ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

食道がんが消えた?!

2021-12-29 09:03:17 | 食道がん

 この私の身に、俄には信じがたいことが現実に起きました。何と、食道がんが消えてなくなったと言うのです。

 事が判明したのは先週の23日(木)、食道の内視鏡検査を化学療法後に初めて受けたときです。放射線療法を年明けから始める予定だったので、腫瘍部位に目印の標識を付けるための内視鏡でした。

「この辺りのはずなんだが、“がん” が見えない!
 消えてなくなったようだ!」と、主治医の興奮した声が聞こえました。

 以前、腫瘍があった辺りまでカメラを入れても腫瘍が見えないため、立ち会いの同僚医師にも確認を求めていました。その医師も確認した上での話なので確かなようです。

 この1週間前に行っていたX線CT検査でははっきりしなかったようで、不変(SD)と診断されていました。ところがどっこい、直接目視した結果が消失(CR)ですからもうビックリです。

 何か心当たりがなかったかと問われれば、DCF療法中に主治医も不思議に思っていた異変がひとつありました。

 1クール目の投薬終了後、体内で炎症反応や組織の破壊が起きているときに血中に現れるCRP(C反応性蛋白:基準値0.00~0.14 mg/dL)が著しい異常高値を示していたのです。

 下に、そのときのCRPの推移を示します。

  1クール目投薬終了1日後・・・・・・・ 0.08 mg/dL
  1クール目投薬終了2日後・・・・・・・ 0.38 mg/dL
  1クール目投薬終了4日後・・・・・・・14.10 mg/dL
  1クール目投薬終了5日後・・・・・・・14.82 mg/dL
  1クール目投薬終了9日後・・・・・・・ 1.58 mg/dL
  1クール目投薬終了16日後・・・・・・ 0.24 mg/dL

 1クール目投薬終了4日後に炎症性の発熱はありました。が、てっきり骨髄抑制による発熱とばかり思っていました。2クール目にも微熱がありましたが、CRPの著しい異常高値はありませんでした。

 このCRPの著しい異常高値が、ひょっとしたら腫瘍消失と関係あったのかもしれませんが、一体何を意味していたのか結局は謎のままです。

 度々言及してきたように、がん化学療法による2~5年の生存率は約30 %と言われているようです。ひょっとしたら私は、生き残れる30 %の中にうまく入れたのでしょうか?

 繰り返しになりますが、内視鏡検査をしたのはクリスマスイブの前日。私にとって、一足早い仰天のクリスマスプレゼントになりました。

 皆様には大変ご心配をおかけしましたが、年の瀬にこのような良いお知らせができて嬉しい限りです。ありがとうございました。

 

 

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がん化学療法と健康保険制度

2021-12-23 13:13:39 | 食道がん

 医療費が高額になればなるほど有り難みの増すのが健康保険制度。特に、健康保険制度に付随している高額療養費制度ほど有り難い制度はないのでは? 所得に応じた自己負担限度額を設けてくれているからです。

 さて、下の表をご覧下さい。2クールに渡ったがん化学療法で、私の入院期間は27日間にも及びました。そのときにかかった入院医療費を示したものです。

 ● 1クール目投薬期入院費(9日分)・・・・・・・402450円(163600円)
 ● 副作用発現時再入院費(6日分)・・・・・・・・・258940円( 58690円)
 ● 2クール目投薬期入院費(12日分)・・・・・・496910円(147450円)
 ◇ 入院費計・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1158300円(369740円)
                       ( ):自己負担分

 合計27日間の入院の内、6日間は1クール目の副作用による入院でしたから、がん化学療法投薬期だけに限った入院期間は21日間となります。

 入院する際、がん化学療法の投薬期にはトイレを頻繁に使うことになると思い、保険適応外のトイレ付きの個室(1日1万円強)に入りました。ですから、自己負担分のうち22万円は差額ベッド代で、これがなければ自己負担分は15万円ほどで済んだはずです。

 70歳の私は本来、正規の入院費の2割負担で済み、自己負担額は23万円ほどになるはずでした。それが15万円で済んだということは超過分の8万円ほどを高額療養費制度で賄ってもらったことになります。かくも自己負担限度額とは何とも有り難い制度なのです。

 ところで、私の勝手な思い込みかもしれませんが、化学療法による食道がんの2年生存率は精々30 %程度。5年生存率も30 %とほぼ横ばいなので、2年生き残れたらそのまま5年まで生き残れるようですが、残り70 %の患者は死ぬことになります。

 野球で打率3割なら立派な好打者ですが、薬の効き目が精々3割では治療薬として頼りない部類。放っておけば宿主が確実に死ぬ “がん” が相手だから、こんなコスパの悪い治療薬でも許されるのです。

 私などは貧乏性が染みついているからか、これなど健康保険制度を破綻させる無駄遣いとしか思えません。

 たとえ “がん” でなくても余命少ない私。そんな私が当事者であるだけに、頼りない治療薬に貴重な医療費が費やされたと思うと後ろめたい思いで一杯です。

 だからと言ってどうするか? がん患者の私は今、ハムレットのような複雑な心境でいます。

 

