「江戸から北に一五里(約60キロ)ほど離れた武蔵野の一角に小さな城下町があった。幕末には松平氏所領の忍(しの)藩10万石の城下町(現在の埼玉県行田市)である。そこに尾崎石城(せきじょう)という下級武士がいたが、彼の書き記した『石城日記・七巻』が残されている。」
「その暮らしは、強制隠居させられた二度の咎めにも屈せず、むしろ現役の独身青年武士らしく学問と武芸に精を出し、中下級武士の友人たち、寺や料亭の多くの人びとと毎日のように交わり、日々の暮らしを淡々と、しかも楽しく生きている。」
いやぁ~、久々に面白い本を読んでいます。