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ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

余命宣告を受けてから7週間

2024-02-28 07:47:06 | 食道がん

 所属リンパ節転移と肺転移が見つかった食道がん。“余命半年” の診断根拠となったCT検査から7週間経ちました。

 恐ろし気な余命宣告を受けたにもかかわらず、“歩き” にも “筋トレ” にも励み、依然としてピンピンしています。

 それでも、さすがにそれなりの変化が身体に出てきたようでもあります。

 〇 喉の奥・胸元辺りに、唾を飲み込むとき少し抵抗感があります。
  何かが喉につかえているような違和感です。
  そうではあっても、食べ物を飲み込む分にはさして違和感なく普通に飲み込め
  ています。

 〇 食事中、咀嚼しているとむせてせき込むことが多くなった感じがします。
  特に、TVを見るため顔を横に向けて食事しているときに多いです。
  これでは誤嚥性肺炎を起こす恐れがあり、食べ物を口に入れるときは少しずつ
  入れるよう用心しています。
  誤嚥は年寄り一般に当てはまることでもあるので、気のせいかもしれません。

 〇 朝の起き掛けに喉の奥が少し痛むときがあります。
  しばらくすると消えるので、口を開けて寝ていたせいではないかと思って
  います。

 〇 痰が多くなって喉に絡むこと、よくあります。
  血痰ではありませんが、禁煙して2年以上経ちますのでこれは久々のことです。

 〇 声が少しかすれ気味になったのでは(?)と思っています。
  反回神経麻痺のせいで声がかすれると言われましたが、周りの人からは変わ
  って
いないと言われています。

 〇 がんの特徴でもある体重減少などはまだありません。
  経過観察の定期検診で医者によく聞かれるのが
  「体重、減っていませんか?」ですが、今のところ体重に変化ありません。

 以上、最近気になった症状をこまごま書いてしまいました。恐ろし気な宣告を受けたばかりの身なので、暗示にかかりやすい性格に一層拍車がかかったようです。

 それにしても、私は一見健康な普通の日々を過ごしています。
宣告通りであれば、あと5か月ばかりの命とはとても信じられません。

 

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本気になった終活

2024-02-14 06:33:16 | 食道がん

 “余命半年” という宣告を受けて早くも3週間余が経とうとしています。
もはやグズグズしている余裕などありません。本気になって終活をし始めました。

 先ず始めたのは遺言状づくり。
財産と言っても高が知れているので、最小限の相続事項だけに絞り、出来るだけ
簡明に書こうとしたのですが、・・・書き洩らしや内容的に抜けがあったりして、・・・
書いてみて初めて気づくことばかりです。

 企業年金やがん保険など、死亡後に届け出が必須な事柄についてはエンディング
ノートばりに詳しく書かねばならないと考え、何度かの書き直しもやむを得ないと
覚悟しています。お金がかかっていますから当然です。

 “何事もやってみなければわからない” 
遺言状づくりでも身をもって知りました。

 次に進めたのは、緩和ケア病棟への入院登録手続き。
現在かかっている県立病院から紹介を受け、同じ市内の市立病院で緩和ケアを受け
ることにしました。

 その市立病院は築11年とまだ新しく、緩和ケア病棟は全室個室の明るい環境
でした。病院への登録手続きが済んだので希望すればいつでも入院可能となりました。

 最後に、終活に必須なお墓についてもチョット触れておきます。
実は60歳のとき、自宅近くの霊園に早々と墓を誂えました。
私としては珍しく、早々始めていた手堅い終活です。
抜かりのなさに我ながら感心しています。

 以上、本気で始めた終活についての近況報告でした。

 

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心に籠った重いものを手放すには

2024-01-31 08:16:57 | 食道がん

 食道がんの経過観察として、3か月に1回診察を受けています。
先週のこと、診察室に入るとCT検査画像を見ていたK 先生がおもむろに
こう告げてきました。

「今回、右肺に転移が1か所見られます。原発巣近くで肥大していたリンパ節も
反回神経麻痺を起こすぐらい大きくなっています。
まぁ大体、余命6か月ってところですネ」と。

 覚悟はしていたけれど、いざ実際にそのように言われてみると、
「こんなピンピンしているのにウソだろう!」とか、
「このところ声が少しかすれたり、喉元に少し違和感があったり
よくむせたりするのはやはりそのせいか?! 」とか、
告知を素直に受け入れられない気持ちと、ありのままに現実を受け入れようとする
気持ちがごっちゃの奇妙な心境になりました。

