ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

“滋養強壮” 目的が仇になり?

2018-06-29 05:56:10 | 自分史
 今更ながら、アルコール依存症(アル症)がどんなプロセスを辿って進行するのか復習してみます。因みに、依存症との境界線は精神依存までと言われています。

【アル症の進行プロセス】
  習慣飲酒 ⇒精神依存 ⇒身体依存 ⇒連続飲酒発作

 習慣飲酒とは、日常的に酒を飲むようになった状態のことで、酒に強くなって(耐性の形成)酒量が増加します。精神依存とは、酒がないと物足りなく感じるとか、緊張をほぐすのに酒を必要とする状態のことで、酒量が増え、ほろ酔い程度では飲んだ気がしなくなります。酒呑みならほとんどの人に当てはまることと思います。

 先日のAAのミーティングでは、“なぜ酒に囚われたのか” がテーマでした。仕事上のストレスでイライラした神経を宥めるためとか、トントン拍子で昇進する先輩社員に嫉妬してとか、決まってマイナス感情を紛らわすためだったからと考えるのが私のいつもの定番です。ところが珍しいことに、そのとき考えたのは上記の進行プロセスにある習慣化のことでした。

 初めての酒なら、一回の飲酒だけで酒の虜になるわけがないのです。最初の一口は、舌や喉へのピリピリした刺激が強く、それがビールならその苦さに閉口するのが普通で、二度と口にすまいと心するものです。だから、酒に囚われるまでには相当長い期間にわたる習慣化があったハズなのです。そこで思い出したのが薬用養○酒でした。

 虚弱体質だったこともあり、私は小学校の中学年ころから薬用養○酒を常用するようになりました。滋養強壮によいからと親が人に勧められ、結構高価なのに無理して私のために買ってくれたものです。元々酒に強い体質の私には何の不快感もなく、就寝前の一杯が1~2年ぐらい続いたでしょうか。それを見た周りの大人たちは、将来辛い洋酒を好むようになるだろうと言っていました。

 薬用養○酒の度数はワインと同じくらいの14度です。大人が1回に飲む分量は20mL、恐らく私はその半量の10mLを常用していたと思います。そんな量を1~2年も続けていたのですから、小学生のうちに習慣化が立派に成立していたのだと思います。

 だから酔いは心地よいものだという刷り込みがあり、本格的な飲酒に対して何ら抵抗感がなかったのです。このお陰で立派な大酒飲みになれました。

 もうひとつ習慣化を挙げるとすれば毎晩の晩酌でしょうか。TVドラマやCMの影響だと思いますが、暮らし向きの良い家庭なら晩酌は当たり前という刷り込みがあったようなのです。要は虚栄心を満たすための見栄なのですが、たとえ外で飲んで帰って来ても飲み直しの晩酌が欠かせなくなって行きました。

 こうして習慣化から精神依存が成立し、さらに酒量が増えて身体依存となり、家庭内不和から別居という定番コースを辿ったわけです。挙げ句の果てが連続飲酒発作で危うく死にかけるところまで行きました。

 想えば、すべての根源は小学生時代の薬用養○酒にあった? いくら何でもこれはお門違いの言いがかりですが、小さい頃の飲酒はたとえ『滋養強壮』が目的でもお勧めできません。こんなこと当たり前ですよね。


次の記事も是非ご参照ください。
アルコール依存症の進行プロセス』(2016.3.04投稿)
私の底着き体験・断酒の原点』(2014.9.08投稿)



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頓着 / 忖度?

