ぼくは、それでもやっぱり
これを小学生の教材にするのには、賛成できませんけどね。
●
「両面アート紙」という
表面がツルツルで、まったく水を吸い込まない紙を
デカルコマニー用にたくさん買って余っていたので
これに書いてみました。