遊牧民は円筒形のゲルと呼ばれる移動式の住居に住みながら、遊牧生活を行います。
ゲルの中には何が置いてあるのかと言うと、ほぼ何もないに等しいぐらいこざっぱりしています。
あるものは、鉄製のストーブとテーブル、ベット、そして箪笥、食器棚、以上終わり、って感じ。
こんなに何にもなくてどうやって生活するんだろうと思うのですが、その潔さにはあっぱれです。
物にあふれて断捨離だの、片づけの極意なんて本を買って、結局片付かなくて悩んでいる私たちの
やっていることって、何?
わが身に振り返ってみると、たった5日間の旅行なのに、スーツケースには物が一杯。
何かが間違っているような気がする…。
そして遊牧民を訪ねるツアーの一つの目玉商品は、ゲルの解体と組み立てショー。
彼らが実際に生活をしているゲルを目の前で解体して、その後また組み立てるプロセスを見せてもらいました。
蛇腹式の枠組みを上から覆っているのは、羊の毛で作ったフェルトです。このフェルトを冬は何層にも重ねます。
フェルトの上にビニールをかけて防水をし、さらに白い布で覆い隠し、周りを3本のロープで締めあげれば完成。
モンゴルのたくましい男性がやれば、解体組み立てはあっという間なのですが、これは相当な重労働だし、
金づちや釘を使うわけではないので、どれだけしっかりした頑丈なゲルを作れるかは、その人の力技に
頼っているっていう感じです。
モンゴルの遊牧民の男はたくましい!ジムで鍛え上げた筋肉ではなく、自然に鍛えられた肉体に女子は
釘付けになったのでした。