生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

松井守男「宙」/新千歳空港内アート

2010年09月06日 12時32分50秒 | 美術/絵画
2010年9月6日-3
松井守男「宙」/新千歳空港内アート

 朝日新聞2010年9月6日G8面に、松井守男画伯の紹介があった。
 画像検索して見ると、1985年の「遺言」はなかなかよさそうである。これが気色良いのは、山形の光の破片のようなのが、繋がりとバラけとの均衡を取りつつ、うまく左にも拡げていることが一因だろう。そして、45度に交わる破片が、地の縦方向の筋と拮抗して映える。
 面想筆による油絵ということ
http://www.chanel-ginza.com/nexushall/2008/morio/
だから、近づいて細部を見ても白けず[註1]、全体の構図とその他(画像ではわからないが、たとえば画肌の感触)がよいのだろう。

 [註1]人の肉眼の解像度は、絵画に近づけば相対的に高まる。すると、具象では、たとえば人の肌は、絵具で構成されているから、絵具で作られた表面や絵具の塊や、あるいは絵具の筆跡(筆跡とは絵具の配置で作られるものを、われわれが筆跡と認識するものである)を「見る」ことになる。そこでは、人の肌は無い。あるいは、絵具の配置そのものへと解消または還元(=減少)される。
  松井作品の場合、おそらく、細部においても、線という「絵画としての」要素があるのだろう。要、実地調査。

 画像検索で、国内線1階に、松井守男「宙」があることがわかった。国内線3階の渡会純价「ARABESQUE-旅」と「ARABESQUE-愛」は見かけていたが、「新千歳空港内アート」として他にも色々あるとは知らなかった。「宙」と同じ1階には、日比野克彦「ORGANIC CIRCULATION」[有機的循環]もあるとのこと。
 
http://www.new-chitose-airport.jp/ja/service/?no=50
は、「新千歳空港内アート」の画像付き目録となっている。すばらしい。
 下方では地図があって、展示場所を示すらしい赤い印が点滅しているが、もっと大きな地図上に直接作者名か番号づけした番号を表示するか、もしくは、赤い印をクリックすると作者と作品名が出るようにすると便利。

 或る医院では松井守男作品4点があるらしい。
http://www.kanamarudental.com/art.html
 →[課題](あるとして)絵画療法のメカニズム。音楽療法の考え方の検討。

 松井守男作品のいくつかの画像から考えると、
 1. 基本要素は、線。つまり線描。
 2. 色数と構図の作品間変異は大きい。
 3. 作品内変異は、5段階で言えば、色数2くらい。
 4. 作品の層数は、2、2.5、または3くらい。
  (地と文ならば層数は2。ただし、展示壁面をも利用している作品では壁面を1と数える。同様に、支持体を絵画構成での層と成っている場合は、それも1と数える。フォンタナの切り裂きや穴あけ作品の場合、通常の画布面はのっぺりとしていて1。切り裂いている場合は画布が引き込まれたようになるので、その部分は仮りに0.5とする〔要検討→フラクタル次元的にできるかどうか〕。画布の下に布を張っているから、そのことで層数は、見えの上ではなく、「物理的に」(したがって見えの上でも)1増える。)

  (モダンアート展出品作品で、画布を大きく丸く切って裏側で留めた作品があった。当然、美術館の壁面が見えるし、十字状の木組みも見える。この場合、
    基底層(層1):壁面(おおよそ白。肌はのっぺり、ないし布目。)
    層2:木組み(茶色。肌は木。)
    層3以上:画布。
     層3:絵画面の基底層=地塗り的に作った場合は多くの場合、地塗り面。
     層4:文、つまり絵画の見えの上で存在させている対象が(むろん仮構的に)存在する層。
       通常の(たとえば透視図法的に)立体的な場合は、三次元と数えるやり方を採用してもよい。この場合は、地塗り面+3。
       われわれの世界は立体的に感じられるので、三次元空間としてとらえ得る。しかし、絵画の支持体は通常は平面である。ただし、円筒形や球体の表面を絵画とすることができる。考え見れば、彫刻作品であっても、物としての存在は三次元的なのだが、それはそもそも三次元空間というわれわれの認識枠組み、つまりわれわれの仮構(=構築体)である。われわれの肉眼は小さな眼球の小さな、外界と相対的には点とみなし得る場所から見ている。そして見ているのは、不透明な場合には、物の表面である。立体作品だと言っても、われわれが見ているのは、物体の表面である。或る作品では穴(穴は物体の欠落として認識される、非在である)を開けていて、向こうが見える場合でも(むろん、受け取り様はかなり異なってくるだろうが)見えるのは(不透明な場合は)表面である。

