乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

歌舞伎『苅萱桑門筑後𨏍』(かるかやどうしんつくしのいえずと) 解説より   戸板康二 名作歌舞伎全集 第三巻

2020-10-19 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本

 

  歌舞伎『苅萱桑門筑後𨏍』(かるかやどうしんつくしのいえずと)戸板康二

  名作歌舞伎全集 第三巻

 

 

『苅萱』の芸能は次のようなものがあるとのこと。(ウィキペディア)

 石童丸 仁勢物語 82段のメモ https://blog.goo.ne.jp/usuaomidori/e/c75fd4cac9c69a9ed343a9d272fc9145 (乱鳥 『苅萱』)

  『苅萱』(説教節、謡曲)

  『苅萱道心行状記』(勧化本)

  『苅萱道心物語』(浄瑠璃)

  『石童丸苅萱物語』(読本:滝沢馬琴、1806年)

  『苅萱道心』(歌舞伎)

  『苅萱絵詞伝』(絵解き)

  『苅萱親子一代記』(勧化本)

  『石童丸』(浄瑠璃)

  『石童丸のお話』(絵解き) 

 

 

 名作歌舞伎全集を探すと、第三巻に、『苅萱桑門筑後𨏍』(かるかやどうしんつくしのいえずと)が載っていた。

『苅萱桑門筑後𨏍』の戸板康二氏による解説の、興味深い部分だけを書き出してみたい。

 

 ◯𨏍(いえずと)とは、土産の意味。

 

 ◯苅萱道心は、出家した加藤繁氏の法名。

 

 ◯説経にある、善光寺親子地蔵の縁起、「かるかや」、古浄瑠璃「石童丸」を先題にしている。

 

 ◯享保20,8,15

  豊竹座初演

  作者:並木宗助、丈助

 

 ◯歌舞伎では三段目の他に、

  五段目(親の後を慕って来た石童丸に、刈萱は 親と名乗らず返した)

 

 ◯一段目から五段目の中には、馴染みの演目^^のニュアンスが含まれる。

    『石切梶原』(梶原平三誉石切)(三段目)

    『女鳴神』(三段目)

    『義経千本桜 鮨屋』(四段目)

 

 ◯『いもり酒』

 

 

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『名作歌舞伎全集 第十六巻 与話浮名横櫛(切られ与三)』141〜279 コクーン歌舞伎「切られの与三」が面白かったので再読する。

2019-06-23 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本
   バンダレ・アンザリー



 『名作歌舞伎全集 第十六巻 与話浮名横櫛(切られ与三)』141〜279  コクーン歌舞伎「切られの与三」が面白かったので再読する。


 2012年にも読んだ『名作歌舞伎全集 第十六巻 与話浮名横櫛(切られ与三)』と『解説』を、今ちど楽しむ。

 今回読んだのは二度目として先日見たコクーン歌舞伎「切られの与三」の結末構成が、自分の思っているものとは違っていて、それはそれで面白かったから。

 コクーン歌舞伎「切られの与三」では、捕り物にあってしまう与三郎であるが、『名作歌舞伎全集 第十六巻 与話浮名横櫛(切られ与三)』では知っての通り、傷が癒されるという終わり方であった。

 では、捕まってしまう結末を迎える元本はあるのであろうか?

 今のところ私にはわからないが、いずれ知る機会に恵まれるかもしれない。


『名作歌舞伎全集 第十六巻 与話浮名横櫛(切られ与三)』ではハッピーエンドであるが、その残酷さはコクーン歌舞伎「切られの与三」と比較できない。

 与三郎が切り刻まれる前に、片頰を蝋燭の火で焼けご化されるということまで記されている。

 読み物や芝居は、表現方法によって大きく変わり、面白いものだなと改めて感じた。


 今回も簡単な記録のみにて失礼いたします。



 
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『名作歌舞伎全集 第八巻』(昭和45年)より『楼門五三桐』  『名作歌舞伎全集 第八巻』(平成八年版)より『五三桐』要点

2019-01-11 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本
 写真は2018年11月 南禅寺山門

