NPOな人

NPOの現状や日々の雑感などを徒然なるままにお伝えします。

タイガーマスク現象

2011年01月15日 | NPO
漫画タイガーマスクの主人公・伊達直人を名乗る人物から全国の児童養護施設などに贈り物が相次いでいるそうです。

孤児院ちびっこハウスで育った伊達直人が、悪役レスラーの養成機関である虎の穴にスカウトされタイガーマスクとしてプロレスデビューをしてから、収入の一部を孤児院に寄付したというストーリーになぞらえてのことだと思いますが、現代的な陰徳として大いに称えたいと思います。

私的には、佐山聡が初代タイガーマスクとして新日本プロレスに彗星のごとく現れ、実況の古舘伊知郎をして四次元殺法と言わしめた華麗な技のほうが漫画以上に鮮烈に記憶しています。

ところで、今回の報道で「寄付の文化が根付いていない日本で・・・」というような表現を使っているメディアがあり、とても気になっています。

共同募金を例にとると、平成21年度の募金総額は201億4千万円ですが、第1回(昭和22年)は5億9千万円でした。

労働者の平均賃金が1950円、郵便はがきが50銭の時代の5億9千万円は、現在の貨幣価値に換算すると約1200億円~1500億円になるといわれています。

終戦直後、自分たちの生活も儘ならない中で、現在に比べて6倍~7倍もの多額の募金が行われていた事実があります。

「素晴らしい寄付の文化はあったが、生活の向上とは裏腹にそれを忘れかけていた。」というのが正しい認識なのだと思います。

今回のタイガーマスク現象をきっかけとして、日本に豊かな寄付文化がよみがえり、さらに高まることを心から願っています。




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