  要は、画布から数える層数は、見えまたは受け取り方の様式または規約に応じて、数え方を違えるのが、(様々な対象を)包括的にできるだろう。
  →空気遠近法。あるいは、たとえば雲のようなものを配置して(洛中洛外、源氏)、人や建物を隠すあるいは区切る場合。
  →画布上に様々な素材を張りつける場合。画布そのものを重ねる場合。立体物を張りつける場合。など、など、。


美術修行2010年9月2日(木)

2010年09月06日 01時27分43秒 | 美術/絵画
2010年9月6日-2
美術修行2010年9月2日(木)

 iPhoneでジョルダる。新千歳空港から札幌まで1,040円。ならば、新札幌までで850円と、地下鉄で新さっぽろからバスセンター前まで280円。新札幌を見学。踊り場にアートの展示。創業昭和30年という店の、昔の素朴なラーメンを食べた。

 第55回記念新北海道美術協会展/札幌市民ギャラリー/600円。講評集16頁、100円。会友と一般入選の一作品について、25字詰めで3~4行の講評文。
 格段に新らしい趣向のものは無かった。
 良かったのは、甲斐野弘幸「跫(アシヲト)ー'10」(アクリル、水彩、ガッシュ)。いままでに見たのとはだいぶ異なる。大胆な構図とやや重厚な色面の感触と四角く囲んだ大きな線が相まって面白い。白っぽい四角は弾かせているのだろうか。
 伊藤みゆき「CRIMSON」(インスタレーション)。おそらく板パネルの上に、ひも状のものなどを固めている。この黒をなんとか変異させるともっと面白くなるかも。
 中野義夫「宙からのHーAE」(油彩)。蝿の頭と前胸を画面いっぱい近くに、上方むけて描いている。もっとシュールにするには、剛毛を丁寧に、かつ、長過ぎるくらいとか、くねくねさせるとか、細いのを密集的に描くとかしたら、面白いかも。

 高橋喜代史 個展 ハイブリッドIII そして伝説へ…/CAI 02 raum。大きな機械と、大きなグの文字。煙が漂っていたので草々に退散。

 夏の終りに…/ギャラリーたぴお。

 
 上野小夜美展~没後15年~/札幌時計台ギャラリーA室、C室。
 「上野小夜美展~没後15年~」という42頁の画集をいただいた(無料配布のもよう)。造形作品の、画集の番号で26-29、32、33-34、35-37が面白かった。15年前にパリで客死とのことだが、型破りで斬新でおしゃれ。
 荒巻義雄氏の「パリに死す」(5頁)という文に、
  「それにしても早すぎる死だ。
   美術は六十、七十という齢を重ねて、やって自分自身を見つけられるものだから。」
とある。
 また、
  「美術を志す者が必ず罹る病がある。それは前例のないもの、誰でもないもの、自分自身である。この独創性つまりオリジナリティが難しい。……
   だが、人生を賭けずにはいられない衝動に駆られ、人は美術家の道を歩み出す。」
と、述べている。

 岩田ひとみ個展/札幌時計台ギャラリーF室。

瞑想とデフォルト・ネットワークというちんぷんかんぷん

2010年09月06日 00時56分38秒 | 生命生物生活哲学
2010年9月6日-1
瞑想とデフォルト・ネットワークというちんぷんかんぷん

 昨日のテレビで、或る人が認知症防止に40分瞑想しているというのに関連して、茂木健一郎氏が、うろ覚えだが、
  「瞑想とは、ボケーとしているのではなくて、デフォルトネットワークが休んでいる」
というような、ことを言っていた。
 ちがったかな? 考えているときは、デフォルト・ネットワークは休んでいるのか? なら、瞑想状態とはデフォルト・ネットワークが働いている状態なのか?
 検索すると、ここでのデフォルトとは、何もしないこと、らしい。しかし、ネットにはきちんとした定義は見当たらなかった。
 健康な人が空想中は、初期ネットワーク(default network)が活動していて脳の準備段階にいる、つまり脳がアイドリングしていて、アルファ波が観測される状態と言う人がいる。
http://d.hatena.ne.jp/mayumeto/20100514

