市民社会創造ラボの第3回目は、NPO法人青少年就労支援ネットワーク静岡の津富宏理事長をゲストに迎えて、「静岡方式による若者就労支援」についてお話を伺いました。
「静岡方式」は、地域の市民が支援者となる就労支援の仕組みですが、その原型は非行少年に寄り添う「保護司制度」を参考とし、理論的根拠は精神障害者の就労支援の手法である「IPS(Individual Placement and Support=個別職業紹介とサポートモデル」にあるとのこと。
「人のつながりで人は変わる」「働くということが、自尊心の最大の調達」「就労を通じた誇りの相互承認のネットワークを地域に作り出す」「働きたいという気持ちの実現を応援する、権利保障としての就労支援」「労働を商品化して社会に価値をもたらすためのものではなく、自らの誇りを手にする権利を手にするための運動」などなど、津富さんの言葉の一つ一つがグサグサと突き刺さります。
後半に事例紹介をしていただいた西部地域担当の池田佳寿子さんの名刺には、「静岡方式はとてもシンプル“どんな人でも働ける”と言う信念を直ちに実行に移すだけ」と書かれていました。
理論と実践の往還、そして圧倒的な実践力、とても良いお話を伺うことができました。津富さん有難うございました。