 

 

 




 『名作歌舞伎全集 第八巻』(昭和45年)より『楼門五三桐』  『名作歌舞伎全集 第八巻』(平成八年版)より『五三桐』要点




 『五三桐』


 通しで『五三桐』を読もうと思ったが『名作歌舞伎全集 第八巻』には『楼門五三桐』のみ記載。

 仕方がないので『歌舞伎名作事典』を観たが、当たり前だが、全ての台詞は載っていようはずがない。

 今回松竹座では、『五三桐』の通し狂言である。

 部分的に知っており、また楼門五三桐場面では台詞も思えている部分が多い。

 珍しき『五三桐』通し狂言とあって、夫もかなり楽しみにしているのは嬉しいことだ。

「絶景かな絶景かな」
と、思い切り楽しんで参りたい。


 ところで、『名作歌舞伎全集 第八巻』(平成八年版)の『五三桐』には次のように記されていた。

「通し」で行くか、「桜門」をとるか。結局は出演する役者の柄を考え、また上演される場を考えて、どちらを選ぶよりほかあるまい。  P.129





 
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98:『名作歌舞伎全集 大二十一巻』「大経師昔暦(だいきょうじ むかしごよみ)」 近松門左衛門:原作

2014-09-25 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本



98: 『名作歌舞伎全集 大二十一巻』から「大経師昔暦(だいきょうじ むかしごよみ)」(226~243ページ)近松門左衛門原作  東京創元社



 先日、映画『近松物語』(人形浄瑠璃・歌舞伎の演目『大経師昔暦』)溝口健二監督 大映 1954年 長谷川一夫を楽しんだ。

 その晩から近松門左衛門作の「大経師昔暦(だいきょうじ むかしごよみ)」を読み、読了。

 色々あったあげく、最後は黒谷の和尚さんに助けられるという大どんでん返し。
 またまたどんでん返し。
 不義密通張付け獄門の景に処せられる粟田口へ、二人背和え早稲に馬に乗せられ粟田口へと向かう途中、二人の表情には安堵感と幸せ満足感が漂うといった違った形での精神的な救いの描写がなされていた。


     

 

 ところが…
『名作歌舞伎全集 大二十一巻』から「大経師昔暦(だいきょうじ むかしごよみ)」は途中まで。
 白壁に写る二人の蔭で、後の二人の運命(展開)を案じあらわす。




 さん そんなら茂兵衛、
 茂兵 おさん様。
    二人見送る影法師、軒端に近き物干の、柱二本に月影の、壁にあり壁にあり映りしは、
    ト月の光で白壁に、物干の柱におさん茂兵衛の姿が磔(はりつけ)のように写る。
 さん あれ二人の影法師が
 茂兵 オゝ、ありゃ磔に、おさん様
 さん 茂兵衛。
    ト両人瞭然とする。
    憂き身の果てはとらわれて、罪科のがれぬゝの告げ、寂滅為楽(じゃくめついらく)と響きくる、名残りかなしき。
    ト両人一散に花道に入る。犬の遠吠え


 

    

 
 映画『近松物語』(人形浄瑠璃・歌舞伎の演目『大経師昔暦』)溝口健二監督 大映 1954年 長谷川一夫
 95:『観世流続謡曲百番集』「三井寺」  日本古典文学大系に謡曲より「大経師昔暦」
 96:『近松浄瑠璃集上』から「大経師昔暦」 近松門左衛門 日本古典文学大系(201~251)/映画『近松物語』

 
 
   
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72: (新歌舞伎十八番の内)『名作歌舞伎全集第十八巻』『歌舞伎名作事典』から 「高時」

2014-06-06 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本
  (金戒光明寺  京都)