2018-06-26 06:18:40 | 世相
 その日は朝からどんより曇っていて、三宮であったAAミーティングから帰る頃には雨が降り出しました。そんな帰り道、阪神神戸三宮駅でのことです。

 ホームで電車を待つ間、私はいつも決まって階段近くの乗車位置に立つことにしています。私が降りる駅でも出口の階段が近いからなのですが、ホームのそこだけ乗車位置の表示がありません。階段の登り口近くなので混雑を避けるためのようです。だから乗客はいつもバラけて立っています。

 私が定位置に近づくと先客は男性一人だけでした。歳の頃は30前ぐらいでしょうか、少し老けて見えました。大きな布製のバッグの大きな持ち手を肩に掛け、彼は脇目も振らず一心にスマフォの画面に見入っていました。彼の周りには、誰の邪魔も許さないというピリピリした空気が張りつめていました。

 そのうち電車が、私の思惑通り目の前にドア、となって停車しました。普通、ホームで待っている客は開くドアの両側に分かれて立つものですが、何と彼は選りによって私の目の前に立ったのです。しかも大きな布製のバッグを私の胸元に押しつけるように、です。「(コイツ、ワザとやっているな)」と思ってしまいました。

 電車に乗ったら端の方の座席から埋まっていくのが普通です。彼はドアに一番近い端の席に着き、しかも席に着くなり窓のブラインドを下ろしてしまいました。私はというと、そのシートのもう一方の端の席に着きました。

 私たちが座ったシートは進行方向右側で、晴れた日なら窓から直射日光がまともに差し込む席です。雨なので直射日光の心配はありませんし、しかも神戸三宮は地下駅で、地上に出るのは2駅先なのです。そんなことなど頓着する気配もなく、彼のスマフォとの睨めっこは続いたままでした。

 車窓から見える景色が楽しみな私なので、向かいのシートの乗客に忖度してよっぽど彼に一声掛けようとしたのですが、余計なお世話と止めました。依然として彼の醸し出す、邪魔されてなるものかという雰囲気に呑まれていたのだと思います。そして私は私で、ベストのポケットから “どら焼き” を取り出して周りに忖度することなくそれを頬張ったのでした。

 これを見た向かいのシートの乗客たちはどう思ったでしょう? 公共の場でマナーを弁えないのはどっちもどっちで、世界の中心は自分だと思っている嫌な輩二人と思ったことでしょうネ。



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ヒゲジイのPAWSによる悪文見本市(その18) 体感?

2018-06-22 06:31:22 | 悪文見本市
 今回は、再び「自分独自の座標軸を持っていますか?(2017.1.06投稿)から事例を取り上げてみました。このシリーズ(その12)でも取り上げた記事ですが、そのときは見落としていた部分です。

 投稿したのは、“認知のゆがみ” の意味が具体的に理解できたばかりの頃で、回復への新たな課題が “認知のゆがみ” をどう矯正するかになった時期でした。

 それまでにも、自己を相対化することが回復=平常心となれる鍵ではないかと薄々気づいてはいました。つまり、自分自身から距離を置いて自分を客体化して眺めることです。それでも、相対化をどうイメージしたら具体的でわかりやすいのか、うまい考えがなかなか思い浮かびませんでした。

 そんなときにふと思いついたのが三次元的立体空間の座標軸でした。様々な事柄それぞれについて位置関係を特定する場合、一次元的直線の物差しよりも三次元的立体空間を想定した座標軸の方がイメージとして相互関係がわかりやすいと考えたわけです。

 そのきっかけは、怒りには兆しがあるという感覚(体感)に気づいたことでした。「頭に血が上る」というあの感覚です。兆しは体感そのものですが、それを感情の座標軸上の変化とイメージしたらわかりやすかったのです。

 ここからはちょっと飛躍し過ぎの感アリですが、これが五感を総合した体感こそ座標軸になり得るのでは(?)と気づいた転機となりました。何か忘れ物があったハズだが(?)という予感に似た感覚や、何かが危険と察知したときの胸騒ぎなどは、まさしく体感そのものです。しかも最近、その体感で間違った例がないのです。そこで、これこそが位置情報を知らせる座標軸の役目では(?)と考えたわけです。

 以上は、体感がアルコールの毒から完全に回復してまともになったお陰だと考えています。今では身体の内外を問わず、体感が環境の変化に敏感に反応してそれを知らせてくれているようなのです。
「体感の知らせに素直に従えば、まず間違いない!」
最近、この感を益々強めている私です。ちょっと変ですか?

