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一日一書 912 遊びをせむとや・梁塵秘抄

2016-06-18 16:54:57 | 一日一書

 

梁塵秘抄

 

遊びをせむとて生まれけむ

 

半紙

 

 

全文は以下の通りです。

 

遊びをせむとや生まれけむ 戯れせむとや生まれけむ

遊ぶ子どもの声聞けば 我が身さへこそ揺るがるれ

 

【口語訳】

遊びをしようとしてこの世に生まれてきたのであろうか、

それとも戯れをしようとして生まれてきたのであろうか、

無心に遊んでいる子どもたちの声を聞いていると、

自分の体までが自然と動きだすように思われる。



「梁塵秘抄」は後白河法皇の選になる平安時代末期の歌謡集。

この歌は特に有名で、ぼくも高校時代に教科書で読んだ記憶がありますが

今でも、古典の教科書に載っています。

 

「遊び」には様々な意味がありますが

ここでは今言う「遊び」すなわち「思うことをして心を慰めること。遊戯などをして楽しむこと。」

といった意味でしょう。

反省なのか、自嘲なのか、

それともただ素直な感慨なのか……

「無職」となって、日々それこそ「遊び暮らして」いると

ふとこの歌詞が思い浮かぶ。

やっぱり、こうした感慨は、高校生に頃には分からないものでした。



 

 


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