庭の花たちと野の花散策記

山野草と梅が大好きの「雑草」。花以外は思考不可の植物人間の庭の花と野の花散策記です。

葉が黒っぽいヤブツバキ

2015年01月28日 | 野草を訪ねて
味噌作り用の麹を買いにふたつの大河那珂川と久慈川を越えて常陸太田市へ行って来ました。途中の久慈川の河岸段丘で葉が黒っぽいヤブツバキに出会いました。久慈川の向こう側に阿武隈山脈の南端の真弓山が見えます。白く見えるのが採石場です。

真弓山からは寒水石という真っ白な大理石が採れます。偕楽園内の吐玉泉に使用されています。




久慈川の河岸段丘には常緑樹のシラカシ、ヤブツバキ、ヒサカキ、アオキなどがみられます。ヤブツバキが花を咲かせていました。

ちょっと変わった葉の椿がありました。

蕾はピンボケです。葉に注目。葉がちょっと黒ずんでいます。

次の画像では左下のアオキと比べるまでもなく、中央付近の赤茶けた葉が今日の椿です。

次の画像では右上が今日の椿。左下はヒサカキです。

次もかなり黒ずんでいます。左下はシラカシです。


椿の葉は寒さのためにこうなったのかなと思いました。それはトラノオスズカケの葉が冬になると赤紫色に変わるから同じように変色するのかもと考えたからです。
トラノオスズカケの葉は次のように通常は緑色です。

ところが寒さが増すにしたがって赤紫色に変色します。特に葉の裏側は顕著です。一番色の濃い葉は裏側が見えているものです。

さらに厳しい寒さでは表側も色づきます。自生地の長崎ではこのような変色は見られないとのことです。

この赤紫色への変色はトラノオスズカケが対凍性を増すための変化と思われます。12月に色づき始めるのですが、まだ緑色のうちに急な寒波に見舞われると葉がしおれてしまいます。そして色が濃くなるにしたがって対凍性が増して、このように濃い赤紫色になった葉は零下5度以下に冷え込んでも損傷を受けません。

今日のヤブツバキもトラノオスズカケのように寒風にさらされて変色するのかと考えました。でも、トラノオスズカケとは違って、葉の裏は全く変化していません。また葉が接触するように2枚重なっているときは、日の当たらない部分は変色しないようでした。
これは寒風にさらされた葉が太陽に照らされて変色するのかと思われました。葉が重なっているので下側に太陽があたらないため変色しないのかも。もしかして葉の裏が変色しないのも日があたらないからかも。とにかく初めて見たのでどうしたら変色するのかは今後観察しなければわかりません。他の場所のヤブツバキには見られないということは、この場所のヤブツバキの特徴かもしれません。

花には何か特徴がありやなしやと見てもよくわかりません。






よく開いた花を覗いてみました。

何か一体となった雄しべの筒状部分が太い感じです。

次の花もかなり太い。





コメント (6)
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