良寛詩集より
那枝不帯春
半紙
鶏毛筆
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良寛の作った漢詩より。
「那(いずれ)の枝か春を帯びざる。」と読みます。
意味は、「どの枝も春を告げている」ということですが
前後関係があって、様々なお経があって、そこには仏の素晴らしい教えが書かれているが
どのお経もみな私たちを救ってくださる。
どのこのお経の方が、あのお経よりもありがたいなどということはない。
みな、ありがたいお経なのだ、ということです。
春の木々の枝には、たくさんの花がつき、みな美しく咲いています。
そこに「差」などない、どの枝も美しい。
それを多くのお経に当てはめて歌っているわけです。