 心に重苦しいものを持っていて、それを胸の内に抱え込んだままでいると益々、
重苦しさが大きくなるばかり。そんなときには声に出して誰かにしゃべるしか他に
方法はありません。

 そう考えた私は、余命宣告されたことを思い切って、AAのミーティングで告白
することにしました。(AA:アルコール依存症者の自助グループ)

 その結果は上々でした。勇気を褒めたたえ励ましてくれた仲間もいました。

 そのミーティングの場で強く思ったことは、

  “心に籠った重いものを手放すには、
    やはり声に出して誰かにしゃべること。
     そして、それを黙って聞いてもらうこと。”

お陰様で、心が大分軽くなりました。

 

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えっ、リンパ節肥大って転移巣のこと?

2023-10-25 09:12:13 | 食道がん

 3ヵ月毎に受けている食道がんの経過観察。先週、検査結果の説明を受けました。

 主治医の K 先生からの説明はこうでした。
食道がんに関係する腫瘍マーカーに異常な変化はみられていないものの、
CT検査で、がんがあった部位近くのリンパ節2ヵ所に肥大がみられたこと。
転移巣か否かの言及はナシで、暫くこのまま様子をみることになりました。

 このところ、唾を飲み込んだ場合でも、喉の奥の方で閊える感じがあり、
3ヵ月前の前回CT検査でも、ひょっとしたらという懸念があった場所なので、
五分五分であり得ることと思っていました。

 かくも、有無を言わさぬ検査結果をK 先生から告げられ、
改めて、その懸念が当たっていたことに狼狽えてしまいました。

「愈々、私の余命も残るところ後1年足らずか?」
去年再発したときと同様、改めて覚悟するよう強いられています。

 死は、単に意識がなくなるだけなので怖くないと言っていたはずなのに、
一体私は、何に怯えているのでしょうか?

 やはり、食道が塞がって、飲み物・食べ物を一切口にできなくなる
ことが怖いのです。

 水がまったく飲めなくなったら、生命はもっても6~7日間と聞いています。
ですから、飢えに苦しんだとしても精々1~2週間程度のことでしょう。
怯えているのは単にそれしきのこと、恐れなくてもいいはずなのに怖いのです。

 さて、私に残されている対抗手段は高額のオプジーボだけ、と聞いています。
そんな高額な治療を受ける価値が、この年寄りにあるのでしょうか? 

 今まで72年間も生きてきて、できなかったことは山ほどあり、
辛うじて成し遂げたことと言えば、ほんの僅かで些細なことばかり。
誇れる実績のない私には、そんな高額治療を受ける価値があるとは思えません。

 また、たとえ高額治療を受けて生き延びられたとしても状況は今と変わらず、
老いた私にできることと言ったら、むしろ益々少なくなるばかりでしょうに・・・。
この辺が丁度、年貢の納め時(潮時?)なのだろうと、やはり思えてくるのです。

 こんな具合に、しょぼくれて負け惜しみを言ってぼやきつつ、
どうにかこうにか心を落ち着かせようとしている昨今の私です。
 弱気ノ虫カ? 修業ガ足ランカラ肝ガ据ワッテナイナァ!

 

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続、食道がんの定期的経過観察

2023-07-26 09:17:24 | 食道がん

 何回か前の記事で報告した食道がんの定期的経過観察の続きです。
今回は、主治医から検査結果の説明を受けたときの話です。

 内視鏡、単純CT、検血それぞれの検査結果について、主治医の K 先生の説明はおおよそ次のようでした。

 ● 内視鏡検査については、ヨード染色に染まらない部位があったものの、
   その組織を生検した結果は陰性であったこと。
 ● 単純CT検査については、食道周囲にリンパ節がいくつか映ってはいた
   ものの、
それらが転移を意味するか否かは不明。
 ● 3種類の腫瘍マーカー(CEA、CA19-9、SCC抗原)については、
   いずれの数値も基準値内で特に変化はないこと。

 これらの所見から結論するに、今のところ再発は認められないという診断だそうです。

 以上の説明を終えた後、K 先生はこんなことを付け加えました。

「これ以上、転移を含めて身体に “がん” が有るか無いか調べるには、
PET検査をしてみるしかないですね」
「検査料が高くて、健康保険が利いても10万円もするアレですか? ・・・
で、そのPETで “がん” が見つかった場合、治療はどうなるんですか?
再び抗がん剤というのだけは金輪際、御免被りますよ!」と、私。
「そうですね、後はオプジーボぐらいしか手段は残ってないですネ。
食道がんについても、今は適応が採れていますよ」と、K 先生。

