乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

立春歌舞伎特別公演 大阪松竹座 昼夜鑑賞 夜の部は二度見た。2024.02

2024-05-16 | 歌舞伎

立春歌舞伎特別公演 大阪松竹座 昼夜鑑賞 夜の部は二度見た。2024.02

 

 今となってはずいぶん昔のように思えるが、、、

 以前、南座の大歌舞伎は昼夜鑑賞の記録は書いた。 

 だが、ブログの再開に伴い、松竹座の昼夜鑑賞の記録をしてなかった。そのことが気がかりで、ここにきて、急遽書くことにした。

 

 二月は大阪国際文化芸術プロジェクトということもあるのか、料金が少し安かった。

 あまり期待はしてなかった興行だったが、夜の部が大変見事であった。

 

『新版色讀販(しんぱんうきなのよみうり)』の出来が良く、面白かった。

 何度も通いたいと思わせるほどにこなれた芝居であった。

 なので、三月の夜の部は席を変えて二度見に行った。二度ともに色あでやかであった。

 

 また夜といえば、扇雀親子の『連獅子』も丁寧で、おまけに気品に満ちた『連獅子』が展開された。

 毛振りは三十数回以上で、割合に多いほうだ。

 回数では過去の故勘三郎の五十回以上には満たないが、品位を感じさせる松羽目者らしさを感じさせる扇雀さんの良さが前に出た『連獅子』だった。

 

『曽根崎心中』の壱太郎も大変良かった。

 

 

 また昼の部の愛之助は、何度も見ている演目だが、畳と階段部分ではかっこ良くて黄色い悲鳴を上げそうになった。

 愛之助もそこそこのお歳なのに、まだこんな舞台を展開される気力があるのだと感心した。

 同時に、仁左衛門丈のこの芝居を今一度見たいとも感じた。

 

大阪松竹座「立春歌舞伎特別公演」
日時
令和6年(2024年)2月1日(金)~18日(日)
昼の部 午前11時~
夜の部 午後4時~
【休演】8日(木)
劇場
大阪松竹座
昼の部
演目
源平布引滝げんぺいぬのびきのたき
義賢最期
竹生島遊覧
実盛物語
配役
〈義賢最期〉
【木曽先生義賢】片岡愛之助
【下部折平実は多田蔵人行綱】尾上右近
【御台葵御前】片岡千壽
【高橋判官長常】市川荒五郎
【長田太郎末宗】片岡當吉郎
【待宵姫】片岡りき彌
【腰元】片岡愛三朗
【腰元】片岡千太郎
【進野次郎宗政】上村吉太朗
【百姓九郎助】片岡松之助
【矢走兵内】中村亀鶴
【九郎助娘小万】中村壱太郎
〈竹生島遊覧〉
【斎藤別当実盛】片岡愛之助
【小万】中村壱太郎
【主馬判官】中村かなめ
【飛騨左衛門】中村翫政
【塩見忠太】上村吉太朗
【平宗盛】中村亀鶴
〈実盛物語〉
【斎藤別当実盛】片岡愛之助
【小万】中村壱太郎
【葵御前】片岡千壽
【矢走仁惣太】市川荒五郎
【庄屋太郎右衛門】片岡當吉郎
【郎党】中村翫政
【郎党】片岡愛三朗
【九郎助】片岡松之助
【九郎助女房小よし】上村吉弥
【瀬尾十郎兼氏】中村鴈治郎
夜の部
演目(一)
 
配役
【油屋番頭善六】中村鴈治郎
【丁稚久松】中村壱太郎
【娘お染】尾上右近
【女中おとり】中村鴈乃助
【油屋後家おみね】上村吉弥
【松屋源右衛門】中村亀鶴
【山家屋清兵衛】片岡愛之助
演目(二)
連獅子れんじし
配役
【狂言師右近後に親獅子 扇雀 小獅子小太郎
【法華の僧蓮念】中村かなめ
【浄土の僧遍念】市川荒五郎
演目(三)
曽根崎心中そねざきしんじゅう
配役
【天満屋お初】中村壱太郎
【平野屋徳兵衛】尾上右近
【茶屋女おさと】中村扇乃丞
【同  おくに】上村折乃助
【町の衆六兵衛】市川荒五郎
【同  甚兵衛】中村かなめ
【同 松右衛門】片岡當吉郎
【女郎お千代】上村吉太朗
【同  お仲】片岡千太郎
【同 おかつ】片岡愛三朗
【下女お玉】中村翫政
【手代茂兵衛】中村鴈成
【天満屋惣兵衛】中村寿治郎
【油屋九平次】中村亀鶴
【平野屋久右衛門】中村鴈治郎
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2022年12月 南座顔見世 第二部『恋飛脚大和往来』鴈治郎、扇雀、東蔵、愛之助、片岡亀蔵  『秀山十種の内 松浦の太鼓』片岡仁左衛門 中村歌六

2023-01-10 | 歌舞伎

2022年12月 南座顔見世 第二部『恋飛脚大和往来』鴈治郎、雀、蔵、愛之助、片岡亀蔵  『秀山十種の内 松浦の太鼓』片岡仁左衛門 中村

 

 

 左:『秀山十種の内 松浦の太鼓』右:『恋飛脚大和往来』

 

 南座 顔見世 恒例のまねき上げ

 もじは、勘亭流

 

 

 まねき上げを南座の内側から見てみる。

 余談ですが、

 2022年顔見世恒例の竹馬がなかったのは、残念!

 

 

 右端が京都南座 右横 

 

 

 

 コロナでとんとご無沙汰していたが、南座顔見世 第二部に行く。

 二部は『恋飛脚大和往来』と『秀山十種の内 松浦の太鼓』

『恋飛脚大和往来』は「封印切」のみ。

 後ろに座る観客二人ずれが恐ろしく騒がしく、始終マスクを外して話していたため、スタッフがなんども注意していた。

 しかしながら芝居中も大声でたわいなく話す彼女らの話の内容は、私を十二分に楽しませてくれた。

「あれは誰だの、これは誰だの、、、」

はまだしも、

『秀山十種の内 松浦の太鼓』に至っては、「忠臣蔵違うのに、忠臣蔵みたいやな、、、」

 また、中村獅童さんが出てこられると、なんだかただごとならぬ賑わいで、肩透かしを食わされたような気分を味わった。

(ここで付け加えておきたいが、中村獅童さんは仁左衛門丈にかなり教わられ頑張られたようで、歌舞伎本来の言い回しを忠実に守り、頑張って演じられていたことは付け加えておきたい。やはり仁左衛門丈の力は大きい)

 

『恋飛脚大和往来』「封印切」は、「切ないように思わせるけど、あれはシャレか?なんや、中途半端な終わり方やなぁ、、、」

(イヤイヤ、本来ならばまだ、道行がありますから、、、)

 

 そして、女が座ったままよろけて、

「よよよよ、よぉ〜〜〜〜」

と泣くと、爆発して大笑い。

 離されず、場違いに大笑いや爆発されないっ時は、水筒をカチカチ、お菓子の袋をガシャガシャされ、歌舞伎をみておられる時間がさぞや退屈であったのであろうとお察しした。

 おかげさまで芝居をじっくり見ることはできにくかったが、いい体験をさせていただいた、、、ことにしよう、、、?、、、か

 京都まで大福よ時間かけて久々に見た顔見世の今回座った席は、大はずれであった^^

 

 

『恋飛脚大和往来』は鴈治郎さん、雀さん、蔵さん、愛之助さん、片岡亀蔵さんらが出演されていた。

 誰とは言うまいが上記に書いてない贔屓客の年配の役者の言い回しが遅く、つられて、鴈治郎さん、雀さん、蔵さんまでもが言い回しがスローで、芝居が止まりそうな出だしから始まったのが口惜しい。

