久々に元町のアルコール専門クリニックに行って来ました。2ヵ月に1回の通院ですから、去年の11月以来のことです。
待合室で懐かしい女性患者の顔を見かけました。名前を呼ばれ診察室に入っていくところでした。珍しい名字だったはずですが、まったく思い出せませんでした。
まだ30代のはずの彼女、顔がやつれ、パンツ越しに見えるお尻の張りも心なしか萎んでいました。確か山歩きが趣味だと言っていたのですが、今はやっていないのでしょう。
診察室から出てきた彼女がソファの隣に座ったので、思い切って声を掛けてみました。
「私を覚えていますか? もう何年になります?」
「もちろん覚えていますよ! もう6年です。」
「6年? そんなになりますか!?」
「あっ、抗酒剤飲むの忘れてた! 失礼、今飲んで来ます。」
抗酒剤は、アルコールの中間代謝物でそれ自体が猛毒のアセトアルデヒドの解毒を阻害する薬です。この専門クリニックでは基本1年間の服用を治療方針としています。頭皮に痒いブツブツが出るなど結構重い副作用があり、そのため私は服用10ヵ月目でお役御免にしてもらいました。
彼女、毒でもあるそんな薬を6年経ってもまだ飲んでいました。両親が統合失調症と言っていたので、どうやらよほど深い心の闇を抱えているのでしょう。依然としてまだ飲酒欲求に悩まされているらしいのです。
ひょっとしたら自助会に出ていないのではと気になって、戻って来た彼女に自助会のことを尋ねてみました。いつだったか、自宅近くの○△断酒会に入会したと聞いたことがあったからです。
「断酒会は辞めました。何かと縛りがきつくて、うまく馴染めなくて・・・」と彼女。
断酒会では一般に、本名・住所などの連絡先を登録し、毎月一定額の会費を徴収します。いざという時は自宅訪問もしてくれるというのが売りですが、それだけに縛りもきついと聞いています。
「それならAAの方がいいのでは? AAは、ほとんど縛りのないイイカゲンなところ。本名など名乗らなくていいし、会費も要らない。精々ルールと言えば、出されたテーマに沿って話すことと “言いっぱなし聞きっぱなし” ぐらいなもの。めんどくさくなくていいですよ。」さらに続けて、
「ミーティングの雰囲気は、世話人のチェアによっても変わります。だから、女性がチェアをやっているグループなんてどうですか?」と、阪急西宮北口にあるグループを紹介してあげました。
丁度その時、名前を呼ばれて私が診察室に入ることに。彼女との話はここまででした。
アルコール依存症者には元々依存気質が強いという共通項がありますから、AAに馴染めさえしたら彼女も後は回復へ一本道のはずと考えてのこと。少々お節介が過ぎるかとも思いましたが、これも “我田引水” の人助け(?)でした。
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抗酒剤は、アルコールの中間代謝物でそれ自体が猛毒のアセトアルデヒドの解毒を阻害する薬です。この専門クリニックでは基本1年間の服用を治療方針としています。頭皮に痒いブツブツが出るなど結構重い副作用があり、そのため私は服用10ヵ月目でお役御免にしてもらいました。
彼女、毒でもあるそんな薬を6年経ってもまだ飲んでいました。両親が統合失調症と言っていたので、どうやらよほど深い心の闇を抱えているのでしょう。依然としてまだ飲酒欲求に悩まされているらしいのです。
ひょっとしたら自助会に出ていないのではと気になって、戻って来た彼女に自助会のことを尋ねてみました。いつだったか、自宅近くの○△断酒会に入会したと聞いたことがあったからです。
「断酒会は辞めました。何かと縛りがきつくて、うまく馴染めなくて・・・」と彼女。
断酒会では一般に、本名・住所などの連絡先を登録し、毎月一定額の会費を徴収します。いざという時は自宅訪問もしてくれるというのが売りですが、それだけに縛りもきついと聞いています。
「それならAAの方がいいのでは? AAは、ほとんど縛りのないイイカゲンなところ。本名など名乗らなくていいし、会費も要らない。精々ルールと言えば、出されたテーマに沿って話すことと “言いっぱなし聞きっぱなし” ぐらいなもの。めんどくさくなくていいですよ。」さらに続けて、
「ミーティングの雰囲気は、世話人のチェアによっても変わります。だから、女性がチェアをやっているグループなんてどうですか?」と、阪急西宮北口にあるグループを紹介してあげました。
丁度その時、名前を呼ばれて私が診察室に入ることに。彼女との話はここまででした。
アルコール依存症者には元々依存気質が強いという共通項がありますから、AAに馴染めさえしたら彼女も後は回復へ一本道のはずと考えてのこと。少々お節介が過ぎるかとも思いましたが、これも “我田引水” の人助け(?)でした。
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