ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

セルフネグレクトのジイさん?

2019-06-28 05:52:14 | 世相
 スーパーのイートイン・コーナーで休んでいたら女性に声をかけられました。つば広の帽子を小粋にかぶり、ダークブラウン系の大きめのサングラスをかけていました。

 目もとが見えないので誰かわからなかったのですが、口もとをよく見たら以前コープでレジ係をしていた K子 さんでした。彼女は3児の母親ですが、恐らくアラフォーぐらいでしょうか。

 人は身なりや見かけで随分変わります。そのときは、唇がやけになまめかしく艶やかに感じたのでこう言ってみました。
「どこかの妖しげなマダムかと思ったよ。帽子とサングラスで随分変わるものだねぇ!」
「まだまだ捨てたものじゃないでしょう?!」と、彼女はまんざらでもない様子でした。

 以前から、コープでは土日に休めないので転職すると聞いていました。今は、川向こうにある事務所でパートの仕事をやっているそうです。その K子 さん、転職したせいかこんな話をしてくれました。

「ヒゲさんは見かけがまだ元気だからいいけど、コープに来るお客さんの中には悲惨なジイさんもいるのよ。週に1、2回ぐらいしか買物に来ないんだけど、近くにいるだけで鼻を抓みたくなるぐらいに臭いジイさんでね。その人がレジに並んだら他のお客が寄りつかなくなるのよ。ズボンもお尻からずり落ちていて、そこからオムツも見えるの。多分、一人暮らしなんだね。」
「まだ見かけたことないけど、近くに住んでいる人?」
「歩いて3分ほどの分譲マンション住まいなんだけど、あれじゃゴミ屋敷状態でお隣さんも臭くて堪んないと思うわ。」

 K子 さんの住まいはコープから歩いて2分だそうですから、件のジイさんも彼女のご近所です。そんな彼女でも見て見ぬ振りをするしか他に手がなく、そのマンションも訳ありマンションなのでしょうか?

 人は身なりや見かけで他人を判断します。その身なりや見かけに気を遣わなくなったらセルフネグレクトだと言います。そのジイさん、K子 さんの話からして明らかにセルフネグレクトです。

 これからがクソ暑い夏です。その内ジイさん、熱中症で孤立死ということにもなりかねません。 が、私は直にそのジイさんを見ていませんし、件のマンションもあの辺りとはわかるものの今ひとつ場所が特定できないでいます。

 こんなことでもやはり市役所に通報すべきか、それとも先走りせずに私的情報として胸に納めておくべきか、しばらくイジイジしていました。やはり知らせるだけはしておこうと、市役所高齢福祉の窓口に出向いて情報提供しておきました。

 ほどなくして係の人から人物確認ができたという知らせがありました。公的機関の組織力はさすがです。見直しました。



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同好の士 相通ず

2019-06-25 05:31:16 | 世相
 バス通りは私の定番のゴミ拾いコースで、市役所の行き帰りにほぼ毎日往復しています。両側の歩道は緑地帯で車道と隔てられており、一方の緑地帯には人工のせせらぎ(溝)も流れています。

 せせらぎの一部、水深の深いところには鯉も泳いでいて歩行者の目を楽しませています。歩道の所々にベンチもあるので市民に恰好の憩いの場にもなっています。

 その人工のせせらぎを毎週掃除している同年配の男性がいます。小型の土ならしトンボや、柄の長いブラシ、溝ショベルなどの本格的な道具を揃え、毎週せっせと汗を流しています。私が同好の士と勝手に見做している男性です。

 先日、久しぶりに作業中の男性を見かけたので声をかけてみました。彼は既に汗びっしょりでした。

「お久しぶりです。相変わらず頑張っていますね! こう言っちゃー言葉は悪いですが、私なんかもう病気の域に入っているんじゃないかと思っているんですよ。これ(ゴミ拾い)をやらないと体調が覿面におかしくなってね、困ったもんです。」
「それは言い過ぎですよ。まぁ、いい意味で趣味ですかね。週一回これをやらないと身体がなまるのは私もです。何よりも精神的によくない。自分では結構良い趣味だと自負してるんですよ。」
「趣味?! 精神的にもよい?! 実は、わたしも本音では趣味だと思っているんでまったく同感です。」