 しかし成駒屋さんや東蔵さん他ベテランの役者さんがしばらくすると場を盛り上げ、いつものテンポに戻された。

 

 今回も『恋飛脚大和往来』『秀山十種の内 松浦の太鼓』を問わずおちゃらけというか、笑いを取るために力を注いでおられたきらいのある舞台であった。

 最近の歌舞伎は、歌舞伎を広めよう、敷居を低くしようとするがためにか、必要以上に下品なまで笑いを取りに行く嫌いがある。

 その点で、『恋飛脚大和往来』『秀山十種の内 松浦の太鼓』を通して、

     雀さん、蔵さん、歌六さん

は歌舞伎らしい素晴らしい演技を披露してくださった。

 

 惜しいのが仁左衛門丈。

 おそらく座長を務めておられるのであろうが、

     あの!!仁左衛門丈!!までもが!!!大笑いを取らざるを得ない『秀山十種の内 松浦の太鼓』

であった。

 仁左衛門丈の笑いをさらいに行く多少ぎこちないセリフが、多少痛々しかったし、また、お気の毒と言わざるを得なかった。

 歌舞伎も、このように変化せざるを得ないのかと、暮れ行く時を、肌で味わったような気がした。

 歌六さんの演技が、こだまするように私の心に響き、それが一つの救いであった。

 

 端折って書きたいことを好き放題書いているが、最後に今回の鴈治郎さん『恋飛脚大和往来』のもろ、封印切の場について触れておきたい。

 今回は、

     切ってやるぞ型

ではなく

     しもた!切れてしもた、、、型

で演じられた。

 また、梅川役の扇雀さんはこれまで歌舞伎役者が演じられてこなかった細部まで、事細かに表現されていた。

 裾をパラリと落とすその表現さえ、他では見たことがないほどに美しかった。

 成駒屋さんは今後も注目に値すると、心から感じた。

 

 今回も見たという簡単な記録のみにて失礼致します。

 

 

 みなさま

 ご来場に心より感謝いたします。

 ありがとうございます。

 

 

 

第二部

  恋飛脚大和往来

第一、玩辞楼十二曲の内 封印切(ふういんきり)
   新町井筒屋の場  
  亀屋忠兵衛
傾城梅川
丹波屋八右衛門
肝入由兵衛
槌屋治右衛門
井筒屋おえん
鴈治郎

愛之助
寿治郎
片岡亀蔵
第二、秀山十種の内 松浦の太鼓(まつうらのたいこ)
  松浦鎮信
大高源吾
近習江川文太夫
近習渕部市右衛門
近習里見幾之丞
近習早瀬近吾
近習鵜飼左司馬
お縫
宝井其角
仁左衛門


虎之介
鷹之資
橘太郎
橘三郎
千之助

 

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新歌舞伎『時超輪廻古井処(ときをこえりんねのふるいど)』 G2 脚本・構成 今井豊茂 補綴・演出 片岡 愛之助 中村 壱太郎 梅丸改め中村 莟玉 市川 男女蔵 今井 翼

2022-10-06 | 歌舞伎

 

 

  新歌舞伎『時超輪廻古井処(ときをこえりんねのふるいど)』 G2 脚本・構成 今井豊茂 補綴・演出 片岡 愛之助 中村 壱太郎 梅丸改め中村 玉 市川 男女蔵 今井 翼

 

 

 

 歌舞伎『番町皿屋敷』は色々な役者で見ているが、映画『貞子』は怖くて見てない私。

 だが、『番町皿屋敷』と映画『貞子』。

 良く言えば融合、悪く言えばこじつけて脚本家され演出されたと言う点で興味深かったので、新歌舞伎『時超輪廻古井処(ときをこえりんねのふるいど)』を見ることにした。

 と言うか、なんでもよかったので、芝居が見たかったと言うのが本音。

 

 新歌舞伎『時超輪廻古井処(ときをこえりんねのふるいど)』は概ね面白かった。

 だが、『番町皿屋敷』の良いとこ取りとはいかず、浅山鉄山(愛之助)の役所としてのはじめのお菊(中村 壱太郎)に対する愛する思い入れが感じられない。

 後半殺す間際に、俺のものにならぬなら、、、と言ったエロでよこしまな思いが小汚く舞台を澱ませる。

 自分の思いのままにならぬならと痛めつけ、刀でお菊の口まで左右に引ききり、殺して井戸へ、、、

 汚い男だ!と、顔を背ける。

 いや!中村 壱太郎さんの感情移入よろしく!の迫真の演技に見とれていた。

 

 依然片岡仁左衛門丈で見たときには、皿が足らない。お菊が隠す、、云々

 仁左衛門丈は心もとなく、苦悩の表情を浮かべ、

「お菊を愛している。どうしてそなたは私を裏切ったのか、、、愛しているゆえ、許せないのだ。(要約)」

と、苦悩の末、刀をとり、菊を斬った、、、

 あの場面は心に残り、仁左衛門丈の表情や所作は今も心に刻まれている。

 そう言った感動の場面は、新歌舞伎『時超輪廻古井処(ときをこえりんねのふるいど)』には、どの場面を切り取っても、感じられないのが惜しい。

 

 また、『時超輪廻古井処(ときをこえりんねのふるいど)』には、姫路などの語りも歌われていたので、姫路城のお菊の井戸(伝承)を思い浮かべキモチはたかびっていた。

 しかしながら、映画『貞子』とのこじつけにより、現代の品d原画出てくると面白くなく、そして室町時代の状態を歌舞伎で表現する場面になると興味深く面白かった。

 正確に言うと、『番町皿屋敷』と映画『貞子』は時空をけてのテーマなのか、超心理現象がテーマなのか、あい(と言っても、この舞台ではエロス)がテーマなのか、軸が揺らぎ、テーマが定まってない。

 おまけに訳がわからないところで、中途半端な技術のダンスにも及ばないタップで。余計に筋書きのテーマは揺らぐ。

 私はこの舞台で今井 翼さんを初めて知ったが、あのタップダンスはなんだったのか?あれ、いるのか???

 私がタップダンスを初めて見たのは大学時代にイギリスの路上でおじいさんが見事なタップダンスを踊っておられた。

 しかし、『時超輪廻古井処(ときをこえりんねのふるいど)』であの半端な短いタップで筋書きは途切れ、おまけに、故中村勘三郎の顔が思い浮かぶ、『時超輪廻古井処(ときをこえりんねのふるいど)』どころではなくなってくる。

 声が完全におじさまで、途切れ途切れの台詞と発声しかできない今井 翼さんを起用なさったのかが、疑問である!!! 

 それを、若いながらも梅丸改め中村 玉さんが、多少カバーされていたと感じた。

 

 片岡 愛之助さんは細やかな表現ではなく、始終歌舞伎口調を強調されていた。

 松竹座の『伊勢音頭恋寝刃』あたりを考えて、もう少し仁左衛門竹のように細やかで感情移入される役者のなるだろうと考えていたが、今のところは表面に押し出す演じ方をされていらっしゃる。

 

 ここのところ目を引くほどに成長された中村 壱太郎さんの最近の立ち振る舞いや表現力は見事である!!!!

 素晴らしい中村 壱太郎さんに、拍手。この役者さんは素晴らしい!!!