 オプジーボというのは、言わずと知れた免疫チェックポイント阻害薬のこと。
ネットで調べてみると、仮に1年間使用した場合、薬価は約1090万円となり、
3割負担だとしても300万円以上かかるそうです。

 そんな高額な薬でも高額療養費制度を利用すれば、1年間使用した場合でも、
大多数の患者は自己負担額60万円強で済むそうな。
それでもやはり超高額な薬です。

 その安全性についても、間質性肺疾患などの重大な副作用があるというのも
気にはなります。

 検査にしろ治療薬にしろ、“がん” の領域はお金が幅を利かす世界です。
愈々私も、“地獄の沙汰も金次第” の世界にドップリ入ってしまうのでしょうか?

 たとえ “がん” がなくても老い先短い私です。
これと言った学芸の才もありません。
そんな老いた身に、“がん” だからと言って少しでも長生きさせようと
高額の医療費をかけるだけの価値があるのでしょうか、甚だ疑問です。

 “どうせこの世は成るようにしか成らない” ・・・と言うのなら、
命が惜しくジタバタしてお金をかけるよりも、
成りゆきに潔く身を任せ、
心の赴くままに生きるというのも一計。
・・・ですよネ? 私の気持ちは複雑です。

 

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放射線療法後の食道がんの定期的経過観察

2023-07-05 06:25:13 | 食道がん

 昨年夏に受けた放射線療法後の食道がんは、ほぼ3ヵ月毎にCT撮影や検血の定期的検査を受けています。

 先週の定期的検査では、それらに併せて久々に胃・食道内視鏡検査(内視鏡検査)も受けることに。再発の有無の肉眼的審判となるだけに、さすがに緊張しました。

 その日はとても時間効率(タイパ?)がよく、午前9時半には採血とCT撮影を終えていて、その直後には内視鏡検査用ベッドに早くも横たわっていたという段取りのよさでした。

 さて、かれこれ10数回目(?)になる内視鏡検査は私にとって慣れたもの。それでも今回は久々にシンドイ思いをさせられました。

 検査中、担当医が何度も、チューブを奥まで入れたかと思ったら少し引き戻し、
再び奥へグッと入れる操作をしきりに繰り返したのです。
ですから、さすがに何回かオェーっと吐き気を催してしまいました。

 しかも、こんな言葉まで検査中に飛び交っていました。
「ルゴール染色、・・・生検、・・・」
これらの言葉は食道がんに特異的なヨード染色と染色後の生検検体採取の意。
そう理解しつつひたすら耐える時間が続きました。

 この間、精々15分たらずだったはずですが、私としては倍以上の長さに感じられました。

「(あぁ、やはり再発部位が見つかったのか?)」つい、こんなよからぬことが頭をよぎりました。

 内視鏡検査では、一見してよくない所見なら、
「次の診察のとき、主治医が説明しますから・・・」と、検査担当医は通常口を濁すものです。

 が、今回の検査担当医は、あっけらかんとしたもので、
「がんが何処にあったかわからないぐらいキレイでしてネ、
病巣があった部位を探すのに思いの外時間がかかってしまいました」と、正直に告げてくれました。

 散々弄られたせいで、食道炎のような胸のつかえ感が検査後2日経ってもまだ残っています。

 それでも現金なもので、肉眼的に再発が見つからなかったものですから、そんな不快感も不問に付すとしましょうかネ?!

 なお、今回の検査結果は、正式には10日後に改めて説明してもらえる予定です。

 

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看護師 “もみじ” さんと再会

2023-03-22 06:04:15 | 食道がん

 食道がんは放射線治療の後、3ヵ月に1回の経過観察になっています。その定期検診のため先日、県立病院に行ったときのことです。

 採血のため検査室に入ったら、
「あら、ヒゲジイさんお久しぶり! その後どうですか?」と、
担当看護師の方から私に声をかけてきました。

 マスク越しではあったものの顔をよく見ると、以前放射線治療室(リニアック室)にいた K 看護師でした。

 彼女、目の大きいところと体つきが女優の山村紅葉さんソックリなので、皆から “もみじ” さんと呼ばれていました。

 どうやら彼女、業務シフトで検査室採血担当に変わったようなのです。異なる部署(科)で同じ看護師に会えたのは初めてです。

 彼女、早速採血に取り掛かり、私はというと辛うじて血管が見えやすい右腕の方を差し出しました。

  肘の内側を肘窩(チュウカ)と言うそうですが、私の肘窩の静脈は見えにくいらしく、看護師泣かせです。

 血管を見やすくするため、看護師によっては肘を採血枕に置かせた状態のまま、掌に力を込めて肘窩を数回摩ったり、肘窩を上向きにさせたまま拳を数回握りしめさせたりします。