***************************************************
【事例53】
「怒りを一方に、その対極に喜びを置いた一本の座標軸をイメージすると、原点に当たる両者の中間点が落ち着きになると思います。僅かでも原点からどちらかに動くと、それが兆しと敏感に察知できるようです。」
         
「・・・原点に当たる両者の中間点が心の落ち着きになると思います。僅かでも原点からどちらかに動けば、その動きが微妙な体感の変化(兆し)として瞬時に察知できるようです。」

 記事を読み返してみて、いの一番に違和感があった部分です。違和感は、「落ち着き?」「兆し?」でした。それぞれ何を指すのかが抜けているので、不足している言葉を補ってみました。

 下線部はその頃まだ自信が持てなかった部分ですが、今では自信を持って「できます」と断言できます。兆しがマイナス感情のそれなら、“一息ついて 一歩下がって”、それでもダメならその場を離れればいいだけのことです。


【事例54】
「 この文脈をAAのミーティングに当てはめると、各メンバー(仲間)の語る体験は、海図上で目印とすべき灯台のように、対人関係で私独自の座標軸上の貴重な目印となってくれ、同時に自分自身の位置情報をも教えてくれていることに気づきました。ミーティングで聞く仲間の体験談は、作為のない貴重な事実を正直に語っていると思えたからです。これが二つ目のきっかけでした。」
         
「 この文脈の意味するところをAAのミーティングに当てはめてみると、次のことにも気づかされました。ミーティングで各メンバー(仲間)の語る体験は、海図上で目印とすべき灯台のようなものということ、つまり、私独自で設定した対人関係座標軸上の貴重な位置情報でもあり、同時に私自身の立ち位置をも教えてくれるものということです。それからというもの、作為のない事実を正直に語ってくれる仲間が貴重な道標と思えて来ました。これが二つ目のきっかけでした。」

 少し込み入ったことを書こうとすると途端に頭が混乱しだして、ついこのような複文・重文の長い構文になりがちです。これもPAWSの一つ “思考プロセス障害” の現われではないかと睨んでいます。

 頭の中をよく整理して、複文を解消してみることにしました。少しは読みやすくなったでしょうか?

***************************************************
【急性離脱後症候群(PAWS)】
 症状は、断酒開始後3~6ヵ月目で最も強くなり、6ヵ月~2年で回復する。

  ○ 思考プロセス障害(脳の働きにムラがある、頑なで諄(くど)い思考、因果関係を
    理解できない)
  ○ 情動障害(情動の揺れ)
  ○ 記憶障害(短期記憶の障害)
  ○ 睡眠障害
  ○ 身体的協働性に問題
  ○ ストレス感受性に変化(おそらく認知障害“認知のゆがみ”の意味:筆者追記)
                  (アルコール依存症専門クリニック教育資料より)

 その障害の一つ “思考プロセス障害” では、脳の働きにムラがある、頑なで諄(くど)い思考、因果関係を理解できないなどが知られています。私の経験から言えば、 “思考プロセス障害” は次の3点に言い換えできるでしょうか。

  ● 脳が混乱して疲れやすく、よくストライキを起こすこと
  ● まとまった文章を書こうとすると、なかなか考えがまとまらないこと
  ● 使うべき助詞、所謂 “てにをは” の適切な使い方に迷うこと

 さらにより具体的に挙げれば、“遠回りする思考”、“助詞の使い方の混乱”、“修飾語の語順の誤り”、“時制の混乱” などとなり、大概が “慣用的な言葉の使い方(言い回し)の失念” ということに要約できます。


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せめて “アレって言っているうちに”

2018-06-19 06:24:20 | 雑感
 いつも買物をするコープでのことです。その日買うつもりでいた品物をカゴに入れてレジに並びかけたとき、ふと期間限定で安売りしていたノンカロリー・コーラのことを思い出しました。慌てて売り場に戻ってお目当てをカゴに入れ、再びレジに並んだのですが・・・。