 

 上にも書いたが、映画『貞子』は見てない。

 しかし、学生時代に多少なりともアングラ劇団を観ていた私としては、今回の貞子役のダンスや表現が物足りなかった。

 若干バレエ風の表現もあったが、概ね顔の前で怖さを表現させた手がぐねぐねしていた。

 と言うのは、手や脚を前に動かし怖さを表現されていたが、如何にせんむ、背中部の後ろ側が演じられていなかった。

 背中の後ろまでときには手をもう少し大胆に動かしたり、イナバウワーの1/5くらいは回して大きく表現して欲しかった。

 強いているならそのときに、枯れ草か場面んい似合うお香の香りが欲しかった。

 やけにライト表現がうまかったのに対して、無臭であったことは、肩透かしを食わされた。

 

 驚いたのは梅丸改め中村 玉さん。

 高松煌平役は言葉がはっきりとしていて可愛く、金髪も似合っている。

 ジ●●●ズよりもよほど端正で可愛らしいお顔立ちである、、、といえば、世の中の多くのジ●●●ズファンを敵に回すことになるので、あまり言わないことにしよう、、、

 船瀬三平役は上手い!美しい。

 この役者さんは期待の星だと考える。

 

 安定の市川 男女蔵さんは、歌舞伎を見ていると言う気がした。

 

 押し戻しが意外と短く残念であった!!!

 ここは芝居好きの方なら、もうすこし

      たっぷり!

の場面である。

 あっという間の押し戻し出会った。

また、月並みな言葉だが、愛之助さんのラストの見得はかっこよかった。

 

 私は基本的に歌舞伎で考えると、古典歌舞伎が好きなのだとつくづく感じた。

 そういえば、今年見た、七月と九月の大変感動した歌舞伎の記録が未だかけてないことに気づく。

 七月と九月の松竹座の歌舞伎は、大変素晴らしく、満足のいくものであった。 

 

 今回も簡単な記録のみで失礼致します。

 

 

 

 

 

 

以下は、松竹株式会社 歌舞伎美人 公式HPより引用

  ▼

G2 脚本・構成

今井豊茂 補綴・演出

  時超輪廻古井処(ときをこえりんねのふるいど)
  浅山鉄山/細川巴之介
室戸光
お菊/お春の方
船瀬三平/高松煌平
山名宗全
    片岡 愛之助
    今井 翼
    中村 壱太郎
梅丸改め中村
    市川 男女蔵

 

時超輪廻古井処(ときをこえりんねのふるいど)
あのリングシリーズ“貞子”と伝統芸能“歌舞伎”『播州皿屋敷』の異色のコラボが実現!

 室町時代後期。足利幕府は機能不全に陥り、有力守護大名の細川氏と山名氏が国を二分して争い、世情は乱れに乱れていた。

 細川家の国家老・浅山鉄山(愛之助)はこの機に乗じて、抵抗勢力をことごとく抹殺し、天下を掌握する野望をいだいていた。

 細川家の当主・勝元は病の床にあり、後継者の巴之介(愛之助・2役)が、政治に無関心で遊び呆けているのをいいことに、ますます権勢を強める鉄山の台頭に危機感を募らせた近習の船瀬三平(莟玉)は、その陰謀を暴こうと内偵を始めたものの、鉄山の返り討ちにあって井戸に落とされる。

 ただ、鉄山自身もまた、不思議な力に引き寄せられ、井戸に引きずり込まれてしまう。

 


 その500年後の現代。

 同じ古井戸のそばで、若者たちが謎の死を遂げる。

 彼らに共通していたのは、古いVHSテープに映っていた同じ映像を見ていたということ。

 一報を受けて調査に乗り出した神官の室戸光(今井翼)は、現場の状況から

映像を目にした者は7日後に呪いが発動して死ぬのではないか」

という仮説を立てる。

 事件の関係者の“スマホ”に問題の映像が録画されていることをつきとめた室戸は、“スマホ”を媒介して呪いが拡散する可能性に気づき戦慄する。

 折しもそこへ、井戸のもつ魔力で現代にタイムスリップしてきた鉄山が現れ、その“スマホ”をまんまと奪い去って姿を消す。
 

 

 元の時代に戻った鉄山は、今度は、待望成就の妨げとなる、船瀬の許嫁のお菊(壱太郎)を、家宝の皿を紛失した濡れ衣を着せて殺害し、井戸に沈めてしまう。さらに、手に入れた“スマホ”の呪いを複製する手段を思いついた鉄山は、最強の政敵・山名宗全(男女蔵)を滅ぼすべく、恐るべき奇策に打って出るのであった…。
 

「Jホラー」を代表する貞子と、歌舞伎の「皿屋敷伝説」が、古井戸を通して、時空を超えて交錯する新作歌舞伎『時超輪廻古井処』、、、

 

 

11:00開演

  • 時超輪廻古井処
    序幕

  • 幕間 30分
  • 時超輪廻古井処
    二幕目

  • 幕間 10分
  • 時超輪廻古井処
    三幕目・大詰

 

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歌舞伎役者  中村扇雀様

2022-07-08 | 歌舞伎

 

 

 中村扇雀さんの『堀川波鼓』を見た。

 古典歌舞伎を軸に、重厚で見事な所作と言い回し。

 表情も細やかで、リアルな表現と形を重視した表現が心憎い。

 繰り返し見たくなる、そんな『堀川波鼓』であった。

 

 放課後に乗られている扇雀さんを見たことがある。

 素顔が美しく目が大きい。

 始終楽しそうに対応しておられ、スマホを掲げて放課後の中の自分の姿を撮影されていた。

 お人柄が伺える一コマを見た。

 

 扇雀さんの『葛の葉』を松竹座で見たことがある。

 このお舞台は素晴らしかった。

 心に残る舞台の一つである。

 彼の教養と役者魂を感じる舞台であった。

 

 元々は成駒屋さんで、今は成駒屋さんとして堂々とした古典歌舞伎を演じられていらっしゃる。

 一時的に故勘三郎さんの舞台に立たれることが多く、その時はおちゃらけが多かったので、あまり感心してなかった私。

 今は、かなり好きな役者さん、、というか、5本、いや3本の指に入る演技の好きさ。

 さすが、成駒屋さん!

 

 三代目 中村 扇雀(なかむら せんじゃく、1960年〈昭和35年〉12月19日 - )

 歌舞伎役者。屋号は成駒家。

 父 坂田藤十郎^^v

 日本舞踊雁音流二代目家元雁音 歌扇 (かりがね かせん)を継承

 

 

 

 

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片岡仁左衛門 休演>< ご回復を願っております。   感情移入よろしくの、あっぱれ!中村扇雀さん^^v 今回の『堀川波鼓』は良かった。

2022-07-07 | 歌舞伎

 

 片岡仁左衛門 休演><ご回復を願っております。  さすが!!感情移入よろしくの、あっぱれ!中村扇雀さん^^v 今回の『堀川波鼓』は良かった。

 

『名作歌舞伎全集 第一巻』を読んだり 『近松全集』を開けて楽しみ、仁左衛門丈を楽しみにしていた『堀川波鼓』 

『近松全集』      『名作歌舞伎全集 第一巻』 『近松全集』より

 仁左衛門さんは初日から休演とのこと。

 悲しすぎる!

 

 ただ、今回の『堀川波鼓』は中村扇雀さんが感情移入よろしくでうますぎたので、大満足はできた。

 扇雀さんの松竹座で見た『葛の葉』は私の感動したお舞台のかなり上位に食い込んでいることは、これまでも何度も書いたことがある。

 扇雀さんが力を入れて演じられると、重厚な古典歌舞伎に仕上がることが快い!!!