 趣味とズバリ言われたのにはビックリしました。私も同じ思いだったので益々連帯感が湧いてきました。そこでチョットだけ話題を変えてみました。

「この間、ここにカモが2羽つがいで来ていました。夢中になって仲良く藻を食べていましたよ。」
「カモが? 直ぐ側を人が通っているのに警戒もしないで?」
「そう、カモもよく知っているんですよ。よく掃除されているから藻も新鮮でうまいんでしょう。」
「そうですか、それは励みになります。そう言えば以前、鯉のいるところにアオサギも来ていましたよね? あそこは上にネットが張ってあるので、ただジッと鯉を見ているだけでしたがね。」
「あぁ、アオサギも飽きずに来てましたね。こんなふうに野鳥が遊びに来る自然環境は貴重です。その意味でもこの溝掃除は大事ですよ。これからがくそ暑さも盛りになるんで、お互いホドホドに行きましょうや!」
「そう、お互いにね。お互いボチボチ行きましょう!」

 彼には以前、暑さ対策にと野球のアンダーシャツを勧めたのですが、その件に再び触れることなくこうエールを交換してお別れしました。やはり、“同好の士 相通ず” でした。



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ボケるのも平等?

2019-06-21 06:39:42 | 雑感
 もう1ヵ月も前の話になりますが、元町の専門クリニックに行ってきました。ここは2ヵ月に一回の定期通院です。

 午前中は教育プログラムが組んであることから、その受講で患者の少ない時間帯を見計らって行ったのですが、S 先生の診察だけ30分以上も待たされました。新患を診察中ならこんなこともあるのですが、どうも新患ではなさそうなのです。

 やっと呼ばれて診察室に入ってみると、S 先生の様子がどことなくおかしいので質問してみました。
「先生、体調悪いんじゃないですか?」
「そう、おかしいんだ。患者の名前を二回も呼んでしまうし、食事をしたことさえも忘れている。ボケが相当進んでいるらしい。このクリニックも私の代でお終いだ。」

 これにはビックリしてしまいました。改めて S 先生の顔をジックリ見ると、表情に生気がなく顔が死んでいました。ただし、自分はボケていると自覚しており、病識がある点でまだ認知症ではないと思いました。恐らく、息子さんへのクリニックの引き継ぎがうまくいってないのでしょう。

「先生、しっかりしてくださいよ。私などは、先生が先駆で始められた毎日通院のお陰でここまでなれたんですから、・・・まだまだボケちゃいけませんよ。」
「毎日通院は(アル症の)初期治療としては最高ですからねぇ。」
S 先生、このときばかりはニッコリしていました。

 私は、診察室を出ると直ぐに私担当の相談員を捕まえて、今見たばかりの S 先生の様子を話してみました。
「そうなんですよ、S 先生おかしいんですよ。どうしたらいいんでしょうね?」
いかにも心配そうな顔でした。

 ひょっとしたら S 先生、病識があるわけではなく、周りのスタッフから指摘されてのことかもしれません。精神科医が認知症を患うこともあり得るのです。
S 先生は、私より1歳若い67歳のはずです。愈々同じ土俵に上ってきたのでしょうか?

 なかなか改善しない想起障害がアルコールの後遺症ではないかと私が相談しても、
「あんたの場合は単なる老人ボケだ」と取り合ってくれない S 先生。

 アルコールが老化を促進させる薬物と言って憚らない人なのに、記憶の話になるとこうなのです。あれはひょっとして・・・否認のはしりだった?

