マチンガのノート

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「自閉症 うつろな砦」 ブルーノ・ベッテルハイム

2014-05-13 12:49:29 | 日記
ナチスの強制収容所に収容されていて、その後、
自閉症の療育に携わっていたベッテルハイムは
自閉症児を見て、ナチスの強制収容所で「回教徒」と呼ばれていた
人達を思い出したとのことだ。
ナチスの強制収容所に収容されるというのと、
自閉症児の療育をしたという、両方の体験をしたという方は
ほとんど居ないのだろう。
そのため、両者がどこか共通点があるように見えるというのは
他の方には解らないのだろう。
京大にいた山中康裕医師が、一年違いでベッテルハイムと同じ職場に
勤められなかった、との事を何かで書いていた。
もし同じ勤め先になっていたら、強制収容所でどのように生きたか、
そして「回教徒」と呼ばれていた方々は、どのようだったかを聞きたかったのでは
ないのだろうか?
それが自閉症などの治療に生かせそうだったのではないだろうか?
自閉症、発達障害などの治療として、SSTなどが取り上げられるが、
「回教徒」のような部分があるとすれば、そこから抜け出すことを
治療の主要目的とすべきではないだろうか?
また、「回教徒」のような極度に重いものを抱えているからこそ、
しっかり関わろうとすると、追手門学院大学の荒木浩子氏の言うような
「心身を切り裂くような」ところを経ないと、
治療が進展しないのではないのだろうか?


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