 もし、仁左衛門さんが出演されていたならば、おそらく歌舞伎の名作の一つになったことであろうと考えている、、、、

 

 仁左衛門丈が出ておられなかったが、今回の舞台は何度も格が良かった。

『堀川波鼓』は決して派手な舞台ではないが、扇雀さんのような役者さんが演じられると、こんなに大きな分厚い舞台になるのだと感心した。

 扇雀さんが良かったので、『堀川波鼓』を今一度読んで余韻を楽しみたいと感じる。

 

『堀川波鼓』の感想がまた別の機会で^^

 今回は、仁左衛門さんが休演で心配であることを取り急ぎお伝えしたい。

 仁左衛門さんのご回復を心より願っております!!!

 

 

 以下は松竹株式会社 歌舞伎美人公式HPより

 https://www.kabuki-bito.jp/news/7641

 大阪松竹座「七月大歌舞伎」夜の部『堀川波の鼓』に出演を予定しておりました片岡仁左衛門ですが、体調不良のため、初日より当面の間休演させていただきます。

 【夜の部】

  『堀川波の鼓』

  小倉彦九郎  中村 勘九郎
  宮地源右衛門  中村 隼 人

 


 

 

 

 『近松全集 第四巻』より、「堀川波鼓」
  「堀川波鼓」 近松門左衛門作 1  一オ

  「堀川波鼓」 近松門左衛門作 2  一ウ 二オ

 

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「和楽器と歌舞伎で『世に駆ける』」中村壱太郎 『邯鄲枕物語』「艪清の夢」三世桜田治助作 2014 中村歌六 中村壱太郎 市川染五郎

2021-04-13 | 歌舞伎

 

 

  『邯鄲枕物語』「艪清の夢」三世桜田治助作 2014 中村歌六 中村壱太郎 市川染五郎

 

 

 以前にも見た『邯鄲枕物語』「艪清の夢」を見た。

 面白かったが、途中で二度も寝てしまい、途中休憩も加える><

 巻き戻してなんとか最後まで見る始末。

 

 口直しにと、中村壱太郎の「和楽器と歌舞伎で『世に駆ける』」を楽しむ。

 同じ動きの繰り返しを試み、和楽器の軽快さプラス重厚感でノリノリ^^

 見ている私も、フリフリ、ノリノリ^^

 壱太郎の小指の絡ませ具合の間が良く、あら!ま!袖からまして歌舞伎してるじゃん!と楽しんだ。

 歌舞伎役者もこういうのは、大いに、有りだわ!!!

 

 

 

 明治座 五月花形歌舞伎 『邯鄲枕物語』「艪清(ろせい)の夢」

 三世桜田治助による『邯鄲枕物語』は、通称「艪清の夢」ともいわれるように、職人清吉が見た夢物語が展開する作品。

 大金の遣い道に困り果てる清吉の姿をユーモアに見せることで、栄枯盛衰の人生ドラマを明るくほのぼのと描きます。

 本興行としては、明治38(1905)年の明治座での上演以来となる珍しい復活上演。

 

 中村歌六

 女房おちょう/梅ヶ枝 中村壱太郎

 艪屋清吉 市川染五郎

 

邯鄲の枕(かんたんのまくら)

 邯鄲の枕(かんたんのまくら)は、唐の沈既済の小説『枕中記』(ちんちゅうき)の故事の一つ。

 多くの派生語や、文化的影響を生んだ。黄粱の一炊、邯鄲の夢など多数の呼び方がある。(ウィキペディア)

 

邯鄲の枕(かんたんのまくら)

「盧生(ろせい)」という若者が人生の目標も定まらぬまま故郷を離れ、趙の都の邯鄲に赴く。

 盧生はそこで呂翁という道士(日本でいう仙人)に出会い、延々と僅かな田畑を持つだけの自らの身の不平を語った。

 するとその道士は夢が叶うという枕を盧生に授ける

 そして盧生はその枕を使ってみると、みるみる出世し嫁も貰い、時には冤罪で投獄され、名声を求めたことを後悔して自殺しようとしたり、運よく処罰を免れたり、冤罪が晴らされ信義を取り戻したりしながら栄旺栄華を極め、国王にも就き賢臣の誉れを恣にするに至る。

 子や孫にも恵まれ、幸福な生活を送った。

 しかし年齢には勝てず、多くの人々に惜しまれながら眠るように死んだ。

 ふと目覚めると、実は最初に呂翁という道士に出会った当日であり、寝る前に火に掛けた粟粥がまだ煮上がってさえいなかった。

 全ては夢であり束の間の出来事であったのである。

 盧生は枕元に居た呂翁に

「人生の栄枯盛衰全てを見ました。先生は私の欲を払ってくださった」

と丁寧に礼を言い、故郷へ帰っていった。

 中国においては粟のことを「黄粱」といい、盧生が粟粥を煮ている間の物語であることから『黄粱の一炊』としても知られる。

 いわゆる、日本の落語や小説・漫画でいうところの夢オチの代表的な古典作品としても知られる。

 同義の日本の言葉としては「邯鄲夢の枕」、「邯鄲の夢」、「一炊の夢」、「黄粱の夢」など枚挙に暇がないが、一つの物語から多くの言い回しが派生、発生したことからは、日本の文化や価値観に長い間影響を与えたことが窺い知れる。

 現在ではほとんどの言葉が使われることがなくなっているが、「邯鄲の夢」は人の栄枯盛衰は所詮夢に過ぎないと、その儚さを表す言葉として知られている。(ウィキペディア)

 

能楽『邯鄲』

  能『邯鄲』は、『邯鄲の枕』の故事を元に作られた能の演目である。

 しかし道士・呂翁にあたる役が、宿屋の女主人であり、夢の内容も『枕中記』とは異なり、『太平記』巻25などに見えるような日本に入ってから変化した『邯鄲の枕』の系譜上に位置づけられると言えよう。

 舞台上に設えられた簡素な「宮」が、最初は宿屋の寝台を表すが、盧生が舞台を一巡すると今度は宮殿の玉座を表したりと、能舞台の特性を上手く利用した佳作である。

 なお、盧生の性格や描写から憂いを持つ気品ある男の表情を象った「邯鄲男」と呼ばれる能面が存在し、能『邯鄲』の盧生役のほか、能『高砂』の住吉明神などの若い男神の役でも使用される。

 芥川龍之介は能『邯鄲』をモチーフにして『黄粱夢』という作品を書いた。

 また三島由紀夫は『近代能楽集』の中に能『邯鄲』を現代風の戯曲に翻案した作品を書いている。

 また古井由吉も『邯鄲の夢』をモチーフに『邯鄲の』という作品を書いている。(ウィキペディア)

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京の年中行事 當る子歳 吉例顔見世興行 2019年夜の部 『堀川波の鼓』『釣女』『魚屋宗五郎』『越後獅子』

2019-12-29 | 歌舞伎


 

 南座新開場一周年記念
 京の年中行事
 當る子歳
 吉例顔見世興行
 東西合同大歌舞伎

 2019年11月30日(土)~12月26日(木)


 昨年の顔見世は、夜の部を夫婦二人で見た後日、ミニバイクで事故を起こした。
 夜の部を観劇後日、一人で行く予定であった昼の部を夫がかわって行ってくれた^^

 今年は絶対行けるようにと願をかけ、夫と二人で夜の部に絞った。
 20年ぶりに興行される仁左衛門丈出演の『堀川波の鼓』を見るためである。
 夫は『堀川波の鼓』は二度目、私は退い10年前は受験などのため、子育てに追われていた^^

 会場にはN.Kのカメラは入っていた。
 南座の係員女性に尋ねると、
 案の定、『堀川波の鼓』収録だろいう。
 係員曰く、
「お客様、さすがですね。ちなみに昼の部は、『金閣寺』を撮っておられました。」
と。
 いずれN,Kで放映されるかもしれない^^