 で、看護師 “もみじ” さんはというと、彼女流の静脈確保策なのか
「腕をブランとぶら下げて、拳を2、3回握って下さい」と。

 そうしてから、やおら注射針を一気にブスリと突き刺しました。赤黒い血液がチューブの中を流れるのが見えました。

「血管が見えなくても要は勘、勘で当たりを付けるんですよ!」と、
涼しい顔で “もみじ” さん。

 そうしてから、
「ヒゲジイさん、確かバイアスピリンを服用中でしたね」と言うと、止血帯を十分過ぎるほど十分にキツク巻いてくれました。

 6週間の放射線治療を受けたのは半年以上前のこと。そのときの会話で、バイアスピリンを服用中などとは話したこともなかったのですが・・・。あるいは、外科手術を避けた理由を話した中で触れたのか?

 いずれにしても彼女、私の病歴をしっかり頭に叩き込んでいたようです。

 採血テクニックといい、患者の病歴把握といい、看護師としてのプロ根性を、“もみじ” さんからも窺い知ることができました。

 

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年の瀬に、ちょっとよいご報告を

2022-12-28 07:06:16 | 食道がん

 愈々、年の瀬が押し迫ってきました。そこで、私事ながらちょっとよいご報告を、皆様に・・・。

 八月半ばに終えた食道がん放射線療法。あれから4ヵ月経った先々週、X線単純CT検査を受けました。

 その結果、原発巣にも、転移のあった近傍のリンパ節にも、これといった病変はみられなかったという診断でした。

 同時に検査した食道がんの腫瘍マーカー3項目(CEA、CA19-9、SCC抗原)についても、すべてが基準値未満の数値でした。

 というわけで、放射線療法は “効果アリ” という成績を収めたことになりました。

 とは言っても私は、X線単純CT検査は今ひとつ頼りにならないところがあるのでは(?)と思っています。

 思えば、がん化学療法を終えたばかりの昨年の今頃も、X線単純CT検査を同様に受けていました。そのときの判定は病変に “著変ナシ” だったので即、放射線療法を引き続き受けることに決まりました。

 ところが、照射部位の腫瘍にマーカーを付ける目的でやった内視鏡検査の結果、きれいさっぱり腫瘍が消えていたので即、放射線療法はお流れになったという曰(イワ)く付き検査法なのです。

 かようにX線単純CT検査は信頼性に乏しい画像診断法ではあるようです。あれから早くも1年経ちました。

 ナンダカンダ言っても、一旦進行の止まっている “がん” です。
半年であれ、一年であれ、せっかく貰った猶予期間中の生命ですから大切に過ごそうと思います。

 なお、次回の検診は三月、しかも同じX線単純CT検査の予定です。

 今年も、私の拙いブログ記事を読んで下さってありがとうございました。皆様、どうかよいお年を!

 

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“至れり尽くせり” の高額療養費制度

2022-12-21 07:57:58 | 食道がん

 国民健康保険に高額療養費制度があること、ご存じでしょうか?
医療費の自己負担分が一定額(私の場合は5万8千円弱でしたか?)を超えると、超えた分の金額が戻って来る制度のことです。

 今の今まで私は、月々に掛かる医療費についてのみの適応で超過分が払い戻されるもの、とばかり思っていました。ところが、年単位でも同様に支給されるようなのです。

 先日、市役所から私のところに『高額療養費(外来年間合算)支給見込額のお知らせ』が届きました。支給見込額が決まったので、振込先の銀行口座番号等を記入して返送するようにとの由。

 月々の高額療養費支給の通知はチョクチョク受取っていますが、年間合算についての通知は初めです。払い戻しは銀行振り込みなので私の口座番号は既知のはず。なので早速、市役所に問い合わせてみました。

 すると、高額療養費支給は月々の超過分ばかりでなく、1年間合算した場合についても別途支給(今回は1万6千円ほど)される仕組みになっているというのです。

 1年間の合算なんて、余程の大病でもない限り滅多に適応されるものではありません。だからこそ、生死の確認も兼ねて銀行口座番号についても改めて照会しているとのことでした。