 「瞑想は脳を休める状態とは違い、無意識・休息時に働く脳回路(デフォルト・ネットワーク)を活性化させる行為である」
http://nov26.seesaa.net/article/161669052.html

 ここには、「エチカの鏡で紹介、専門家13人が自ら実践するボケを予防する方法」とあるので、わたしが見たのは、エチカの鏡という番組の再放送だったらしい。

 結局、デフォルト・ネットワークとは、なんじゃらほい? 実在するのか? 脳でのセロトニン分泌は測定できるのか?
 なんにしろ、カフェで40分瞑想する、というならば、それはおそらく瞑想ではないだろう。


2010年9月3日購入本

2010年09月05日 19時22分37秒 | 生命生物生活哲学
2010年9月5日-5
2010年9月3日購入本


[M]
宮津大輔.2010.5.現代アートを買おう!.206pp.集英社.集英社新書0544.[ISBN 9784087205442] [y700+] [B20100903] [「BOOK」データベースによれば、サラリーマンの傍ら、1994年より収集を始めた現代アート約300点の収集作品は、東京オペラシティアートギャラリーや韓国・ソウルのデリム現代美術館等で公開されている、とある]

[S]
澤昭裕.2010.6.エコ亡国論.221pp.新潮社.[ISBN 9784106103728] [y720+] [B20100903]
  [【目次】1 スキャンダル続出で揺らぐIPCCの信頼性/2 京都議定書が抱え込んだ重大な欠陥/3 宣伝上手のEU、アメリカの使い分け、それぞれの外交術/4 鳩山「一九九〇年比▲25%削減構想」への重大疑問/5 暗礁に乗り上げた温暖化交渉、世界の現勢図/6 経済無視、「一九九〇年比▲25%削減」がもたらす衝撃/7 誤解と曲解だらけの国内排出枠割当・取引制度/8 次代への枠組・セクター別アプローチへの考察と提言]
 [朝日新聞に2010年8?月**日に掲載された、澤昭裕氏の意見とそれへの釈明みたいな中島映至氏の文章をくらべると、澤昭裕氏の方がまともである。しかし、某先生の意見ではどちらもものごとがわかっていないとのこと。]

スマナサーラ,アルボムッレ.2009.8〔2006.3刊を修正してまとめたもの〕.無常の見方:「聖なる真理」と「私」の幸福.306pp.サンガ.サンガ新書038.[ISBN 9784904507353] [y850+] [B20100903] [第4章は、無常の世界の予測術]

[U]
海上知明.2010.8.環境問題の戦略的解決:環境戦略試論.230pp.芙蓉書房出版.[ISBN 9784829504918] [y1,800+] [B20100903]
 [海上(2010: 18頁以降)は、温暖化に関して、4項目の論点を挙げている。

  1. 地球は本当に温かくなっているのか。
   「二酸化炭素やメタンガスが増加したこの200年間、気温がたえず上昇傾向にあったわけではなかったことは、昨今の気温上昇も一過性の出来事ではないかということになる。」(18頁)。

  2. 現在が気温上昇状態にあるとして、これが温暖化なのか温暖期なのか、それとも周期的にくる温暖期なのか。
   これは、「誰にもわからない」(18頁)。

  3. 海面は上昇するのか。
   「海面上昇の原因は、海水の膨張、山岳氷河の融解であり、内陸湖沼水、地下水の増減は不明である。ところが山岳氷河の分は大した量にならず、むしろダムによって人間がつくった水のほうが氷河よりも多いぐらいだというのである。」(19頁)。

  4. 仮に海面上昇がみられるとして、どの程度の期間でどのレベルまで上がるのか。
   「温暖化防止に不熱心なオーストラリアは、海面上昇を年間六ミリとみなしているが、ツバルのように何十センチも沈んでいるところがある。……ツバルだけが沈むはずはない。このツバル問題の投げかけるものは、ガセネタが横行しているのも事実だということである。」19頁)。]
 [2010年9月3日の講演で、武田邦彦氏は、ツバルについては、領土面積は増えていると述べた。また、NHKは満潮のときにそこだけ沈む所を狙って撮影したのだという。発言内容は、(撮影禁止かつ)録音禁止だったし、多少不正確かも。]
 [それにしても、朝日新聞はもちろんだが(イギリスでの気温上昇によって葡萄栽培に適してきてスパークリングワイン製造に良いという記事でも)、北極海の氷についてIPCCとは異なることをちゃんと報道した北海道新聞も、最近の気象庁の異常猛暑についての推論発表でも、「温暖化によって」を、なににでもひっつく枕詞みたいに使っている。地球温暖化と各地域の気象の温暖化は分けてもらいたい。むろん、気象なくして気候、とりわけ全球気温という構築体は無いのだが。]