 2019年南座顔見世の私のみた夜の部は、役者さんたちが嬉々とされており、観て満足のいくお舞台でした。

 ただ^^、
 中国旅行後のカメラの電池の充電を忘れ^^;;夜の様子や、南座の顔見世ならではの風物詩の一つ、竹馬の写真を撮ることができませんでした。


    ま!舞台がよかったので、良しとしましょう^^v



   < strong>
 夜の部 午後4時45分~

  堀川波の鼓 4:45-6:00
  
 
  

  

  近松全集(影印 途中まで)と歌舞伎全集で読んで舞台観劇に挑んだ『堀川波の鼓』

 『堀川波の鼓』に片岡仁左衛門丈がご出演されるということだけは知っていたが、後の出演者や他の演目名の予備知識はなかった^^

  行ってびっくり。

  配役の想像を間違っていた。

  夫役がの座衛門丈で、おっしょさん(御師匠さん)役は梅玉さんであった。

  
  舞台は新歌舞伎に近い流れではあったが、面白かった。


  幕間 15分

  釣女 6:15-6:50
  

  

  松羽目物^^

  何度も見た演目であるが、鴈治郎さんの『釣女』を見て、多くの方で見た『身替御前』(狂言では『花子』)の中で、田之助さんと鴈治郎さんのそれを思い浮かべていた。

  
  鴈治郎さんの私が見た日の『釣女』の化粧は おかめ、或いはは醜女というよりは、愛嬌と可愛げのある少し太根の女を演じられていた。

  化粧に愛嬌があり、可愛らしくて、おおよそブサイクとは言い切れない。

  演目の内容を知って会場中は大笑いしていたが、私、笑いながらも他のことを考えていた。

 『これは、役者の遊び心ではないのか?』
 と。
  役者は幕鬱で度々ストレス発散させた言葉を発するという。

  会場中は笑っていたが、実は、会場の女性たちが笑われていたのではないかといった穿った考えがふと頭の片隅によぎる。

  それほど、今回の鴈治郎さんの『釣女』は可愛らしく、ブサイク(笑)ではなかった。

  幕間にロビーのソファーで座っていると、一般観客の可愛げのあるお顔の多さに驚いた。

  いらぬ勘ぐりをされないように、もう少し化粧を、おかめに仕上げてもと感じたのは、私だけか。

  もっともこう行った愛嬌があるだけのブサイクではないメークは、翫雀さんだけに限ったことではない。

  もうお一方の、二人が釣れると行った対比から考えれば、こう行った演出が好ましいのかもしれない、と、ブス申す。


  幕間 30分

  新皿屋舗月雨暈 魚屋宗五郎 7:20-8:30
  

  
  役者さんみなさんが、大変力を入れておられた。


  現在の中村芝翫さんの力の入れようと研究心が半端なかった。

  多くの役者さんのようところを多く取り入れられ、それでいて、芝翫さんのみじからや砂らしさも全面的に前に出され、大変満足のいく芝居であった。

  現在の中村芝翫さんも、お父上の芝翫丈同様、素晴らしい役者さんだと感じた。

  またご子息の現在の橋之助さんが大変援護力を伸ばしておられ、見ていて気持ちが良かった。

  夜の部に行って良かった。
  

  幕間 10分

  越後獅子 8:40-8:55
  

  

  華やかで楽しい『越後獅子』の全ての若い役者さんたちは、全力で挑んでおられ、見ている側も背筋を正して楽しませていただいた。

  舞台も会場も熱が入り、大向こうの最後の言葉が、

 「良かったよ!!!最高!!」
  、であった。
  大向こうの方のこう行った言葉を聞くのは、久しぶりであった^^v 




  


  堀川波の鼓 
    
  

  釣女
   

  新皿屋舗月雨暈 魚屋宗五郎
   

  越後獅子
   

 


   「堀川波鼓」 近松門左衛門作 1  一オ

   「堀川波鼓」 近松門左衛門作 2  一ウ 二オ   

     他





  

  昼の部は次の演目でした。

  昼の部 午前10時30分~

  信州川中島合戦 輝虎配膳 10:30-11:10

  幕間 15分

  戻駕色相肩 11:25-11:55

  幕間 30分

  衹園祭礼信仰記 金閣寺 12:25-1:55

  幕間 20分

  仮名手本忠臣蔵 衹園一力茶屋の場2:15-3:50
コメント (6)
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松竹座 七月大歌舞伎 昼の部  『義経千本桜 渡海屋・大物浦』仁左衛門 孝太郎 菊之助 猿弥 彌十郎 鴈治郎   2019年

2019-07-11 | 歌舞伎





    松竹座 七月大歌舞伎 昼の部  『義経千本桜 渡海屋・大物浦』仁左衛門 孝太郎 菊之助 猿弥 彌十郎 鴈治郎   2019年




 

 

 

 

 

 

 松竹座の今年度の七月大歌舞伎は昼夜み終えた。

 昼の部、片岡我當様のお舞台の『厳島招檜扇(いつくしままねくひおうぎ)』は歌舞伎を長年にわたり見てきた私としては、感無量のお舞台であったことを書き記した。
        ▼
     大阪松竹座「七月大歌舞伎」2019年 昼の部より『厳島招檜扇(いつくしままねくひおうぎ)』片岡我當様のお舞台で、心を動かされる。役者魂を見せていただいた。

 

 昼の部で、心に残る、何度でも見たくなる演目があった。

 仁左衛門丈の『義経千本桜 渡海屋・大物浦』であった。

 私が見た日の仁左衛門丈は、感情移入よろしくの細部にわたる細やかな表情作りであった。

 私は仁左衛門丈の仕草や表情や声色を少しも見逃さぬようにと、私なりに凝視した。

 おそらく側から見れば、怖い!危ない人に見えたのではないかと少し心配。

 

 また、先日楽しんだ大和絵と文字で描かれた『舞の本』には『義経千本桜 渡海屋・大物浦』に関連性の高い冨樫や弁慶などの話が多々乗っており、それたも心の中で順序立てながら楽しんでいた。
        ▼
   
    『海の見える杜 舞の本を読む  微笑が愛した舞の世界の物語』石川透 星瑞穂編 (三十四話掲載)  舞の本「冨樫」を能楽、歌舞伎と比較しながら記録。

    『乱鳥徒然 湿気た土から息吹きを吸い取り、庭の花々は嬉々としている。弁慶は『舞の本』「冨樫」では子供に扇を与え、子供から冨樫状の関の様子を詳しく聞く。


 

 今回の仁左衛門丈の『義経千本桜 渡海屋・大物浦』は阿呆な言い方に変えれば、超男前で美しい。おまけに、相当の威厳と気品を感じさせてくださる。

 こんなに美しい役者さん。孝夫さん時代から四十数年来の美しさで、その魅力は私が高校生の頃も相当可愛いお年頃に変身(メタモルフォーゼ。いや、メタボルフォーゼ、ですわ^^)したおばちゃんですら、その魅力の虜である。
 
 
 
 仁左衛門丈の今回の芝居での気品、これは見た方なら皆感じ取っておられるのではないでしょうか?!

