アートな旅

日々の生活の中で出来るだけアートに触れられた場面を記事にしてゆきたいと思います。

旧白洲邸 「武相荘」(ぶあいそう)

2014-09-15 15:47:56 | アートな旅

秋晴れの日曜日、かねてから行きたいと思っていた場所。
白洲次郎と正子夫妻が過ごした家が「武相荘」 と称して
小田急線鶴川駅から15分の所にあります。

入り口の長屋門

 

白洲次郎(1902-1985)
若くしてイギリスに留学、吉田 茂に講われてGHQとの
折衝に当たるが、政界入りを求められても、生涯在野を貫きました。
遺言は「葬式無用・戒名不用」と正子夫人に残しました。

白洲正子(1910-1998)
樺山伯爵家の次女として生まれ、アメリカ・ハートリッジスクールに留学
帰国後次郎と結婚 文学・骨董の世界に踏み込みました。

白洲次郎が神戸一中に在学していた時に父、白洲文平から
初めて買い与えられたアメリカ車1916型ペイジ Six-38

 

受付を入るとこのようなクラシックカーと、飾りが目を引きます

若き日を彷彿とさせます。

門を入ると昔のままの森の中の竹林にいざなわれます

昔、養蚕を営んでいた農家を改造して自分たちの
趣向に沿った家となり、室内はお2人の趣味に彩られています(写真はNG)

あまり手入れをしない森の中にも燈籠やシンプルな石象
などが置かれていました。 

 

ふんだんに竹を用いたり籠なども上手に装飾しています。

 

 

 

ここが母屋の入り口になります。
 

次郎氏が農業に励んだ証拠もあります。

 

丁度、柿の実も。

華美という言葉は当てはまらない静謐と日本の美
手創りを旨とした落ち着きのあるお庭と家。
わざわざ2時間かけて行く価値はありました。
今まで本を読んだり、正子氏の随筆に傾倒していましたが
実際にこの目で見る事が出来たことが嬉しかったです。

 

帰りは深い緑に包まれた長屋門を後にしましたが、
心が豊かに気持ち良い秋の一日になりました。