「同じボケ老人同士、うまくやっていこう!」
私が診察室を出るとき、こう声を掛けてくれた S 先生でしたが・・・。

 私の方は、この11月に断酒丸6年の表彰を受けることになります。そのときまで2ヵ月に1回の通院を続け、S 先生の経過観察(?)をしてみようと思っています。



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天気予報に振り回されて

2019-06-18 06:08:23 | 世相
 風雨に荒れた先週末のこと。金曜夜の天気予報では、翌土曜日も朝から雨で荒れ模様ということでした。

 翌土曜日は、樹木希林主演の映画『あん』が隣町の小ホールで10時半から上映予定でした。雨の中の外出は苦手ですから、雨なら映画を見なくても構わないと思って床に就きました。

 久々に寝坊した土曜日の朝、目覚めたのは8時でした。外はウソのように明るく、雲間に青空も見えました。

 早速NHKTVのデータ放送を見たら、当地は依然として午前9時から夜まで雨の予報でした。この予報を信じて出かけるのは中止とし、風も強かったのでゴミ拾いも無理と思って止めました。

 NHKTVのデータ放送では3時間間隔の天気予報が画面に出ます。その後も時間を追ってTVの予報をチェックし続けましたが、降り始め時間がまるで移動平均を取るときのように時間と共に平行移動していきました。何もやることがないので、こんな時はうたた寝が一番と決め込みました。

 結局、雨が降り始めたのは午後3時過ぎでした。予報が当たったのはこれだけで、それも雷鳴のオマケ付きでした。大気の不安定なこの時期ですから、それだけ予報士泣かせの気象なのでしょう。この日は天気予報に振り回された日となりました。

 昔は、「くもり時々晴、ところによって雨」という予報がよくありました。これなら何にでも当てはまります。こんな何でもアリの予報なら、自分の目で雲の動きや風の向きを見て判断し行動するしかありません。そんな時代の天気予報が妙になつかしく思えました。

 ところで、気象科学の進歩した最近の天気予報でも、何でもアリの仕掛があることを知りました。降水確率がそれです。

 降水確率30%ならば、普通はほぼ雨は降らないという解釈になりますが、文字通りに受取ればその数字の確率だけ雨が降るということ、つまり、たまたま雨が降っても予報通りという言い訳にもなり得るのです。こんなところに抜け穴の仕掛を見つけるのも、やはりアナログ時代のひねくれ者なのでしょう。

 今は必要な情報ならいつでも入手可能な時代です。そんな便利になった世の中ですが、便利に慣れすぎて頭を使わなくなったら脳も廃用性萎縮しかねません。やはり、雲の動きや風の向きを実地に見て自分で判断することが大事。これは昔も今も変わりませんね。



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これって義理人情、それともドライドランク?

2019-06-14 06:11:32 | 病状

 自助会AAのミーティングでは、当然ながら常連の人の方が多いです。そんな常連の人が欠席や遅刻をしたら何か異変があったことを意味します。

 前の週に欠席していた D さんですが、その日も遅れてミーティング半ばになってやってきました。ミーティング後に話を聞いてみたら、こんな事情があったのだそうです。

● このグループの会計を任されているので、発熱を押してミーティングに
  出て来た。
● 誤嚥性肺炎に罹ってまだ38℃近い熱がある。自宅の隣が病院なので
  点滴を毎朝受ける約束で入院せずに凌いでいる。夜勤の仕事も続けて
  いる。
● AAに繋がって12年になるが、いまだにSLIP (再飲酒)を繰り返してソー
  バー(飲まない生活)が長続きしてない。
  酒を飲んで参加しても気持ちよく受け入れてくれたのはこのグループ
  だけだったので恩義を感じている。だから今日も出てきた。
● 今日はホスピスに入院している仲間の見舞いも予定していた。
  予定の時間が迫ってきたので勝手に点滴スピードを上げて早めに切り
  上げた。
● ホスピスに入院しているのは同じ時期にAAに繋がった仲間。
  ソーバーを12年も続けてきたのに末期がんのためホスピスで死に
  かかっている。
  仲間の不憫さと自分の不甲斐なさから思わず涙が出てきた。

 すべてがドライドランクを思わせる危なっかしい話なのですが、新薬の臨床開発をやってきた私としては特に点滴の話は危険だと思いました。そこで、二つのことだけを忠告しておきました。