 夜の部で、隣席させていただいた殿方の話によれば。
「あの表情、見られましたか?」
「気品があるましたね。」
「あれはもう見られませんよ。」
「何回も見たくなるでしょう。」
「最高の舞台でしたね。」
など次々に話され、私の気持ちを代弁して下さり、二人の話に熱が入っておりました。

 

 仁左衛門丈の『義経千本桜 渡海屋・大物浦』をみ終えて、悲しい気持ちはずっと尾を引いていた。

 子供は義経に引き取られ安堵感はあるであろうが、それにしても悲しい結末。

 私は涙がなかなか止まらす、エスカレーターも踏み外しそうになった。

 
 一階に降りると仁左衛門夫人が例のごとく番頭さんのあたりに立っておられた。

 全く面識はないが、涙でくしゃくしゃのなった顔で、遠くから御夫人に頭を下げて松竹座を後にした。

 感動するような舞台をは楽しませていただたせめてものご挨拶であった。

 

 仁左衛門丈のお舞台は印象に残るものが多く、また、感動しすぎで二度ばかり腰を抜かしてしまったこともある。

 幸い夫と一緒で、数分ほど座っていれば歩けるようになったので良かったが、芝居で腰を抜かしたのは仁左衛門丈のみ。

 私にとって、嬉しい失態である。

 

 仁左衛門丈といい、片岡我當様の熱い思いのお舞台といい、大好きな秀太郎様の揚巻(『助六』曽我五郎の相手役))の台詞のパロディといい、今回の昼の部は大変満足の行くお舞台でした。

 まさしく歌舞伎を愛する会にふさわしく松嶋屋さん三兄弟  が揃って出演して下さり、感無量のお舞台でございました。

 これで先代の仁左衛門はんがいらっしゃったならと思うと胸が熱くなり、こみ上げて来るものがございます。


 お三方皆々様にはいついつまでもお元気で素晴らしいお舞台を披露していただきたい。

 心に残る素晴らしいお舞台をありがとうございました。

 感謝申し上げます。




 三、義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)


  仁左衛門
  孝太郎
  菊之助
  猿弥
  彌十郎
  鴈治郎





 『色気噺お伊勢帰り(いろけばなしおいせがえり)』及び 夜の部の記録は後日を予定しています。
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大阪松竹座「七月大歌舞伎」2019年 昼の部より『厳島招檜扇(いつくしままねくひおうぎ)』片岡我當様のお舞台で、心を動かされる。役者魂を見せていただいた。

2019-07-08 | 歌舞伎



  大阪松竹座「七月大歌舞伎」2019年 昼の部より『厳島招檜扇(いつくしままねくひおうぎ)』片岡我當様のお舞台で、心を動かされる。役者魂を見せていただいた。
  この舞台は一生覚えているであろうと感じる。




 

 先日松竹座の七月大歌舞伎、昼の部を見た。

 片岡我當様の『厳島招檜扇(いつくしままねくひおうぎ)』、これには感動した。

 

 我當様は随分とお痩せになられておりましたが、先代の仁左衛門はんのようなお顔立ち。

 言葉も一生懸命、仕草も動作も一生懸命。何より威厳と存在感と品格を感じさせる。

 先代の仁左衛門はんも黒衣の方に支えられながら、お役柄に徹しておられ、鳥肌が立つほどの感動いたしました。

 

 我當様のお姿は、真の舞台人を感じさせました。

 最後に南座で拝見させていただいた先代の仁左衛門はん。
「仁左衛門はんのお通りぃ〜。」
の声を合図に、上手から下手に役者さんに支えられながらゆっくりと歩かれた。

 そのお姿は今も忘れず印象深いものですが、今回の片岡我當様のお舞台もまさしくそういった心を動かされるお舞台で、役者魂を見せていただいた素晴らしいものでした。

 

 片岡我當様の『沼津』や『近頃河原達引』が頭に浮かびます。

 素晴らしい役者様が舞台を愛され精一杯に演じられるお姿は、観客の心を動かします。

 我當様のお舞台を見て、涙があふれ出ました。

 昼の部を見てよかったと!


 我當様、舞台魂を拝見させていただき、誠にありがとうございました。

 ご自愛の上、これからも着方の部舞台を拝見させて頂ければ!と思います。

 

『厳島招檜扇(いつくしままねくひおうぎ)』以外の演目、『色気噺お伊勢帰り』 と 『義経千本桜』「大物浦」 。

 これらも大変に満足を感じるお舞台でした。

 

 近日中に七月大歌舞伎の夜の部を見ます。

 夜の部も好きな演目があり、好きな役者さんが多く出演されます。

 

 昨年(2018年)の七月大歌舞伎の某役者の襲名披露よりあと、歌舞伎が嫌いになりそうでしたが、見続けてよかったと感じます。

 良いお舞台を見せていただけたことに感謝申し上げます。

 

 

 
 

  『厳島招檜扇』
  中村福之助、中村萬太郎、片岡我當、中村壱太郎、片岡進之助、片岡松之助

『厳島招檜扇(いつくしままねくひおうぎ)』。厳島神社で、我當演じる隆盛を極めた平清盛が社殿の新造を記念し、祭祀を催そうとしています。
 しかし、大経堂の造営が間に合っていないことを知った清盛は、沈みかけた夕日を檜扇で呼び戻します。様式美あふれるひと幕で、約5年ぶりの本格的な芝居復帰となる我當に、客席からは大きな拍手が送られました。





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大阪松竹座「壽初春大歌舞伎」夜の部 「通し狂言 金門五三桐」 発端 玄海ヶ島の場から、三幕目 第三場 加茂川堤の場まで (七場面)並木五瓶 作 市川猿翁 脚本・演出

2019-02-24 | 歌舞伎

 大阪松竹座「壽初春大歌舞伎」夜の部 「通し狂言 金門五三桐」 発端 玄海ヶ島の場から、三幕目 第三場 加茂川堤の場まで (七場面)並木五瓶 作 市川猿翁 脚本・演出

 

 夫曰く、昼の部は通好みで地味だから、夜だけ行く、と。

 私が思うに、「河庄」などは大変面白みのある楽しむことができる演目。

 今回昼の部を見ないなんて、もったいないことをする夫と、半ば呆れ返る。

 
 
 昼の部はさておき、夜の部は愛之助さん演じる並木五瓶 作の「通し狂言 金門五三桐」

 この通し狂言というのがミソ。

 なかなか見ることができず、また、所蔵する東京創元新社の歌舞伎全集にも、「金門五三桐」など、わけていくつかの場をバラバラとしか載せられてない。

 今回は通し狂言で
     
     発 端    玄海ヶ島の場
     序 幕    島原揚屋の場

     二幕目第一場 此村大炊之助館の場
        第二場 同    奥庭の場

     三幕目第一場 南禅寺山門の場
        第二場 大仏餅屋の場
        第三場 加茂川堤の場

と楽しむことができ、話もうまくつがった。


 愛之助さんは私が知る限り松竹座の「伊勢音頭恋寝刃」を界に、舞台の前に出られず、絶えず周りの役者さんを気にされて演技を引いておられたように感じる。

 大変力のあり役者さんであるのに、もったいないと感じていた。

 ところが今回の石川五右衛門役では、愛之助さんの力を充分に発揮され、顔見世よりも素晴らしい力の入れようであった。

 また一部、仁左衛門化粧で美しく、堪能させられた。


 今回の愛之助さんは松竹座の「伊勢音頭恋寝刃」の時のように力強く、かっこよく、またアップテンポで舞台の前に前にと出ておられた。

 なので、舞台で大きく見え、もう一度行きたいと思わせるようなかっこよさであった。

 

 夜の部は私たちは一般に言うドブ席の後方席に座っていた。

 ところが、「三代猿之助四十八撰の内通し狂言 金門五三桐 石川五右衛門 片岡愛之助宙乗り相勤め申し候」は大変多く花道を使う芝居であり、ある意味、見応えのある位置で鑑賞できた。

 花道を長く鑑賞でき、舞台全体も眺めることができ、こういった場所も面白いなと初めて時感じた。


 また、花道を使われるたびに、ジャラジャラジャラ ジャラジャラジャラ…と毎度、入り幕(?)の音が大きく聞こえる。

 今まで選んだことのない席ではあったが、こういった席の醍醐味を感じることもできたのは嬉しいことである。

 

