NPOな人

NPOの現状や日々の雑感などを徒然なるままにお伝えします。

協働とは三方よし

2016年02月19日 | NPO
昨日は、「SAVE JAPANプロジェクト」のフォーラムでした。

このプロジェクトは、日本NPOセンターと47都道府県のNPO、損保ジャパン日本興亜(株)が一緒になって、これまでに全国で600回を超えるイベントを開催し、30,000名余りの方々に生物多様性保全について考える機会を提供してきました。

今回のフォーラムは、企業とNPOが協働で実施したことの意義をまとめた「インパクトレポート」について報告するとともに、地域の具体的な事例を共有するパネルディスカッションを通して、地域の持続可能性を高める企業とNPOの協働のあり方について考えるというものでした。

環境関連のプログラムについてインパクトレポートをまとめることは前例がなく意義深いことでしたが、パネリストのお一人の「協働とは、三方よしですね。」という言葉が印象に残りました。

三方よしとは、売り手よし、買い手よし、世間よしといわれますが、商売の相互を尊重するだけでなく、その地域の社会までも尊重の視野に入れているところが最大の特徴です。

三方よしという言い方自体は後世の研究者の造語ですが、その原典となるのは江戸中期の近江商人だった中村治兵衛が孫に遺した書置です。

「たとえ他国へ商内に参り候へても、この商内物、この国の人一切の人々、こころよく着申され候ようにと、自分の事に思わず、皆人よき様にと思い、高利望み申さずとかく天道のめぐみ次第と、ただその行く先の人を大切におもうべき候、それにては心安堵にて、身も息災、仏神の事、常々信心に致され候て、その国々へ入る時に、右の通りに心ざしをおこあし申さるべく候事、第一に候(宗次郎幼主書置)」

協働とは誰のためのものか、正に的を射た言葉だと思います。

コメント
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