○ 点滴で使う薬は点滴でこそ最も効果が発揮され、代謝・排泄が速くて
  効果の持続しない薬が多いので過信しないこと
○ 点滴スピードを勝手に速めたりしたら命にかかわるので大変危険なこと

 D さんは、最後にSLIPしてから1年8ヵ月になるそうです。
「自分でも無理しているとわかっているんだけど止められない」
こうも語っていました。

 無茶をしていると自覚していても自制できない、これもドライドランクに特徴的です。さすがに彼もこれはドライドランクかも、と薄々考えているらしかったので、これだけ伝えて後は自重しました。

「無理をしちゃーダメですよ!
 “自分を大切に” って、決して無理しないことだそうですよ!」

 1週間後、D さんは元気になってミーティングに出て来ました。平熱に戻り、内服薬だけでうまくいっていると笑顔で話していました。

 危なっかしい綱渡りをしてでもどうにか凌げる、世の中にはこんな剛の者もいるものだと感心させられました。



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モヤモヤした気分のときは言語化

2019-06-11 06:23:40 | 言語化
 先週は、週の入りからおかしな気分に襲われていました。なぜかソワソワ・ワサワサして気持ちが落ち着かないのです。タバコの本数が増えるばかりで一日軽く20本は吸っていました。

 心当たりを探ってみると、どうやら血痰が出て以来のことらしいと気づきました。あれは確か日曜だったか、寝起きに痰が絡んでいたので咳をして吐き出したのですが、その痰に赤黒い血の塊が混じっていたのです。

 鮮血ではなかったので、鼻血が固まって喉につかえていたのだろうと勝手に決めつけ、以来平常心を装っていました。やはり本音では肺がんを気にしていたのだと思います。

 長引いていたカゼも痰が絡む咳だけになっています。わざとタバコを吸って気道に負荷をかけ、それでも血痰が出ないことを確かめたい、そんな幼稚な発想もあってのタバコの本数増加なのだと結論づけました。今は咳をしても血痰は出ません。

 とは言っても、事実はたった4、5本のタバコが増えただけです。こんなことでオタオタするなんて、所詮、私の平常心なんてこんなもの。つくづく修練不足を思い知らされました。

 ところでそんな先週末、滅多に見ない夢を久々に見ました。朝の4時前に目が醒めたので二度寝したときに見た夢です。モヤモヤした気分は夢にも反映されて悪夢になるようです。
         *   *   *   *   *
どういうわけか、自助会AAの仲間二人と一緒に三人で
居酒屋に入って座卓を囲んでいた。
どうやらビールを飲んでいるらしい。
ふと、隣に座っていた仲間を見ると、何と彼はお茶を飲んでいるではないか。
あわてて厨房に行きお茶を頼んだ。
が、待たされた挙げ句に出てきたのは “おじや” だった。
「グデングデンに酔っ払った身体にはこれがいい」と言われた。
席に戻ったら、周りは野原で既に仲間二人はいなかった。
一人ぽっちでいるところにいつの間にか別の仲間が現われた。
「酒を飲んでしまった人はAAのミーティングに出てはいけない!!!」
その仲間にこう言われてたじろいだ。ここで夢から覚めた。
         *   *   *   *   *
 8月には胸部X線検査を予約しています。そのときにはきっと血痰事件にも決着が付くでしょう。心が落ち着かないとき、モヤモヤした気分の整理には言語化が有効です。その実践事例としてこんな記事を投稿してみました。



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ソーバー12年の仲間を悼んで

2019-06-07 07:57:33 | 自助会
 断酒歴丸12年の仲間・カメさんが、“がん” で亡くなりました。私がAAのミーティングに通い始めた頃に知り合った、ソーバー(飲まない生活)が7年も “先往く” 仲間でした。

 今回は私のメモの断片から、ミーティングで語ってくれた彼の半生をご紹介し、彼の死を悼みたいと思います。記憶力の定かでない私ですが、それだけ印象が強かったのでメモに残していたのだと思います。
         *   *   *   *   *
 土木関係の会社で現場監督をやっていたが、毎朝、酒を飲んで出社するようになり退社せざるを得なくなった。挨拶もせず逃げるような退社だった。