 今回の松竹座の壽新春歌舞伎は昼の部も夜の部も堪能した。

 昨年の十月の昼夜松竹座(右團次さんなど)と同様、満足の行く舞台の数々で、行ってよかったと感じる納得のいく歌舞伎であった。

 



三代猿之助四十八撰の内通し狂言 金門五三桐(きんもんごさんのきり)
  石川五右衛門 片岡愛之助宙乗り相勤め申し候
愛之助/扇雀/亀鶴/壱太郎/虎之介/笑也/猿弥/吉弥/彌十郎/鴈治郎

[夜の部]

並木五瓶 作
市川猿翁 脚本・演出
石川耕士 補綴・演出
三代猿之助四十八撰の内
通し狂言 金門五三桐(きんもんごさんのきり)


石川五右衛門……片岡 愛之助
此村大炊之助……片岡 愛之助
白鷹の精…………中村 扇雀
岸田民部…………中村 亀鶴
傾城花橘…………中村 壱太郎
お通姫……………中村 壱太郎
瀬川采女…………中村 虎之介
呉竹………………市川 笑三郎
真柴久秋…………市川 笑也
真柴久次…………市川 猿弥
薗生の前…………上村 吉弥 
お幸………………上村 吉弥 
早川高景…………坂東 彌十郎
真柴久吉…………中村 鴈治郎

片岡愛之助宙乗り相勤め申し候


 夜の部は大阪松竹座で初上演の『金門五三桐』
 昭和42(1967)年に、市川猿翁が「第二回春秋会」が復活上演し、三代猿之助四十八撰の一つに数えられる、『金門五三桐』。現在は『楼門五三桐』として「山門」のひと幕だけ上演することが多い演目を、大阪松竹座で通し上演するのは、今回が初めてです。

 早川高景を演じる彌十郎が、お正月ならではの口上を述べ、いよいよ物語が始まります。愛之助の此村大炊之助が、実は宋蘇卿であると明かし、扇雀の白鷹の精と踊る場面では、遺言をしたためようとする宋蘇卿の動きと、白鷹の精による小気味よい踊りがテンポよく繰り広げられます。

 愛之助のもうひと役は、石川五右衛門。大詰の葛籠抜けの宙乗りでは、「葛籠背負ったがおかしいか」とお待ちかねのせりふに、客席からは「松嶋屋!」と声がかかり、歓声と拍手が沸き起こりました。さらに、捕手との大立廻りでは、花道から客席2階に梯子をかけ、2階のお客様の目の前に愛之助の勤める五右衛門が登場し、迫力満点。最後は鴈治郎の真柴久吉に向かって、いつの日かの決戦を誓い、華々しい打ち出しとなりました。
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大阪松竹座「壽初春大歌舞伎」昼の部 藤十郎・鴈治郎・扇雀 「土屋主税」「坂田藤十郎米寿記念 寿栄藤末廣」「 河庄」は素晴らしかった!

2019-02-24 | 歌舞伎
          ポスターの上に飾られている桃色と白の正月ならではの「餅花」
          売店のあるロビーにも、天井に多く飾られていた。
          写真をとったのだが、昼の部のとった資料がどこに保存したか、或いは消去したかがわからない。 
          ロビーに飾られていた先先代の鴈治郎さんのお写真も写させていただいていたと言うのに…どこを探しても見当たらない><
 
          最近、やっと怪我も落ち着き始めたので、一月の歌舞伎記録をしている。
          夜の部に撮った写真で賄っている。






      大阪松竹座「壽初春大歌舞伎」昼の部 藤十郎・鴈治郎・扇雀




 2019年1月

 大阪松竹座「壽初春大歌舞伎」昼夜を楽しんでまいりました。



 昼の部は以前にも書いた通り、私一人鑑賞。

 私の好きな藤十郎丈と成駒屋さんの素晴らしい演目に、心がときめきました。
 


 昼の部 玩辞楼十二曲の内 土屋主税 11:00-12:15
 

 

 

 好きな役者さんの一人、扇雀さんが演じられると、「土屋主税」もまた!よし!!!

 心をときめかせて観ていました。

 幕間 35分

 坂田藤十郎米寿記念
 寿栄藤末廣 12:50-1:10
 
 
 

 待ってました!!たっぷり!!

 十二月、顔見世ではせっかく道行を演じられたというのに、事故で見に行けず、泣く泣く夫に代わってもらいました。

 ちなみに顔見世の夜の部は事故前でしたので、夫と二人で楽しんでいました。

 とても好きな藤十郎丈が出演されたというのに、行くことができず、ショックが大きかった私。

 一月には藤十郎丈を見ることができ、大変な喜びようでございました。


「坂田藤十郎米寿記念  寿栄藤末廣」 

 藤十郎丈は大変美しい所作でお品が良く、目は釘付けでした。

 藤十郎竹の皮庄や沼津、伽羅先代萩や娘道成寺など、よかったなぁ!!!

 目をつぶると、藤十郎丈の多くの舞台場面が浮かんでまいります。


 南座前ではタクシーに乗られる藤十郎丈に、思わず
「藤十郎さ〜〜ん」
と呼びますと、微笑んで左手を上げ、受けてくださいました。

 舞台はもちろんのこと、舞台を降りられても重厚な役者さんです。

 いつまでもいつまでもお元気で、どのような形でもいいので舞台に出ていただきたいと折に願っております。


 一月、藤十郎丈の市型を見ることができ、幸せでした。

 幕間 25分

 心中天網島
 玩辞楼十二曲の内 河庄 1:35-3:00
 
「 河庄」は好きな演目のひとつで、今回は昼夜を通して、この演目を一番の楽しみにしておりました。

 好きな演目ですので、台詞も随分と覚えています。

 好きな場面になるとこことがときめき、心より拍手をしていました。


 昼の部は一人。

 前から十番目あたりの右寄りの席でしたので、手を括られた時の顔は見えませんでした。

 しかしながら、鴈治郎さんの表情はしっかりと想像がつき、楽しむことができます。

 場所を変えて、毎日でも観たい演目でした。

 長くなりますので  



    おててはここに置きまする。(この辺で、夜の部へ…)

 





◎平成31年1月2日(水)~26日(土)

松竹座 壽初春大歌舞伎

[昼の部]

渡辺霞亭 作
一、玩辞楼十二曲の内 土屋主税(つちやちから)

坂田藤十郎米寿記念
二、寿栄藤末廣(さかえことほぐふじのすえひろ)

心中天網島
三、玩辞楼十二曲の内 河庄(かわしょう)






 追記

 怪我をしていたせいであまり写真が取れず、また昼に行った写真もどこかに紛れ込んだか、あるいは消去してしまっていました。

 なので、今回の写真は全て、夜の部に夫と行った時の写真です。

 夫に頼み、写真を写してもらったものです。


 
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2018年分。 またもや、歌舞伎の記録がまだできてない。もうすぐ寿新春歌舞伎(松竹座)を見るというのに。

2019-01-04 | 歌舞伎
 京都 豊国神社
 豊国神社のひょうたん型絵馬には、歌舞伎役者さんたちが名を書いておられるものが飾られている。
 ご興味のある方は、南座のついでに、足をお運びになってください。






 