   72: (新歌舞伎十八番の内)『名作歌舞伎全集第十八巻』『歌舞伎名作事典』から 「高時」



「高時」(新歌舞伎十八番の内)
 明治17年11月 東京猿若座
 河竹黙阿弥 69歳の作
 作曲 杵屋正次郎



 先日、テレビで歌舞伎「高時」を見た。
 天狗も気になったので、去年十月にも読んだ「高時」をもう一度読み返す。
 
 今回は題名記録のみにて、失礼申し上げます


  前回の記録
  (新歌舞伎十八番の内)『名作歌舞伎全集第十八巻』『歌舞伎名作事典』から 「高時」





 みなさん、
 ご訪問ありがとう

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54: 『名作歌舞伎全集 第三巻』より「梶原平三誉石切」 東京創元新社 昭和四十三年

2014-04-23 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本
(奈良公園 2014年4月)




  54: 『名作歌舞伎全集 第三巻』より「梶原平三誉石切」

『名作歌舞伎全集 第三巻』
 東京創元新社 
 昭和四十三年



「梶原平三誉石切」

 先日テレビで見た松本幸四郎さん家六さん芝扇さんの「梶原平三誉石切」が素晴らしかったので、『名作歌舞伎全集 第三巻』「梶原平三誉石切」を読む。
 本書「梶原平三誉石切」の解説によれば、
   原作は「三浦大助紅梅手綱(みうらおおすけこうばいたずな)」
   享保十五年二月十五日初日の竹本座に書き下ろす
   作者は 長谷川千四、文耕堂

 今の台詞は随分と変えられている事に気づく。
 聞いて難しい言葉はわかりやすく置き換えられたり、或は、昔の言葉でも雰囲気で楽しめる言葉は逆に取り入れられてナンッドも繰り返す。
 わかりやすい昔言葉を繰り返し繰り返し使う事により、古典歌舞伎の雰囲気を一層観客に伝えると言った工夫がなされているらしい。

 本書からは外れるが、松本幸四郎さんは発声の技術がしっかりされた役者さんだ。
 なのでどんな舞台でもこなす事がおできになられる。
 その上で、わたくしが十代に見ていたような歌舞伎の発声を今も守っておられる。
 古典歌舞伎を演じられる場合は古典歌舞伎の発声と言い回しを、明治に近くなる新株機を演じられる場合は古典歌舞伎とは違った言い回しを合えて演じられる。
 歌舞伎界において貴重な役者さんのお一人である。

『名作歌舞伎全集 第三巻』「梶原平三誉石切」の死罪とが人である呑兵衛の酒づくし乃後半の酒の名の後半部分は、舞台と本では全く違う。
 本書後半部分の酒は名の知らぬものが多く、この時代の一般に親しまれた酒ではないかと思われる。
 剣菱は当時から有名で、おこもにも格があり武士上がりのお乞食様の御座は剣菱の標がはいっていたという。
 だが、『名作歌舞伎全集 第三巻』「梶原平三誉石切」乃酒づくしに剣菱が省かれている事を思うと、庶民の手頃な酒か或はお高いあこがれの酒が並べられたのではないかとも想像するが、定かではない。




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39;『新・日本古典文学大系』「知章最後」 、『名作歌舞伎全集 第四巻』「一谷嫩軍記 熊谷陣屋」

2014-03-19 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本



  39: 『日本古典文学大系』・『新日本古典文学大系』から「知章最後(ともあきらさいご)」
     『名作歌舞伎全集 第四巻』から「一谷嫩軍記いちのたにふたばぐんき(熊谷陣屋)」


『日本古典文学大系』・『新日本古典文学大系』
 岩波
 
 テレビで『一谷嫩軍記~熊谷陣屋』を見たので、二冊を合わせ、「知章最後(ともあきらさいご)」を数度読む。
「知章最後(ともあきらさいご)」は三ページほどと短い。
「知章最後(ともあきらさいご)」が 『一谷嫩軍記~熊谷陣屋』(歌舞伎)のように脚色されるのかと思うと、面白いなと感じた。

「知章最後(ともあきらさいご)」読了後、『名作歌舞伎全集 第四巻』から「一谷嫩軍記いちのたにふたばぐんき(熊谷陣屋)」を読む。
 テレビは今回通し狂言ではなかったが、「一谷嫩軍記(熊谷陣屋)」を読むと、通しで舞台がよみがえる。(嬉)