IPCC報告書の温暖化データ疑惑

2010年09月05日 12時02分14秒 | 生命生物生活哲学
2010年9月5日-4
IPCC報告書の温暖化データ疑惑

 インターアカデミーカウンシルは、IPCCについて、運営体制の根本的な改革が必要という、報告を発表したらしい。
http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010083101000072.html

 また、

  「報告は、誤りは文献引用の基準のあいまいさやチェック体制の不備が原因と指摘。運営体制の強化が不可欠として「執行委員会の設置や外部委員の起用」を勧告した。最長12年の議長の任期も「長すぎる」とした。」
http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010083101000072.html

 朝日新聞2010年9月5日4面に、ワシントンからの「ニュース ひと 舞台裏 IPCC 温暖化データ誇張疑惑 ノーベル受賞者正念場」と題する、パチャウリ議長の顔写真つきの記事がある。

  「政治家に判断材料
   を提供する純粋に科学的な組織のはずのIPCCが「政治
   的に中立でないのではないか」との疑念を完全にぬぐう
   には、時間がかかりそうだ。」

と書いている。
 IPCCは、気候変動に関する政府間パネル、と訳されているように、組織体制から言って「純粋に科学的な組織」では決してない。
 地球温暖化を主張するのが使命であり、後の報告書ほどそうなっていったように思われる(広瀬 2010 は比較を供している)。
 地球温暖化の自然科学的根拠を担当する第一作業部会の「科学者」たちの第5次報告書(とりわけ第6章)に向けての暗躍ぶりは、流出した電子メールなどから解読した、モシャー・フラー『地球温暖化スキャンダル』に詳しい。

 なお、
http://www.jamstec.go.jp/ipccwg1/ipcc/index3.html
に、IPCC組織図が載っている。

 
[H]
広瀬隆.2010.7.二酸化炭素温暖化説の崩壊.222pp.集英社新書.[y700+]
 
[M]
モシャー,スティーブン & フラー,トマス.2010.(渡辺正訳 2010.6.15)地球温暖化スキャンダル:2009年秋クライメートゲート事件の激震.4(口絵)+2+xii+304pp.日本評論社.[ISBN 9784535786523 / y2,310] [Mosher, Steven & Fuller, Thomas. 2010. Climategate: the CRUtape Letters.]

フォンタナ、タピエス(滋賀県立近代美術館)/第23回全国和紙画展

2010年09月05日 01時58分04秒 | 美術/絵画
2010年9月5日-3
フォンタナ、タピエス(滋賀県立近代美術館)/第23回全国和紙画展


 2010年9月11日(土)~10月11日(月祝)。色と墨のいざない-出光美術館コレクション展- Invitation of Japanese style Color and Ink Paintings -From the Collection of IDEMITSU Museum of Arts- /滋賀県立近代美術館/950円/JR琵琶湖線(東海道本線)「瀬田駅」からバス「滋賀医大」行にて「文化ゾーン前」下車、徒歩5分。

 2010年9月18日(土) 11:00-、14:00-(2回公演)。《Music in Museum by 出光「ブラック・アンド・ホワイト」》/滋賀県立近代美術館。
 「コンサートでは、「水墨画」の、その黒白の世界をイメージしたものに仕立て、ドビュッシーなどの印象派の作品を中心に、墨の濃淡のような繊細な表情が魅力的な名曲を集め、映画の「おくりびとのテーマ」も奏でられます。出演 菊池裕介(ピアノ)、太田雅音(ヴァイオリン)、海野幹雄(チェロ)」/滋賀県立近代美術館 本館講堂(参加無料)」
http://www.shiga-kinbi.jp/exhibition/exhibition_next.html