「このコーラ、(安売りは)明日まででしたよね?」と、念のため確認してみました。
「そうですねぇ(と広告を確認して)あっ、あった! そうです、1週間限りで明日までですね。アレって言っているうちに、もう1週間経っているんですねぇ?!」
「アレって言っているうちに? ・・・死ぬんだ!」咄嗟に出て来た言葉でした。
「“死ぬんだ” ですか?!(笑)何か別の言葉が出て来ると思ってたから、おかしくって!」
「死ぬときって、多分そんなもんだと思いますよ。もっとマシなことが言えればいいんですがねぇ。」この間にレジの計算も終わり、予めチャージしていた金額では足りないという表示が出ていました。
「アレって言っているうちに、お金の方も足りなくなって・・・。」と、つい悪乗りしてしまいました。

         *   *   *   *   *
 人の一生なんて短いものだ、とつくづく思い知らされている今日この頃です。平穏な日々が何もなかったかのように過ぎたときもあれば、中身の濃い日々が怒濤のように過ぎ去ったときもありました。平穏な日々なら、たとえ1年でも “あっという間に” でしょう。それが先行きの見えない日々だったら、はたしてどうでしょうか?

 私の40代はまさに怒濤のような日々でしたし、断酒後の1年半ぐらいも違った意味で先行きの見えない日々でした。人生の最期は不意に訪れるものでしょうが、そんな場に置かれても中身の濃かった日々を思い返してみたい気持ちがあります。

 “アレって言っているうちに” という言葉には、それまで何かに没頭していた感覚がありますし、アレコレ思い起こせるだけの時間もありそうな気がします。そんな心の時間を持ちたくて、無意識のうちに抗ってみた言葉だったのかもしれません。

「アレって言っているうちに、もう来たか!」
今はの際には、せめてこう呟けるだけ頭がハッキリしていればいいのですが・・・それが問題ですよね?



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“話す” って “放す” こと?

2018-06-15 05:55:35 | 自助会
 アルコール依存症者の自助会では、共通して “言いっぱなし・聞きっぱなし” がルールです。このルールがありながら、ミーティングや例会では迂闊なことは言えないと警戒感を持っている人が結構多くいます。下手なことを言ったら後で何を言われるかわからない、というのがその理由です。

 確かに、口外しないよう念を押されると却ってその秘密をバラしてしまう人が結構いますから、こういう懸念は理解できます。が、心配には及ばないのでは、と私は考えています。聞き手の立場から言えば、話がよく飛ぶのであまり覚えていないというのが実態で、印象に残る言葉はあったとしても一言二言ぐらいなのです。これは私だけではないと思います。

 むしろ心配するのは、当たり障りのない悩み事の話でお茶を濁してしまうことの方です。これではミーティングや例会の意味がなくなってしまいます。聞き手の前で悩み事を語って、胸のつかえを降ろすというのが第一義のハズだからです。

 たとえ正直に話そうとしても、あからさまに口にするのが憚られることも現実にはあると思います。そんなときは暗に匂わすぐらいに留めておいても構わないと思います。私も、性的妄想に取り憑かれてAV動画にハマっていたときのことを話した際には、さすがに慎重な言葉選びをしていました。

 隠しておきたい本音というのは、どんなに用心していても、しゃべっているうちに思わず口を衝いて出て来るものです。それがたとえ不本意であっても、一人で抱え込んでいたものを手放せる幸運にもなり得ます。こうしたことで心の奥底に淀んでいた澱のようなものや、腹に溜めこんでいたモヤモヤしたものの正体に気づけたり、スッキリと晴らせたりできたなら、それはそれでいいのではないでしょうか。
  
 「話す」は、声に託して思いを手放す意とも解釈できます。「話す」という言葉は、「咄」という国字があることからも「放す」が語源という説もあると聞きます。目の前に聞き手がいるからこそできることで、同じ “言語化” でも「書く」ことでは得られないことです。