 興味深い部分を書き出す予定だったが、時間に追われているので省略させていただきとう存じます




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『熊谷陣屋』吉右衛門/「知章最後」新・日本古典文学大系(岩波 赤・緑)・『名作歌舞伎全集 第四巻』

2014-03-18 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本



 『一谷嫩軍記~熊谷陣屋』
 <シネマ歌舞伎> (副音声解説付)


 テレビで『一谷嫩軍記~熊谷陣屋』を見る。
 今月二回目。
 
 今気がついたが、これは副音声解説付だったんだ。
 副音声解説付で歌舞伎を見たことが無いので、どんなのか知らん?と想像している。

 わたくしは何十年前、某放送局で歌舞伎を見ていてアナウンサーの解説のうるさいことに驚いたことがあった。
 また最近では同局において元タレントの無駄口と解説に平行し、その番組は見てない。
 それ以来、時には的外れな解説という物に抵抗感があり、歌舞伎や美術館ではイヤホンガイドを借りたことが無い。

『一谷嫩軍記~熊谷陣屋』が始まる前に吉右衛門さんがいろいろと思いのたけや説明をなされていた。
 この話は面白く、心に残った。
 古典歌舞伎の形や『一谷嫩軍記~熊谷陣屋』について話されていた吉右衛門さん

「『平家物語』のその部分を歌舞伎の『熊谷陣屋』にすると、こんな風に変わるんだと思いましたね(要約)」
 この言葉が印象的だったので、『一谷嫩軍記~熊谷陣屋』を見た後、日本古典文学大系(岩波 赤)と新日本古典文学大系(岩波 緑)とから「知章最後(ともあきらさいご)」を数度読む。

 誠!吉右衛門さんがおっしゃる通り☆
 この話が歌舞伎になるとあんな風に変わるのかと、改めて驚いた☆

 また、『一谷嫩軍記~熊谷陣屋』を通しで楽しみたいので、『名作歌舞伎全集 第四巻』から「一谷嫩軍記いちのたにふたばぐんき(熊谷陣屋)」を読んだ。
 『一谷嫩軍記~熊谷陣屋』通しは芝翫丈や福助さんで見たように記憶している。






データーは衛生劇場
本編尺:102分
製作年:2010年
出演:中村吉右衛門 中村富十郎 中村魁春 大谷友右衛門 中村錦之助 中村松江 大谷桂三 澤村由次郎 中村歌昇(現・又五郎) 中村梅玉 坂田藤十郎

忠義のために、わが子を犠牲にした武士の物語。源平合戦のさなか、源氏の武将・熊谷直実は平家の若武者・平敦盛を討った。やがて主君の源義経が現れ、直実は首を差し出すが、その首は何と直実の息子・小次郎の首だった…。大義の前には、わが子の命さえも犠牲にするのが武士の社会。しかし豪毅な武士といえども我が子を討った悲しみは重い。戦の世の無常、人生の儚さが胸をうつ、重厚な義太夫狂言の名作です。(2010年/平成22年4月・歌舞伎座)

シネマ歌舞伎とは、話題の歌舞伎舞台を高性能カメラで撮影、舞台の臨場感をそのままに映画館でデジタル上映された作品。三月はその三作品を特集でお届けする。







コメント (2)
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33: 『名作歌舞伎全集 第十九巻』「将門(忍夜恋曲者)」

2014-03-04 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本

     (柳沢神社 大型奉納絵馬  
     「川中島合戦」 奈良/郡山城
      絵馬を見るのって、楽しい~~)



 33: 『名作歌舞伎全集 第十九巻』「将門(忍夜恋曲者)」

 テレビで芝居の『忍夜恋曲者~将門』を見た後、『名作歌舞伎全集 第十九巻』「将門(忍夜恋曲者)」を読む。
 台詞はかなり変えられていた。

 

滝夜 もうし、光圀さま。
光圀 さてこそ変化ござらんなれ、イデ正体を。
   とたちよる光圀、女はあわて押しとどめ。
滝夜 ああもうし、様子言わねばお前の疑い。私や都の島原で、如月という傾城でござんすワイナア。


