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一日一書 908 かたつぶり・加舎白雄

2016-06-13 19:56:09 | 一日一書

 

加舎白雄

 

かたつぶり落ちけり水に浮きもする

 

半紙

 

 

加舎白雄を知ったのは、どういうきっかけだったのか忘れましたが

『白雄の秀句』(矢島渚男 やじま・なぎさお 著  角川書店)という本が

手元にあって、それで主に読んでいます。

 

この句について、矢島さんがこんな解説を書いています。

 

「カタツムリがころっと落ちたかと思ったら水に浮かんだ、というそれだけのことであるが、

自然発見の驚きがういういしい。今日では取りたてて云々することもない作であろうが、

当時としてはこんな純真で飾り気のない作品は珍しい。」

 

加舎白雄(1738~1791)は、あまり知られていませんが、江戸時代中期の俳人。

与謝蕪村(1716~1784)と同時代人と言っていいでしょう。

矢島さんが「当時としては」というのは、江戸時代中期のころとしては、の意味になります。

「純真で飾り気がない」ものは、時代を超えて新しいのではないでしょうか。

 

 

 

 


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