 “言いっぱなし・聞きっぱなし” のルールは、質問や反論、意見を禁じているだけと了解すればいいのです。恥も、外聞も、見栄さえもかなぐり捨てる勇気さえあれば、長年溜め込んでいた胸のつかえさえもキレイサッパリ降ろすことができるハズなのです。

 「最初から思い切って、徹底してやるように、・・・」
(アルコホリク・アノニマス 第5章より)



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幼女虐待死事件によせて

2018-06-12 06:19:16 | 世相
 東京・目黒であった幼女虐待死事件。たった5歳で亡くなった結愛ちゃん、これでもかという継父からの暴力を受け、実母からもネグレクトのイジメに遭った幼女です。

 たとえ大人になったとしても、アダルトチルドレン(AC)の重荷に苦しめられる人生になったことでしょう。自分に非がないのに、ひたすら自分が悪い子だったからと責め続けるのがACだと聞きます。

 そんな生きづらいACの人生を想うに付け、その宿命から解放されたことがせめてもの救いでしょうか。薄情なようですが、私にはそう思えてなりません。

 結愛ちゃん! たった5歳で、一生に余りある責め苦すべてを背負い、一生に一度の悲しい作品を遺した幼女。彼女が懸命に遺した文章に心を揺さぶられない人など何処にもいないでしょう。

「ゆるしてください もうおなじことはしません」
いじらしく自分が悪いと許しを請う、胸が張り裂けそうになる言葉です。



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ヒゲジイのPAWSによる悪文見本市(その17)

2018-06-08 06:28:48 | 悪文見本市
 今回は、手・足・口の動作に覚えた違和感を述べた記事「老化現象? それともPAWS?」(2017.1.10投稿)から事例を採ってみました。

 歳を取ってくると「これが老化現象?」と思わせられることが色々出て来ます。何気ない日頃の動作に違和感を覚えた場合がそうなのですが、動作がどことなくブキッチョになったような感じと言えばいいのでしょうか、依然としてうまい表現ができなくて残念です。それだけに、この記事の表現・描写には随分てこずりました。

 記事本体でも述べているように、私は近頃、物理的な距離感に自信が持てなくなっています。これが歳を取ったせいなのか、それともアルコールの置き土産・PAWSによるものかはわかりません。が、ひょっとしたらPAWSの中にある「身体的協働性に問題」という項目がこれに当たるのでは(?)と依然としてこだわっています。いずれにせよ、紛れもない事実なので抗いようがありません。

 上記記事をお目通しいただければ、老化現象の参考に多少はなるかもしれません。なお、記事本体を読み返してどうしても気になった部分に、事例では下線を付しておきました。

***************************************************************
【事例52】
「最近、手足の協調運動機能(?)が覚束なくなったと気になっています。・・・(中略)・・・
 片手でモノを持っていて、指だけでその中の一つをうまく操ろうとすると覿面にしくじります。モノを持ったままの片手でドアの鍵を開けようとして、握っていたモノを落としたり、片手で二つのレジ袋を持ってはその一方を指だけで外そうとして両方とも落としたりしています。逆も真なりで、持ち物をもう一つ増やそうとして、持ち物すべてが手から滑り落ちたりもします。・・・(中略)・・・
 足の距離感を間違うことも多くなりました。ゴミ拾いをしていて不用意に、木の枝が額に当たったり、石の仕切りや小さな切り株に躓きよろけたりすることが多くなりました。食べ物を普通に噛んでいて、なぜか舌までも噛んでしまうことがたまにあります。」