 2010年8月31日(火) - 10月31日(日)。横山大観と仲間たち/滋賀県立近代美術館 常設展示室1(近代の日本画と郷土滋賀県ゆかりの美術)。
 2010年8月31日(火) - 12月19日(日)/赤と黒-色彩の実験/滋賀県立近代美術館 常設展示室2(戦後アメリカと日本を中心とした現代美術)。
  ルーチオ・フォンタナ1962《空間概念-期待》
は、

  フォンタナ 1960 空間概念    100x80cm  愛知県美術館所蔵 〔灰黒色、3本切り裂き〕
  フォンタナ 1961 空間概念 期待 81x100cm  東京国立近代美術館所蔵 〔黄緑色、5本切り裂き〕
  フォンタナ 1962 空間概念    129x97cm  豊田市美術館所蔵 〔桃色、縦細穴〕
  フォンタナ 1964 空間概念    80.5x64.5cm サントリー美術館所蔵 〔金色、丸穴〕
  フォンタナ 不明 空間概念 期待 72.5x60cm  サントリー美術館所蔵 〔青色(cerulean blue?)、4本切り裂き〕

以外のまだ見たことのない作品のようである。

http://www.smma-sap.or.jp/art_work/index.html
の、セゾン現代美術館収蔵のフォンタナ作品目録は、準備中であった。少なくとも5点は見た。

  アントニ・タピエス 1960 黒い空間
http://www.b-sou.com/palm-Tapies.htm
も、展示されるようだ。
 タピエスの言葉。

  「絵画は常に抽象化作業であった。……現実というものは絵画のなかにはなく、鑑賞者の頭のなかにのみあるのだ……。
  芸術は記号である…ものである。我々の精神のなかに現実を呼び起こす何かである。この、現実という概念を呼び起こすという点では、私は抽象と具象の間になんの違いも見出さない。目が映し出す現実とは、現実の貧弱な影にすぎない」(「宣言集」より)
http://www.b-sou.com/palw-Tapies.htm

 
 2010年9月18日(土)~11月3日(水祝)。2010 公募 第23回全国和紙画展/美濃和紙の里会館/長良川鉄道「美濃市駅」から、岐阜バス「牧谷線」「洞戸栗原行」に乗車、「和紙の里公園前」下車すぐ。

 祝 アート部門入選!
  石田克「私の作った紙の上の、ワタシⅡ」
  まつもとやすこ「水刻」

http://www.city.mino.gifu.jp/minogami/view.rbz?cd=107



うまくいかない恋心を癒す

2010年09月05日 01時11分57秒 | 生命生物生活哲学
2010年9月5日-2
うまくいかない恋心を癒す

 関西テレビ8月28日の「たかじん胸いっぱい」のUHBでの9月4日再放送のなかでの、遥洋子氏の言を再構成。

 「恋はうまくいかなくて普通」。
 「うまく行っている人に相談しても、癒されない」。
 ゆえに、「うまく行かなかった人に相談する」、「癒されるかも」。

 なるほどなぁ゜゜。

サックスによるバッハ無伴奏チェロ組曲/タイムドメイン

2010年09月05日 01時06分12秒 | 音楽
2010年9月5日-1
サックスによるバッハ無伴奏チェロ組曲/タイムドメイン

 テレビ広告でときたま聞いた、ろうろうと慣り響く、低音。その低音は上部の旋律を基底としてゆるぎなく支える。バッハの曲の元はむろんチェロだが、ファゴットかバスーンあたりだと思っていた。
 先日の音楽サロンでチェロを弾く人に訊いたら、サキソフォンだろうと言う。また、チェロでの基底音が響くのは、開放弦だからとのこと。

 さきほどグーグッてみたら、
http://modama.net/47lab/dis-j06.html
に、
清水靖晃 SAXOPHONETTES
〔ASIN: B00005GYB7〕
と出ている。そしてたとえば「最も残響時間の長いCDの一つ」であり、

  「組曲4番の収録場所は、釜石鉱山花崗岩地下空洞
広さ約300㎡、約7mの天井高があります。
 同5番は、イタリアはパドヴァの"ヴィラ・コンタリーニ"という、17世紀頃の貴族の離宮です。
アウディトリオという、3回まで吹き抜けの部屋(?)で収録されています。」

とある。

 また、
http://modama.net/47lab/index.html
には、
タイムドメイン
http://www.timedomain.co.jp/
の話が出ている。