 芝居『忍夜恋曲者~将門』では滝夜は美しくて、見得をきるとドキドキするくらいに素敵だった。
 そして、「将門(忍夜恋曲者)」では光圀も二枚目が見えてくるんだ。
 滝夜の「幕切れの屋台づくし・引張りの見得」は歌舞伎を見ているという満足感がわくように「将門(忍夜恋曲者)」に書かれていた。
 
 舞台(テレビ)を見るのも面白いし、本を読むのも楽しいものだ。

       おわりん




  『忍夜恋曲者~将門』

本編尺:48分
製作年:2013年
出演:坂東玉三郎 尾上松緑
(2013年/平成25年4月・歌舞伎座)
データーは衛生劇場



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30: 『名作歌舞伎全集第十九巻』から「どんつく(神楽諷雲井曲毬 かぐらうたかもいのきょくまり)

2014-02-18 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本
  (東京国立博物館所蔵)


   30: 『名作歌舞伎全集第十九巻』から「どんつく(神楽諷雲井曲毬 かぐらうたかもいのきょくまり)」



 「どんつく(神楽諷雲井曲毬 かぐらうたかもいのきょくまり)」
  上下 解説      264-265 郡司正勝
  上下 菅原伝授手習鑑 266-271  

 東京創元社
 昭和44年



 テレビで「どんつく」で見た直後、『名作歌舞伎全集第十九巻』から「どんつく(神楽諷雲井曲毬 かぐらうたかもいのきょくまり)」を読む。
 これまでのテレビ鑑賞記録でも相当な過激さを匂わせていたこともあったかもしれない(笑)が…
 あら!あそこも。まぁ!これも!なぁんて思っている以上に言葉遊びの激しい〈御SUKEBE 〉ぶりでございました^^
 でもあけえら感としていて、おめでたくって、大神楽など日本のこういった昔あった大道芸もいいなと思うのでした。
 その楽しさを見事に表情にあらわしておられたのが、仁左衛門丈と福助さん。
 三津五郎さんの踊りのお上手さや滑稽な踊りを見ると余韻が残り、今日は大変時間がせいているわたくしなのでありますが、『名作歌舞伎全集第十九巻』からこの部分「どんつく(神楽諷雲井曲毬)」だけを楽しんだのでございましたとさ。


 千代の縁(えにし)を結びの神の、仲人島台、梅松茸(うめまつたけ)の、杯は、うれしい仲じゃないかいな。悪魔降伏千代万歳(ちよばんざい)、めでたき春と祝しける。
  トよろしくあって皆々引き張りの見得、
  通り神楽にて拍子。

                 幕
 (271ページ)


        めでたしめでたし
        
 


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25:『名作歌舞伎全集 第七巻』「廓文章」東京創元新社(仁左衛門に感動し、読む)

2014-02-07 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本
  (テヘラン)

25:『名作歌舞伎全集 第七巻』「廓文章」東京創元新社(伊左衛門:仁左衛門を見て感動し、読む)

 『廓文章~吉田屋』伊左衛門:仁左衛門 夕霧:玉三郎 平成25年歌舞伎座がすごく楽しかった。
   伊左衛門 仁左衛門
   夕霧   玉三郎 
 伊左衛門(仁左衛門丈)がにやけるくらいに二枚目でお茶目で味が出ていたので、一日経った今日も余韻が残る。
 あまりにも印象が強かったので、自分で作った『名作歌舞伎全集』のインデックスで探すと「廓文章」は第七巻にあった^^
『名作歌舞伎全集 第七巻』「廓文章」の解説や脚本部分を見ると、今回の仁左衛門丈が扮する伊左衛門は古い形の伊左衛門を忠実に守り、演じられていたようだ。
 上にも書いた『廓文章~吉田屋』記録で少し記録したので、ここでは省略させて頂きます。