 千円を握りしめ一日中パチンコに明け暮れる毎日で、勝てばスナックで飲み歩き、負ければ大阪・梅田から実家の千里まで歩いて帰っていた。一時、扇町公園でホームレスをしていたこともあった。

 “最後の一杯”は、曾根崎警察の警察官3~4人につれられて実家に戻ったときのこと。母親にブランディを持ってこさせて最後の一杯を飲んだものの、直ぐ戻して結局飲めなかった。

 “転機” は何度もあったが、最初の精神科病院入院、大腿骨骨頭壊死、がん末期という診断を受けたことの3つが大きな転機だった。

 一般の精神科病院に入院したときは、最初の2ヵ月間は閉鎖病棟、しかもその何日間は拘束され、拘束されてもベッドを壊すほどだった。黄疸で黄色になった目がアルコールで血走っており、肌もどす黒かった。このとき自分がアル中だと自覚した。

 断酒して3年後、両脚に痛みを感じだし、それが(アルコール乱用による)大腿骨骨頭壊死の症状だった。年一回ずつ手術を受け、その結果、杖をつかねばならなくなって否応なしにソーバーが身についた。

 そして断酒9年後、肝臓の辺りに痛みを感じて検査を受けた結果、“がん” を宣告されてしまった。
         *   *   *   *   *
 アルコールの仕業とは言え、何とも彼は凄まじくも出鱈目な生き方をしていたものです。AAのミーティングに通い始めた頃は、彼も一般論でしか語れなかったようですが、不評と気づいたので以来、具体的な体験を話すように心懸けたとも言っていました。

 以下は、ミーティンの折々に語ってくれた含蓄のある彼の言葉そのもの(だったはず)です。いかに私がカメさんの影響を受けたのかがよくわかりました。

断酒7年8ヵ月頃
ネットの良からぬサイトに衝動に駆られて入ってしまった。そのときハッキングされたらしく、数十万払わないとメル友皆に秘密をバラすと脅されている。7年もの長いソーバーなのに、まるで飲酒欲求に駆られでもしたかのようなことを今でもしでかしている。

断酒9年4ヵ月頃
1年2ヵ月前から通い始めたグループ作業所。その職種が変わって職場の人間関係がヒドいことになっている。殺してやろうかと思い詰めるほど強いストレスに悩まされている。スポンサーや医者に相談したら、自分の考えに囚われ過ぎと言われ、憑き物が落ちた気持ちになった。仕事をするにしても程々にし、人との間合いをとることが大切だと心掛けている。

断酒9年5ヵ月頃
最近、肝臓の辺りが痛いので検査してもらった。家族同伴で来いと言われ、ある程度覚悟して結果を聞きに行った。そしたら、S字結腸がんの肝転移でステージ Ⅳと言われた。ソーバー 3年の頃に大腿骨骨頭壊死と言われ、手術を3回受けた経験がある。そのお蔭でジタバタせず、ありのままに受け入れることが出来るようになった。

断酒10年1ヵ月頃
当初、原発巣の大腸 “がん” の手術からという話だったが、もうそんな余裕がなくなって化学療法を受けている。余命2年半と言われて、今でもう半年が過ぎた。(私の)スポンサーも “がん” 死したが、仲間からスポンサーがしたくとも出来なかった “がん” 闘病中の飲まない生活を語れと言われ、現在そのつもりで取り組んでいる。CT検査の結果、前頭葉の萎縮が元通りになったと言われた。

 死の1週間前、カメさんと同時期にAAに繋がった仲間がカメさんの入院していたホスピスに見舞いに行ったとき、彼はすでに目をまともに向けていられないほど衰弱していたそうです。
断酒12年0ヵ月
「酒と死ぬのとどっちが怖い?」最後にこう聞いてみたところ、
「酒が怖い!」
カメさんは、こう答えてくれたそうです。これがカメさんの語った最期の言葉だったと、その仲間は涙ながらに語っていました。

 死を目前にして自分をありのままに受け入れ、自分に正直に語った潔い言葉だと思います。12年前ソーバーを始めた丁度その日に逝かれたカメさん、どうぞ安らかにお休みください。合掌!



