何回か前の記事で報告した食道がんの定期的経過観察の続きです。
今回は、主治医から検査結果の説明を受けたときの話です。
内視鏡、単純CT、検血それぞれの検査結果について、主治医の K 先生の説明はおおよそ次のようでした。
● 内視鏡検査については、ヨード染色に染まらない部位があったものの、
その組織を生検した結果は陰性であったこと。
● 単純CT検査については、食道周囲にリンパ節がいくつか映ってはいた
ものの、それらが転移を意味するか否かは不明。
● 3種類の腫瘍マーカー(CEA、CA19-9、SCC抗原)については、
いずれの数値も基準値内で特に変化はないこと。
これらの所見から結論するに、今のところ再発は認められないという診断だそうです。
以上の説明を終えた後、K 先生はこんなことを付け加えました。
「これ以上、転移を含めて身体に “がん” が有るか無いか調べるには、
PET検査をしてみるしかないですね」
「検査料が高くて、健康保険が利いても10万円もするアレですか? ・・・
で、そのPETで “がん” が見つかった場合、治療はどうなるんですか?
再び抗がん剤というのだけは金輪際、御免被りますよ!」と、私。
「そうですね、後はオプジーボぐらいしか手段は残ってないですネ。
食道がんについても、今は適応が採れていますよ」と、K 先生。
オプジーボというのは、言わずと知れた免疫チェックポイント阻害薬のこと。
ネットで調べてみると、仮に1年間使用した場合、薬価は約1090万円となり、
3割負担だとしても300万円以上かかるそうです。
そんな高額な薬でも高額療養費制度を利用すれば、1年間使用した場合でも、
大多数の患者は自己負担額60万円強で済むそうな。
それでもやはり超高額な薬です。
その安全性についても、間質性肺疾患などの重大な副作用があるというのも
気にはなります。
検査にしろ治療薬にしろ、“がん” の領域はお金が幅を利かす世界です。
愈々私も、“地獄の沙汰も金次第” の世界にドップリ入ってしまうのでしょうか?
たとえ “がん” がなくても老い先短い私です。
これと言った学芸の才もありません。
そんな老いた身に、“がん” だからと言って少しでも長生きさせようと
高額の医療費をかけるだけの価値があるのでしょうか、甚だ疑問です。
“どうせこの世は成るようにしか成らない” ・・・と言うのなら、
命が惜しくジタバタしてお金をかけるよりも、
成りゆきに潔く身を任せ、心の赴くままに生きるというのも一計。
・・・ですよネ? 私の気持ちは複雑です。
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