         
「最近、手足の協調運動機能(?)が覚束なくなったと気になっています。・・・(中略)・・・
 特に、片手で複数の物を持っているとき、その中の一つを指だけでうまく操ろうとすると覿面にしくじります。片手でドアの鍵を開けようとして一緒に持っていた物の方だけ落としてしまったり、レジ袋二つの一方を指だけで外そうとして両方とも落としたりということがよくあります。逆も真なりで、持ち物をもう一つ増やそうとして持ち物すべてを落としたりもします。・・・(中略)・・・
 物との距離感を間違うことも多くなりました。ゴミ拾いの作業中、ゴミにばかり気を取られて額に木の枝が当たったり、仕切り石や小さな切り株に躓いたりしています。口の中でも同様に、普通に噛んでいながら、なぜか舌まで噛んでしまうこともたまにあります。」


 元の文章の第二段落は、片手だけで複数の物を操作しようとした場合、若い頃と違って見事にしくじる場面を具体的に描写しようとした文章です。できるだけ正確に描写しようするあまり、却ってくどくどしく重たい表現になってしまいました。
 
 そこで、「片手で物を持った状態」と一々断らずに済ますため、第二段落の文頭に副詞「特に」を挿入して片手であることを強調してみました。これでだけでも後続の文章が少しスッキリしたのではないでしょうか?

 同じく第三段落の前半は、ゴミ拾いの作業中に距離感がつかめなくてヘマをしてしまう場面を描写しようとした文章ですが、「不用意に」ではうまく文意が伝わって来ません。そこで、「ゴミ拾いの作業中、ゴミにばかり気を取られ」と具体的に記述することにしました。

 この他、修飾語と被修飾語の語順や読点の打ち方についてもかなりの乱れがありましたが、それぞれ適切に改めたつもりです。いかがでしょう、少しはマシになったでしょうか?

***************************************************************
【急性離脱後症候群(PAWS)】
 症状は、断酒開始後3~6ヵ月目で最も強くなり、6ヵ月~2年で回復する。

  ○ 思考プロセス障害(脳の働きにムラがある、頑なで諄(くど)い思考、因果関係を
    理解できない)
  ○ 情動障害(情動の揺れ)
  ○ 記憶障害(短期記憶の障害)
  ○ 睡眠障害
  ○ 身体的協働性に問題
  ○ ストレス感受性に変化(おそらく認知障害“認知のゆがみ”の意味:筆者追記)
                  (アルコール依存症専門クリニック教育資料より)

 その障害の一つ “思考プロセス障害” では、脳の働きにムラがある、頑なで諄(くど)い思考、因果関係を理解できないなどが知られています。私の経験から言えば、 “思考プロセス障害” は次の3点に言い換えできるでしょうか。

  ● 脳が混乱して疲れやすく、よくストライキを起こすこと
  ● まとまった文章を書こうとすると、なかなか考えがまとまらないこと
  ● 使うべき助詞、所謂 “てにをは” の適切な使い方に迷うこと

 さらにより具体的に挙げれば、“遠回りする思考”、“助詞の使い方の混乱”、“修飾語の語順の誤り”、“時制の混乱” などとなり、大概が “慣用的な言葉の使い方(言い回し)の失念” ということに要約できます。



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立ち話

2018-06-05 06:12:50 | 病状
 道のゴミ拾いを3年も続けていると、さすがに顔見知りが多くなりました。先週の日曜日、ゴミ拾いコースの道で出会った人もその一人です。私より少し年上の、70歳過ぎと本人は言っていました。今回は、そのときの立ち話を再現してみました。(誰がしゃべったのか記していませんが、内容から容易に察しが付くと思います。)
         *   *   *   *   *
「日曜日もやるっていうのはスゴいですね?! 全くのボランティアですよね?」

「そうです。持病のためもあって、・・・まぁ、実益と趣味とを兼ねてなんですが、趣味というよりもう病気ですね。一日でもこれをやらないと覿面に体調が良くないんですよ。なさけないことですが、これが仕事なら日当5千円でもやらないでしょうね(笑)。」

「体調に良い? 持病って何ですか?」

「糖尿病です。こうやって身体を動かしていれば血糖値の上昇を抑えておけるんで・・・。糖尿病薬も1日1回の1種類だけで済んでいます。ただ単に歩くだけのウォーキングに比べてもゴミ拾いの方がずっと効くんですよ。」