 吉田屋の主人 喜左衛門が寒そうな紙衣の伊左衛門に羽織を差し出す。

喜左 なるほど、浮き世でございますなア。  ………
伊左 コレコレ喜左、わが身も粋のようにもない。アア、愚痴なぞや愚痴なぞや。人は知らず伊左衛門、今このような姿になっても、さらさら口惜しいとは思わぬ。ハテなぜと言や。たとえて言おうなら、重たい俵材木でも、牛馬が負うては珍しゅうない。それを猫か鼠が運んだら、これはと人も手を打とう。ちょうどわしがこのような紙子(ママ)一枚で、七百貫目の借銭負うてびくともせぬ伊左衛門、日本に一人の男。総身が金じゃ。それゆえにいこう冷える。オオ寒む寒む
喜左 イヤ、総身が金とはありがたい。喜左衛門が餅搗きに、総身が金のお大尽さまが、お出でなさるとは縁起がよい。ありがとうございます。

 伊左衛門はかっこいいしこの後夕霧の前で高坏を小鼓がわりに大和萬歳をまねて悪態をつきつつおちょける。
 喜左 イヤ、総身が金とはありがたい。喜左衛門が餅搗きに、総身が金のお大尽さまが、お出でなさるとは縁起がよい。ありがとうございます。
 喜左衛門のもてなしは福をもたらす。

 私は大悦の出てくる『大黒舞』(絵巻物など)を思い浮かべた。
 まことにおもでとうそうらいける
          なのである。
   












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78: (新歌舞伎十八番の内)『名作歌舞伎全集第十八巻』『歌舞伎名作事典』から 「高時」

2013-10-12 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本


   78: (新歌舞伎十八番の内)『名作歌舞伎全集第十八巻』『歌舞伎名作事典』から 「高時」



「高時」(新歌舞伎十八番の内)
 明治17年11月 東京猿若座
 河竹黙阿弥 69歳の作
 作曲 杵屋正次郎


 昨日テレビで見た歌舞伎「高時」で出てきた芸能関係の言葉が興味深かったので、『名作歌舞伎全集第十八巻』『歌舞伎名作事典』から新歌舞伎十八番の内の「高時」を読み楽しむ。

『歌舞伎名作事典』(演劇主版社)の方はダイジェストにわかりやすく説明されている。 そして、『名作歌舞伎全集第十八巻』(東京創元新社)の方は台本なので、台詞そのものがズバリ出てきて、わかりやすい。今回、わたくしが必要な情報を入手出来たのは、『名作歌舞伎全集第十八巻』だった。


 『名作歌舞伎全集第十八巻』(東京創元新社) 
 【解説】より引用 ▼

 「北条九代名家功」(ほうじょうくだいめいかのいさおし)     212
  上中下 三巻

  上「高時」だけが好評
  他は再現の機会がなかった。

  北条は九代の高時で滅んだので縁起が悪いという理由で、改名
 「高時」→「名高時天狗酒盛」(なもたかきてんぐのさかもり)と改められたが、その後は「高時」で演じられる。


 『名作歌舞伎全集第十八巻』(東京創元新社) 
 【「高時」】より引用 ▼ 

 衣笠 …ただいま舞を舞いますほどに、なにとぞ君は催馬楽を、お唄いなされてくださりませ。 228

 高時 催馬楽
    この殿は、むべも富けり、さき草の、あわれ、さき草の、はなれ、
     トこれより下座へ取り、
    {/onpu/さき草の、三ツ葉四ツ葉の中に、殿造りや、殿造りせりや。
    此の殿の、西の、西の倉垣、春日すら、あわれ、春日すら、あわれ
    春日すらゆけど、ゆけどもつきず、西の倉垣や、西の倉垣や。
     ト始終高時手拍子を取り、衣笠舞の振りよろしくあって納まる。

    皆々 よいやよいや           229




 高時に見えるは、春日の田楽法師 南円坊 実は天狗 
         住吉の田楽法師 東江坊 実は天狗
    神楽唄になぞらえて、「浪華江」(なにわえ)という新曲 披露 230