 かつて(1年ほど前か)、ここの社長さんがテレビに出演していて、ビル・ゲイツ氏にタイムドメインを気に入られたが、ウィンドウズが嫌いで、なんかの話を断ったというようなことを言っていた(偉い!)。

 TIMEDOMAIN miniを2年ほど前か衝動買いしたが、無入力時雑音が大きくて気に入らない。
 Yoshii9はまだちゃんと聴いていない。京都の京阪三条近くとか三か所くらいに試聴室があったが、今は、全国あちこちにあって、梅田や谷町六丁目で聴けるようだ。


最小美術/概念芸術/造形的要素

2010年09月04日 13時42分05秒 | 美術/絵画
2010年9月4日-2
最小美術/概念芸術/造形的要素

 [鍵語] 分類。対象の性質、分類基準。特徴抽出。新(座標)軸生成。

 美術検定実行委員会(編)『美術検定(R) 公式テキスト 西洋・日本美術史の基本』の117-118頁に、下記の記述がある。
 
  「コンセプチュアル・アート(考えだけを伝える芸術)
 ミニマリズム(最小限)の美術は造形的な要素をぎりぎりまで単純化することをめざしました。この方法をさらに推し進めると、もはや絵画や彫刻という形態をとらなくても、構想や考えだけでも芸術と見なせることになります。」(美術検定実行委員会 2008.8: 117-118頁)

 (造形的要素を定義すること。)
 「この方法をさらに推し進めると」という考え方とは何なのかがわからない。<造形的要素を単純化>すれば、構想や考えだけになるとは思えない。造形的要素を減らして、ついには無くしてしまうということだろうか?
 例として挙げられているのは、コスースの「ネオン電光ガラス文字」である。NEON ELECTORICAL LIGHT ENGLISH GLASS LETTERS GREEN EIGHT といった文字が見える。その作品は見えるのだから、支持体も色(すくなくとも対照的に)もある。光の美術として見ることができる。NEONは形態的性質(造形的要素の持つ側面)を持っている。別人に考えを伝えるには、媒体が必要である。時間変化するのは、物体ならば当然である(万物流転)。
 概念芸術は一つの極北であろう。しかし、われわれは物体(波動または振動する物を含む)を用いることなく、伝達することはできない。思念伝達 telepathyがあるとして、それは何らかの媒体を必要とするであろう(その媒体が普遍的に充満しているかして繋がり的であるならば、<あらゆるものは、(その媒体の性質、あるいはその性質と他の或る性質との相互作用において)他のあらゆるものに繋がっている)。その場合でも、媒体が物質である限り、なんらかの形態やら一つ以上の性質を持つだろう。
 何を言おうとしていたのか? <造形的要素を単純化>するということと、要素数を減少させる、ついには零にするということとは概念として異なる。これを言いたかったのだ。概念を排他的に分類すること。特徴抽出から。対極設定によって、座標軸を設定すること。特に新しい座標軸を創ること。
 なんらかの種類と程度の新奇性、これである。


最小化と単純化と一様化
 造形的要素の最小化と単純化
  要素数の最小化
 要素内要素の最小化と単純化
 色数の最小化
 画面の一様化
  例:全画面を一つの色にする。絵具を塗らず、キャンバスそのものの色だけにする。布地の色。脱色も染色もしないならば、植物繊維の色。→透明物を用いる。
  測定。格子を切ってその単位面積ごとに、色や素材を測定する。測定での単位面積ごとの平均値化。
 単純化


[B]
*美術検定実行委員会(編).2008.8.美術検定(R) 公式テキスト 西洋・日本美術史の基本.美術出版社.[ISBN 9784568240238] [y2,500+] [Oc702]


国際通貨基金による国家破綻回避例(韓国)

2010年09月04日 01時00分06秒 | 生命生物生活哲学
2010年9月4日-1
国際通貨基金による国家破綻回避例(韓国)

 大沢『日本型ワーキングプアの本質』の第8章は、「希望の経済学」と題されているが、経済システムの変革について書かれているのではなかった。

  「[清水直子]仲間と力をあわせることで解決できるということを実感すると、ひとを信頼する力を取り戻せるんですね。」(大沢 2010: 234頁)。

 会社にロックアウト解雇するといったことまでするように余裕が無くなってしまっている(231頁)のも、結局、競争が激しくなり過ぎているからだろう。

 さて、IMFによる韓国「救済」が書いてある箇所があった。
 大沢(2010: 37頁)によると、1997年10月の紀亜自動車の国営化を機として、海外投資家は韓国から資金を引き上げ、ウォンは半値以下に暴落し、また金融機関の破綻などが起こった。