「私も、高脂血症と高血圧が持病なので薬が手放せない状態なんです。高脂血症の方は、病院を変えたときに一度薬を止めてみたんですが、やっぱり悪化しましてね。医者からは、薬を止めたデータがないから一生服用し続けなさい、と念を押されています。それ以来、ずっと続けているんですよ。」
(顔がくすんで見えるのは、どうやら病気のせいと思われました。)

「なるほど! 私も以前は高血圧もあって、高血圧だけでも3種類の薬を飲んでいました。最近は、全部が全部データ頼みの医者ですからね。医者が引き合いに出すデータというのは、何千人か何万人かの患者に薬を使った大規模臨床試験のデータのことで、実は製薬メーカーが主導して集めたものなんです。製薬メーカーって、薬を使ったらこんなに良くなるというものには何十億もの資金を出すのに、止めても問題ないというデータにはびた一文出さないんですよ。・・・こんなふうに医者に言ってみたら、すんなり薬の数を減らしてくれましたがね。」

「そりゃ尤だ! そんなに金がかかるんなら、中止したデータなどわざわざ採らないでしょう。・・・ということは、以前はもっと薬が多かったんですか?」

「以前は私も、高血圧、糖尿病、高脂血症と生活習慣病を3つも抱えていました。その挙げ句、狭心症にも2回なりましてね。そんな状態でしたから、全部合わせて9種類15錠もの薬を飲んでいました。それが酒を断ったら半年もしないうちに、糖尿病以外は全部正常範囲内に戻ったんです。もちろん、糖尿病も軽くなりました。そうそう、血圧がアルコールで高くなるのは有名な話なんですよ。」

「ほぉ、高血圧と高脂血症が・・・?! 酒を断って? しかも半年で?」

「お恥ずかしい話ですが、実は私、酷いアル中だったんです。酒を断って4年半経ちます。」

「どう見てもそうは見えませんね。とても健康そうに見えますよ。それはそうと、そもそもアル中って、どんなふうだったらアル中と決まるんですか? 私も酒が好きな方なんで・・・。」

「先ず、飲み始めたら止まらなくなることですね。この一杯で止めようと決めても止められない、そしてずるずる飲み続けているうちに寝てしまう。アル中って、酒乱型の人よりもこういう寝型の人の方が圧倒的に多いんです。」

「そんな人、酒飲みなら珍しくないですよね? その辺にゴロゴロいますよ。」

「その通りです。そのうち離脱症状と言われる禁断症状が出て来たらアウトです。朝から、というよりも昼近くになると、掌にジットリ汗をかいて手が滑るぐらいになるとか、手が震えて字が書けなくなるとか、・・・昼近くというのはアルコールが身体から抜ける頃合いなんです。こんな離脱症状が出て来たらアル中で決まりです。本人が最初に自覚するアル中の症状ってこんなものです。」

「実は私、今飲んで来たばっかりなんですよ。酒は百薬の長と言われてますよね? そんなことを言い訳に毎日飲んでいるんですが、幸いまだそんな症状はないですし、このところ歳のせいか飲む量もめっきり少なくなりました。今、こうして話を聞いていたら、酒を断つなど劇的に生活習慣を変えないといけないなぁ! 要はそういうことですよね?」

「製薬メーカーに勤務していたから言えることですが、毒でなければ決して薬にはなりません。酒が百薬の長だとしたら、酒は毒の中の毒ということですよ。酒を止めたら薬ナシでいけるかもしれませんよ!」

「ところでゴミ拾い、一日何時間ぐらいやってるんですか?」

「長くて6時間ぐらい、まぁ大体2時間以上はやっています。もちろん、休憩を挟んでの話です。」

「身体に良さそうだから今度、私もやってみようかな」
彼はそう言って、その場を離れていきました。お愛想とは言え、こう言ってもらえるのは嬉しいものです。

「助かります。是非、そうしてください、楽しみにしていますよ。」

         *   *   *   *   *
 一言でアル中を説明するのは難しい、つくづくこう思い知らされました。果たしてこんな立ち話で、アル中という病気が理解してもらえたのか甚だ心許ない気持ちです。