 ところで、通知に記されていた合算期間は去年の九月から今年の八月まででした。

 丁度この時期は、食道がんの診断・治療や原因不明の胸痛、転倒による左膝の故障などが集中した期間に当たり、掛かった医療費もそれなりに高額となりました。

 合算方法は恐らく、移動平均を算出するときのように、月々に掛かった療養費を過去1年間遡って移動合算し、一定額を超えた期間について支給対象にするしくみのようです。

 月々ばかりか年間についても対象とするこの高額療養費制度は、病気で困窮している患者を少しでも経済的に救済しようとする実にキメの細かい支援制度だと思いました。

 どうですか皆さん、国民健康保険制度がこれほどまでに “至れり尽くせり” だったとは! これを知った今、老後の不安も少なからず軽くなったのではないでしょうか?

 昨今、役所のデジタル化が叫ばれています。
「こんな場合こそマイナンバーを活用すべきでは・・・」と皮肉ってみたのですが、担当者レベルに言っても詮無きこと、それ以上のツッコミは止めときました。

 

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相互理解のキーワードはQOL

2022-10-12 07:16:39 | 食道がん

 去年の丁度今頃見つかった食道がん、招かれざる居候との同居も2年目に入りました。

 抗がん剤による化学療法で一旦消えたと思った “がん” は半年で再燃、6週間にわたる放射線治療を終えたのはつい先々月のことです。

 その放射線治療が終了した後の再診2回目の時、初めて相方を伴って診察に同席させました。主治医の K 先生が、一度家族の意向も確かめたいと言っていたからです。

 私が K 先生とは波長が合わないと思っていたように、K 先生の方も私のことを、真意が何処にあるのかその言動からは掴み切れない患者と思っていたようなのです。

 どこかで折り合いをつけなければ・・・そう私が思っていた矢先に偶々、再診予約が午後の時間帯に取れ、相方の都合にもうまいこと合ったので実現しました。

 K 先生が掴みかねていた私の真意とは、以下の私の言動からきていたようです。

「抗がん剤による化学療法は、“がんは消えたけど、患者は死んだ”
 ということになりかねないのが実感です。
 だから2クールだけでもうこりごり、二度と受けたくありません。
 生き長らえるだけの延命治療も嫌、治療は緩和療法だけで十分です。」

 私がなぜこんな主張になったのか? それはこういうことからです。

 2クールだけ受けた化学療法ではクール毎に、骨髄抑制による38 ℃代の発熱があったり、最高血圧が70 mmHgまでしか上がらなかったりして、私は今にも死にそうな目に遭いました。
 結果、上のような化学療法拒否となったわけで、その旨を当時の主治医に告げていましたし、今の主治医 K 先生に対しても伝えています。

 そして実はもうひとつ、K 先生のたっての勧め、放射線治療に続けて経口抗がん剤服用についても頑として拒んでいます。確かに、K 先生にとって私は扱いにくい患者ではあります。

 その上、私にはこういう事情もありました。

 第一選択となるはずの外科手術は、血を固まりにくくするバイアスピリン服用中のため適応除外。放射線治療も既に限度一杯の照射を終了済み。
 というわけで今度、転移・再発したら対抗手段は手詰まりとなってもうないはず、そう思い込んでいた私でした。

「一度、家内を連れて来いと言われていたので・・・」
診察室に相方を同伴してきた私を見てK 先生は大いに顔が立ったらしく、
「これから一体どうしたいのか、あなたの本音をお聞かせください」と、ゆったりした表情で応対してくれました。

 立会人として相方がいる前で、私の方も持論のQOL(Quality of life:生活の質)について主治医に述べるいい機会と思い、
「今までゴチャゴチャ言っていましたが、私の望みは唯一つ、
 がん治療によってQOLを落したくないだけなんです」と、単刀直入に言ってみました。

「QOL?! QOL重視なら緩和療法ということもよくわかります。
 今なら、免疫チェックポイント阻害剤オプシーボも保険適応に
 なりましたし、
愈々となったら、緩和療法専門の施設も紹介で
 きますからお任せ下さい。」

 たった一言 “QOL” と言ったお陰で何と呆気なく、あれほど波長が合わないと嘆いていた K 先生と意思の疎通が一気に進みました。しかも、次の再発の対抗手段としてオプシーボ使用というオマケまで付いて。

 たった一言のキーワードで相互理解が一気に進む。言葉の重みを実感した一瞬でした。

 

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