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孫の運動会に思う

2019-06-04 05:55:53 | 雑感
 先週の土曜日に孫の運動会に行ってきました。次男のところの小3になった孫の運動会です。

 この日はまさに運動会日和、朝からからっと晴れ上がった気持ちのいい日でした。これでは子ども達が熱中症になるのではと気がかりでもありました。

 会場の校庭に行ってまずビックリしたのは、トラックの周りに大型テントがいくつも張ってあったことでした。本部席や来賓席だけなら例年通りなのですが、何と児童席にも張ってあったのです。

 去年までは10月初めの開催だったこともあって炎天下に晒されていた児童席でしたが、各地で報道された熱中症にさすがに市も配慮したのでしょう、これで安心して見物できました。

 もちろん、父兄席は炎天下、テントなどありません。私は頭に帽子、首にタオルを巻いての観戦でした。日頃、ゴミ拾いで慣れている身には何てことありません。

 運動会で人気のある目玉競技は、やはりリレーと騎馬戦ですね。リレーは4年生以上の各学年全員での競技、騎馬戦は5、6年生合同の競技でした。

 そのリレーですが、脚の遅い子も速い子もゴッチャ混ぜで走ります。見ている内にあることに気づきました。遅い子は後ろを気にしてばかりで前を見て走っていませんし、速い子はひたすら真っ直ぐ前を見て走りに集中していました。かくて、速い子と遅い子とは一目瞭然なのでした。

 リレーの醍醐味と言ったら、やはりバトンタッチでしょうか。5 mぐらいの差なら、うまいバトンタッチで一気に抜き返して10 mも先に行った場面が何度もありました。バトンタッチは練習でどんどん上手になりますから、もっと練習に時間を割けたなら、もっと子ども達も達成感を味わえたのではないでしょうか。

 こんなところに着目して子ども達に連帯感を育むのも教育ですし、来年開催のオリンピックに向けてリレー競技のおもしろさを教えるのにも好機だったろうにと、残念に思いました。

 さて騎馬戦ですが、勝敗を決するのはやはり馬の強さと奇襲攻撃ですね。

 馬には体格の良い子がなるべきで、体重の重い子が上に乗ってはいけません。合戦中、馬が崩れて敗戦した組がいくつもありました。合理的な役割分担とはどうあるべきか、子ども達に十分話し合わせるのも教育の務めだと思います。

 ところで、戦いは潔さだけでは勝てません、小狡い作戦もあり得ます。一騎打ちに夢中になっているところに、別の組が後ろから奇襲攻撃をかけて帽子を奪った場面には流石と唸ってしまいました。こんなところも不条理な大人の世界に備えた現実的なミニ演習になるのだと思いました。

 ここでちょっと唐突ですが、誰かが言っていたようにこの国の大学教育には問題が多いと思います。入学試験にパスさえすれば後は難なく卒業できる、卒業しても英語ひとつ話せない、大学教員の方も一旦教授になりでもしたら一流誌に採用される論文など書かなくなる、こんな教育システムでは世界に伍していけません。今こそ大学教育システムに大鉈をふるうべきではないでしょうか。

 逆に、ゴチャゴチャ手を入れられているにもかかわらず、初・中等教育システムには重大な問題が少ないように思います。本来、社会に適応して生きていけるだけの基礎学力やルールをしっかり習得できればいいのであって、過剰ななカリキュラムなど無益ではないか、小学校の運動会ひとつ見てもそんな思いを強くしました。

 ところで、肝腎の孫は、80m走で6人中4位でした。まぁ、こんなものでしょう。

 お昼は体育館が開放され、涼しい館内で家族揃って食事を楽しむことができました。雨模様の日ならともかく、これも熱中症対策なのでしょう。テントを張った児童席の設定や、このお昼の体育館解放に時代の変化を感じたのは私だけでしょうか?



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