 それよりも感慨ひとしおだったのは記憶力がここまで戻ったことです。断酒してから1年ほどは、たった今聞いた話でも左から右に抜けていく状態でした。だからその当時は、こんなふうに会話を再現することなど至難の業、夢のような話だったのです。



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百薬の長の酒 って老化促進薬?

2018-06-01 06:03:27 | 病状
 飲酒していた頃の私は、生活習慣病といわれる高血圧、糖尿病、脂質異常症、これら3つの病気すべてを抱えていました。それが酒を断ってからというもの、糖尿病以外は全部正常範囲内に戻っています。しかも、残った糖尿病も随分軽くなっています。

 かつては成人病と呼ばれていた生活習慣病ですが、その名称変更の経緯からして老化と年季の入った生活習慣に原因があるとする意図が読めます。長らくこれら生活習慣病を患った者として、またアルコールの常習者だったことからも、その発症と進展には間違いなくアルコールが大きく絡んでいたと私は確信しています。

 つまり、年季の入った生活習慣の中で最もクサイのが飲酒習慣(つまりアルコール)ではないかと睨んでいるわけです。恐らくこのことは、これらの病気の大多数の患者にも当てはまるのでは(?)と思えてなりません。

 また、典型的な老化現象と言えば、もの覚えが悪いとか、もの忘れがひどいとかの記憶障害を思い浮かべると思います。ところがアルコール依存症者では、この記憶障害が若年者であってもよくみられるのです。とすれば、アルコールは老化を早めるのでは(?)と思わざるを得ません。

 こうしたことから、乏しいながら私が持っているアルコール毒性についての知識を一度整理して、アルコール老化促進説(?)とでもいうべきものを敢えて提起してみようと思いました。以前にも取り上げたことのあるテーマであり、性懲りもない動機のもとで少々粗っぽい論旨展開になっていますが、どうぞご容赦ください。

 さて、アルコールの毒性については以下のことが知られています。

 アルコールは、ストレスホルモンのコルチゾールの分泌を亢進させ、そのコルチゾールが交感神経を緊張させて血圧を上昇させます。つまり、アルコールは高血圧の原因物質の一つです。

 アルコールは肝臓で解毒されます。アルコールを常習していると肝臓はその解毒に忙しくて糖代謝に手が回らず、それがエネルギー代謝全体に悪影響を及ぼします。つまり、アルコールは高血糖や脂質異常をもたらします。

 アルコールは、コルチゾールを介して記憶を司る海馬の神経細胞を減らします。そして、その大量使用が前頭葉の感情制御機能の低下をもたらすこと、さらに大量常習が前頭葉の萎縮を来たして知的レベルの低下をもたらすことも知られています。つまり、アルコールは記憶障害などの大脳機能の低下をもたらします。

 アルコールは小脳にも悪影響を及ぼして協調運動に齟齬をきたします。これは酔っ払いのヨタヨタ歩きが代表的ですが、アルコールの解毒に要したビタミンB1が不足したためのようです。その最悪のケースがウェルニッケ・コルサコフ症候群・脳症です。

 生活習慣病、記憶障害、前頭葉の萎縮、協調運動機能の低下、これらは主要な老化現象です。そして上述したように、これらの老化現象はアルコールによってもたらされる変化と符合する現象なのです。ここまで状況証拠が揃っていては、アルコールこそが老化を早める老化促進薬と考えざるを得ません。

 以上は素人の推論です。素人の推論ではありますが、まず間違いないと思っています。今度、専門クリニックを受診するとき、是非とも主治医に意見を聞いてみるつもりでいます。どうぞ、その結果をお楽しみに!



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