 

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続、抗がん剤治療でホントの病人に!?(2)

2021-12-16 08:11:14 | 食道がん

 私は現在、食道がんの化学療法・DCF(ドセタキセル、シスプラチン、5-FU)療法の2クール目を終えたところです。

 前回お約束した通り、今回2クール目に経験した副作用の中から際立っていたものをいくつか報告します。こんな記事、参考にならない方がむしろいいのですが、・・・。

起立性低血圧を伴う低血圧

 1クール目の投薬期間中に散々苦しめられたのが吃逆(シャックリ)でしたが、今回はその予防策として、クロルプロマジンをシスプラチン投与前に服用し始めました。

 そのお陰でシャックリの方はほぼ完全に抑えられたのですが、その代わりに投薬期3日目から出てきた副作用が起立性低血圧を伴う低血圧でした。

 急に起き上がったり立ち上がったりする(体位変換)と、頭から血が引いて目の前が真っ暗になることが頻発しました。少し動くにもオッカナビックリですから、出来るだけ動かないようにしていました。

 このように立ちくらみや失神を頻回に起こす状態を起立性低血圧症といいます。私の場合は、最大血圧が100 mmHgを切る低血圧に加え、体位変換により最大血圧が更に50 mmHgも低下する厄介なものでした。

 一度だけですが、夜中にトイレを済ましたところで失神・転倒してしまいました。転んで変に頭を打ったら命に関わりますから、これじゃとても退院させられないと入院が3日間も延長となりました。

 クロルプロマジンは、起立性低血圧が出たところで即中止したのですが、中止しても起立性低血圧は5日間ほど続きました。ですから、原因がクロルプロマジンだったのか否かは不明なままです。

下痢、食欲不振、味覚異常、口内炎

 1クール目の投薬期終了後に経験した消化器関連症状の諸々に、今回は味覚異常が加わりました。

 食べた物の味がほとんどしないのに、ポン酢味だけは辛うじてわかるという味覚異常。これに口内炎が加勢しての食欲不振は相当なものです。

 で、体重も61 kg と5 kg減ったままで、ちっとも増える兆しがありません。

骨髄抑制

 1クール目同様、今回も退院時に白血球が2000を切る程度まで減少しましたが、幸い38 ℃代の発熱には至らず、37 ℃代前半の微熱で済んでいます。私の場合、DCF療法では骨髄抑制が必発するようです。

脱毛

 1クール目の投薬期終了後に始まった脱毛ですが、その後は幸い、髪の毛がごっそり抜け落ちたりしなかったのですが、ちょっと面白いことが起きています。

 何と、入院に際して剃ったヒゲがちっとも伸びず、新たに生えて来もしません。ですから、肌がツルツル・スベスベしています。

 当然ながら、上に生えている髪の毛も下に生えている股の毛も、頗る疎ら状態になっていることは言うまでもありません。

糖尿病の悪化

 1クール目のがん化学療法を始める入院前、6 . 1~6 . 4 %と良好な状態で安定していたHbA1Cが、46日経った2クール目の退院直後には7 . 4 %に上昇していました。

 入院による運動不足と副作用対策に用いたステロイド剤が原因のようです。せっかく安定した軽症状態だったのに、また一から出直しです、ヤレヤレ。

 以上が、2クール目の今回経験した副作用です。久々の記事執筆で少し頭が整理できたようで、これにやる気が出てきたら言うことないのですが、まだ少し時間が必要なようです。
 コメントを頂いても返信できないと思うので、コメント欄を閉めておきます。悪しからず。

 

 

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続、抗がん剤治療でホントの病人に!?(1)

2021-12-10 07:55:15 | 食道がん

 お久しぶりです。食道がんの化学療法・DCF(ドセタキセル、シスプラチン、5-FU)療法の2クール目(5日間の連続投薬期)が終了し、今は退院してから10日経とうとしています。

 やはり、抗がん剤治療は投薬終了後にじわじわと身体に堪えてきます。はっきりした副作用以外にも何かあるらしく、体力の消耗と気力の萎え、気分のモヤモヤなどがあり、ちっともやる気が起きなくて困っています。

 これらはっきりしない体調不良によって、歩き回れる距離や食べられる食事量が落ち、それだけQOLの低下を痛感させられます。まぁ、これらも広い意味で抗がん剤の副作用なのかもしれません。

 さて、2クール目の今回は抗がん剤の投与量を15%減らしての実施となりました。

 一般に、副作用の出方は投与量に依存します。1クール目に骨髄抑制と発熱が出て再入院となったので、これを重篤な副作用発生とみて主治医が減量を決めたのです。

 これで副作用はかなり軽減できるはずと主治医は太鼓判を押していましたが、患者の私としては1クール目とあまり変わりがないように思っています。

 というわけで今回も副作用を色々経験したのですが、長くなりますのでそれは次回に報告します。
 コメントを頂いても返信できないと思うので、コメント欄を閉めておきます。悪しからず。

 

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