 去年はわたくしのとって、波乱の歌舞伎の年であった。

 昼夜の新白鴎さんで撃沈し、昼夜の松竹座の右團次丈と右近ちゃん、南座顔見世の仁左衛門丈で救われた。

 夜の部は『雙生隅田川』が見たかったので、至っては二度ばかりだが観劇。


 南座顔見世は仁左衛門丈のお舞台を拝見させていただけただけでも、歌舞伎好きで良かったと痛感した。

 楽しみにしていた顔見世の昼の部は、大けがにて行けず、代わりに家族が見て感想を教えてくれた。

 鴈治郎さんが片岡我當さんの言い回しをなぞられ、ことのほか良かったという。


 昼の部は藤十郎丈を楽しみにしていた。

 こんな大切なお舞台の時に、交通事故とはこれいかに。


 ふと、思い出した。

 まだ、歌舞伎の記録をつけてないことに。

 
 最近、歌舞伎復活かと思うくらいに、若い役者さんで上手い方が増えておられる。

 右團次丈はどんどんと良い役をこなされ頭角を現しておられる。

 古典歌舞伎を守るべき取り込んでおられる七之助さんは、わたくしの好きだった故芝翫丈の面影が色強い。

 右近ちゃんのように、子役さんで子役とは思えないような舞台を展開される役者さんには驚いてします。

 子役というより、れっきとした役者さんだ。こういった方々の50代、60代を見ることができないのだと思うと、寂寥感が見に染み入る。

 
 藤十郎丈と仁左衛門丈のお舞台を少しでも長く一回でも多くみたい。


 一月は松竹座を昼夜予約している。

 昼夜一回席を取ったが、藤十郎丈と、好きな演目の『河庄』を楽しみにしている。

 傷の治り具合から考えて、今月は昼夜ともに見ることができそうだ。


 役者は私生活を見ないに限る。

 舞台がよければそれでよし。

 藤十郎丈のような、流石役者と唸らせるような伝説以外は、(特例をおいては)聞きたくはない。

 役者は夢をうる仕事と自覚しない、「うなぎ重がこれでうん千円、高い」だのとのたまうセコイ役者には閉口する。

 
 役者は舞台だけを見るに限る。



 

 
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夫が私の代わりに南座顔見世の昼の部に行っての感想。『新口村』では鴈治郎さんが片岡我當 (5代目)さんの言い回しを真似ておられ、良い芝居だった^^とのこと。

2018-12-20 | 歌舞伎
 写真は雨にひ。
 夫婦二人で見た夜の部の時のもの。








 南座顔見世昼の部を見終えた夫は、直行で帰って来てくれた。

 お土産は、祇園まんじゅうで、豆餅と栗だいふく。

 前回の夜の部を見た日は、あいにく休業だった。><

 
 五月大歌舞伎があった頃には南座の横の祇園まんじゅうで、毎回のように柏餅の味噌餡を数多く購入していた。

 今は、南座では五月大歌舞伎がなくなってしまったので、柏餅味噌餡を食べそびれてしまいことがある。


 ところで今回は顔見世の夜の部も面白かったそうだ。

 特に『新口村』では鴈治郎さんが片岡我當 (5代目)さんの言い回しを真似ておられたとのこと^^v

 今回の鴈治郎は大変良い芝居をなされていたそうだ!

 見たかった!

 そして、藤十郎丈も見ておきたかった。


 仁左衛門丈の『ぢいさんばあさん』も夫にとっても馴染みの芝居だが、仁左衛門丈とお上手な時蔵さんとでしっとりと良かったと喜んでいた。


 十月、新白鴎さん達の襲名披露を昼夜を二人で見て
「今までで最低の興行及び芝居だった。」
「もう歌舞伎は見ない。見限った。」
と言っていた家族が、今回の顔見世で歌舞伎見て楽しいと感じさせてくださいまして、大変嬉しい思いでいっぱいです。

 私は怪我で安静のため事故以前に見た夜の部のみ。

 昼の部を見ることができませんでしたが、夫が楽しかったと言って笑顔で帰ってきたことを嬉しく思います。

 夫とて私の趣味で歌舞伎に付き合ってくれるようになって30年以上が経っています。

 南座の顔見世興行のおかげで、夫婦二人で楽しむことができる趣味の一つが減らずにすみ、安堵いたしました。

 
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Kyoto  雨の南座   京都冬の風物詩の一つ 顔見世 〈まねきや櫓〉    2018,12,06 (4景)

2018-12-07 | 歌舞伎

 Kyoto
 雨の南座 顔見世 まねきや櫓
 2018,12,06




 夫は雨男か
 はたまた私が雨女なのかしらん?
 
 二人が揃って出かけるとなれば、晴れの合間の一日の雨の人なる私たち二人。
 雨の京都もなかなか乙なものでございまするとは言っておられないくらいにひどい雨の中、花見小路を歩き、びしょ濡れになった私たちを暖かky迎えてくれた南座の顔見世。

 新しくなったとはいえ、祇園まんじゅうさんはお休み。
 他店でおまんじゅう。またキエフを横目で見つつも時間がないので近くのパン屋さんでほうれん草のキッシュを購入。

 結構 沈したが、芝居がよかった。
 仁左衛門丈の芝居は今や神の域に達しているのではないでしょうか^^

 完成度の高いいがみの権太。
 泣きました。泣きに泣きました。
 複雑なこの上ならぬ悲しみをこらえ、それでもふと現れる切なき表情に、心より泣き、芝居を見終えた後は、呆然とし放心状態。
 芝居にのめり込み、悲しみで食も通らず、疲れ切っていました。
 くしゃくしゃに泣き続けると、人は正気を地理戻しルセットするのに時間がかかるようです^^
 行ってよかった顔見世でした^^


 
 道路向かい側バス停より写す。
 かすかに櫓も見えておりまする。

 
 南座顔見世 まねき
 
 
 上の写真に坂田藤十郎丈と片岡仁左衛門場が写ってませんので^^
 もう一枚パチリ。

 右に出るものはいない  
        …で、ございまする^^

 
 南座の提灯
 


 ご覧いただきまことにありがとうございます。

 
 



 
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十月大歌舞伎  二代目 市川齊入 市川右團次 襲名披露の昼夜を見終え、夜の部のチケットを追加しました。

2018-10-20 | 歌舞伎


 
 十月大歌舞伎  二代目 市川齊入 市川右團次 襲名披露の昼夜を見終え、夜の部のチケットを追加しました。
 
 右團次丈、右近さん(タケルちゃん)、今回出演されました役者様方、ありがとうございました。
 やはり私は、芝居が好きです。

 昼夜感想は後日記録させていただきとうございます。



 余談ですが、もう一回、あっさりと近松門左衛門の『雙生隅田川』を読んでおきまする。

 浄瑠璃と今回の歌舞伎の展開の違いも面白く感じるのです^^v 畢

 





 

十月大歌舞伎
市川右之助改め 二代目 市川齊 入
市川右 近改め 三代目 市川右團次
襲名披露
平成30年10月2日(火)~26日(金)

 

昼の部 三代猿之助四十八撰の内
華果西遊記 11:00-12:05
幕間 25分
二代目市川齊入 三代目市川右團次
襲名披露 口上 12:30-12:50
幕間 30分
神明恵和合取組
め組の喧嘩 1:20-3:00
幕間 20分
新作歌舞伎舞踊 玉屋清吉
團十郎花火 3:20-3:40

 

夜の部 三代猿之助四十八撰の内
通し狂言 雙生隅田川
発端・序幕 4:30-5:30
幕間 30分
三代猿之助四十八撰の内
通し狂言 雙生隅田川
二幕目 6:00-6:50
幕間 25分
三代猿之助四十八撰の内
通し狂言 雙生隅田川
三幕目 7:15-7:50
幕間 20分
三代猿之助四十八撰の内
通し狂言 雙生隅田川
大詰 8:10-8:40

 (データーは全て松竹株式会社 歌舞伎美人より引用)

 


 ご訪問、誠に有難うございます。


 

コメント (2)
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