    ここの場面は見どころ。ですが長いので今回は省略。




 余談
 高時 催馬楽に出てくる【西】は、仏教の関係だと思うが、特別な意味合いを持つ。
『方丈記』の最後の方に出てくるが、鴨長明の家の西の方角には紫の藤を植えた。また、西方向は山々の見晴らしがよく、線香の煙が紫の揺らぐ。(うるおぼえ)
 また、鴨長明は紫という高貴な色にもこだわりを見せているが、今回の「高時」と紫は無関係。あくまでも「西」の話。



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5: 『名作歌舞伎全集第ニ巻』から「菅原伝授手習鑑」 東京創元社  昭和44年

2013-01-07 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本



 5: 『名作歌舞伎全集第ニ巻』から「菅原伝授手習鑑」


「菅原伝授手習鑑」
  上下 解説      139-148
  上下 菅原伝授手習鑑 140-233  

 東京創元社

 昭和44年



『北野天神縁起絵巻』や『松崎天神絵巻』を楽しんでいる最中、急に歌舞伎「菅原伝授手習鑑」が見たくなった。だが、生憎この演目は、一月、テレビでの予定はない。仕方がないので『名作歌舞伎全集第ニ巻』から「菅原伝授手習鑑」を読む。

 毎度のことだが『名作歌舞伎全集』は上下の別れている。また「菅原伝授手習鑑」通しを各段を役者の声を思い浮かべて抑揚をつけて楽しむ物だから、わたくしとしては読み応えはあった。
『北野天神縁起絵巻』や『松崎天神絵巻』と歌舞伎を比べると膨らませ方が大きく違う。ところが絵巻物と歌舞伎の舞台では大道具や動き等に共通点が見られる部分が多い。

 面白いなぁと痛感した。


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2:  岩波日本古典文学大系98『歌舞伎十八番』より「役者論語」自笑述 編

2013-01-03 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本


  2:  岩波日本古典文学大系98『歌舞伎十八番』より「役者論語」 八文舍 自笑述

 岩波日本古典文学大系98『歌舞伎十八番』
 郡司正勝校注


 八文舍 自笑述 編




 
 岩波日本古典文学大系98『歌舞伎十八番』より「役者論語(やくしゃばなし)」を読む。

 わたくしが特に興味深く感じたのは、〈解説〉及び〈舞台百ヶ条(ぶたいひゃっかぜう)〉〈賢外集(けんぐわいしう)

〈舞台百ヶ条(ぶたいひゃっかぜう)〉は、元祖坂田藤十郎師匠が書き置ける書
〈賢外集(けんぐわいしう)〉は、坂田藤十郎をはじめ色々な生活、小粋さぶり迄楽しめるウフフな内容


 歌舞伎を思い浮かべ、想像し、読み進めるとものの見事に壷にはまる。
 ご興味のある方は是非是非読むべし^^v




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184:『歌舞伎名作集』「どんどろ」/ 『近松全集第十五巻』『十五巻印影』「けいせい阿波のなると」

2012-12-24 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本



184:『歌舞伎名作集』より「どんどろ」、『近松全集第十五巻』『近松全集第十五巻印影』より「けいせい阿波のなると」


『近松全集第十五巻印影』より「けいせい阿波のなると」


『近松全集第十五巻印影』より「けいせい阿波のなると」


『近松全集第十五巻』「けいせい阿波のなると」




 岩波日本古典文学大系49『近松浄瑠璃集上』より「夕霧阿波鳴渡」近松門左衛門を読んだが、あまりにも思っていた内容と違ったので、続けて『歌舞伎名作集』より「どんどろ」、『近松全集第十五巻』『近松全集第十五巻印影』より「けいせい阿波のなると」を読む。

『歌舞伎名作集』の説明は簡単で短く。流れがわかりよい。

『近松全集第十五巻印影』で絵と文字のデザインを楽しみ、三ページほど読んだあと、全体を『近松全集第十五巻』で読む。

 やはり文楽と言うより、わたくしには歌舞伎役者の声が聞こえるので、その抑揚に文を載せて読み進めた。


 こゝろに描く内容とのずれを感じたが、おもしろかった。










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