庭の花たちと野の花散策記

山野草と梅が大好きの「雑草」。花以外は思考不可の植物人間の庭の花と野の花散策記です。

僊湖莫雪 水戸八景

2015年01月03日 | 偕楽園の四季 梅、桜、萩、紅葉など
徳川斉昭(烈公)によって、雪時嘗て賞す仙湖の景 せつじかつてしょうす せんこのけい と歌われた水戸八景の第一景の僊湖莫雪の碑は偕楽園本園の見晴広場から南崖に降りる小道にあります。この場所から眺める雪の降る千波湖と周辺の景色が格別であるとしたものです。現在は碑のある場所からは崖に植わった梅の木の枝にさえぎられて、千波湖をはっきりと見ることができません。当時は千波湖が真下まで広がっていたので今とは違った風景だったようです。


水戸八景は現在の水戸市内ばかりではなく、茨城町、大洗町、東海村、ひたちなか市、常陸太田市にもと、水戸近郊に広がっています。他の七景は次の通りです。
水門帰帆(みなとのきはん)ひたちなか市。青柳夜雨(あおやぎのやう)水戸市。山寺晩鐘(やまでらのばんしょう)常陸太田市。岩船夕照(いわふねのせきしょう)大洗町。村松晴嵐(むらまつのせいらん)東海村。太田落雁(おおたのらくがん)常陸太田市。広浦秋月(ひろうらのしゅうげつ)茨城町。
これら八景は単に景色を愛でるだけではなく、八景を巡り鍛錬することもあったようです。
さらに、あまり知られていないのですが、水戸八景の番外景勝地として、聞きしに勝る雄大な景観に感動して碑を立てさせたという観涛所というのがひたちなか市磯崎にあります。

僊湖莫雪の碑の上の見晴広場は芝生の中に、松、萩、ツツジと左近の桜の大木があって、普段はいこいの広場、そして梅まつり、萩まつりなどではイベント広場として利用されています。昔は笠松と言われた立派な松の木があったということです。現在でも毎年植木屋さんが丹念に手入れをした松がたくさんあります。
でも、残念なことにこの1本は葉が枯れてきました。

新しく植えられた松の木もあり、少しずつ世代交代していくのは仕方のないことでしょう。3000本の梅の木も開園当初からの古木は少なくなり、新しい苗木が毎年植えられています。公園管理の難しいところです。

今日は二種類の梅が咲いていました。
まずは白の八重咲きの八重冬至です。紅の八重寒紅とともに早咲きの梅です。桜山駐車場から梅桜橋を渡り、南門の手前です。前回は今にも咲かんとばかり蕾を膨らましていました。




もうひとつは、白の一重の冬至梅です。南崖の大きな柿木のしたにあります。北風がさえぎられた陽だまりです。前回は蕾が固く、今年は遅いかと思いましたが、一輪だけ咲いていました。




写真を撮っていると小鳥が来て目の前にとまりました。カメラを向けで3枚撮らせてくれました。
梅に鶯とはよく言われますが、別の種類でしょうかね。


偕楽園で咲いたのを確認できた木は本園では八重寒紅、チャボ冬至、八重冬至、冬至梅の各1本と窈窕梅林の八重寒紅1本の合計5本です。





コメント (6)
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