  「国家の破綻を回避するために、韓国政府はIMFから195億ドルの融資を受けた。その融資の条件として、IMFは韓国政府に対して……、「金融再編」「財閥解体」「公共部門の民営化」「労働市場の柔軟化」を要求した。特に労働市場においては、整理解雇制の導入や勤労者派遣法を制定することで労働市場を柔軟化するように要求する。」(大沢 2010: 38頁)。

 柄谷行人氏は、『週間読書人』第2852号(2010年8月20日)の1面で、

  「国連システムのなかに、まったくアソシエーション的でない二つの組織がある。それが安全保障委員会と国際通貨基金です。」

と述べている。安全保障委員会とは、国連安全保障理事会ではないだろうか。

 「アソシエーション的」とは何か? アソシエーションとは、「柄谷行人の思想においては、普遍宗教によって開示された「他者を手段としてだけでなく目的として扱え」というカントの格率のもとでつながる、資本=ネーション=国家を超えた組織(生産消費組合)」(ウィキペディア)とある。

 
[O]
*大沢真知子.2010.5.日本型ワーキングプアの本質:多様性を包み込み活かす社会へ.岩波書店.[y2,400+] [Oc366.02]

個人のニッチとはなんだろう?

2010年09月02日 00時44分07秒 | 生命生物生活哲学
2010年9月2日-1
ニッチとはなんだろう?

 『エコ心理療法:関係生態学的治療』という本を目にした。最初の方に、要約があり、個人は自分のニッチ(個人の居所)のなかで生きる、といったようなことが書いてあった。「人が心身の健康を保つ上で重要な「関係の生態」を詳細に分析し、関係生態学的心理療法の実際をも示す」、という謳い文句である。
 関係(性)の生態とは? どんな定義になっているのだろう?


[W]
*ヴィリィ,ユルク[J¨urg Willi](奥村満佐子訳 2006.6).エコ心理療法:関係生態学的治療.法政大学出版局.


美術修行2010年8月27日(金)

2010年09月01日 17時43分23秒 | 美術/絵画
2010年9月1日-2
美術修行2010年8月27日(金)

 待ち合わせまでの時間があったので、京都国立近代美術館で、所蔵モンドリアン作品の次の展示はいつかと訊くと、なんと言う幸運、今、展示されているようだった。それにしても、次回企画展の予告は目についたが、まさか今、なんらかの展覧会が開催されているとは見えなかった。

 2010年8月27日(金)。関西国展/京都市美術館。13:00に友人と待ち合わせて優待券にて入場。
 全国規模展と同様に、様々な傾向の絵画が見られて、エネルギーが感じられる。作品目録を見ると、関西からだけでなく、岡山、倉敷、徳島、愛媛、島根、といったところからも出ている。
 石田克氏の作品2点は、例によってブッとんでいる。次は、どうブッ翔ぶのか? 注目したのは、初出品の石原美帆氏による、墨的作品2点。これからどうなるのか、楽しみ。なお、京展で見たものなどのある、特別陳列室があった。大作4つ展示の場合もあった。

 2010年8月27日(金)。京都市美術館コレクション展 第2期「京の閨秀・女流・女性画家-担ったもの/担わされたもの-」/京都市美術館/500円。

 2010年8月27日(金)。京都国立近代美術館/420円。
 P M 29と左下に署名のある、ピエト・モンドリアン「コンポジション No.1」は小さく(28x24cmくらいか。目録に大きさの表示無し。)、それゆえにか単純で(黒の縦線1個、黒の横線2個、白、黄、または青の面が5個)、画肌が面白いわけでもなかった。おおきく期待外れ。プラス的形態の「コンポジション(未完)」はもっと大きくて空間的広がりが感じられるが、最上部があまりにも左右対称的で、興ざめ。
 良かったのは、堂本印象「冬朝」/絹本(第13回帝展)。静謐な雰囲気が伝わってくる。雪が1cmほど、ほんわりとのっている様は絶妙。河の流れの墨線は、イマイチ。鳥7羽を消して、杭だけだともっと良かったように思う。
 ヨハネス・イッテン「幸福の島国」は少し良い。高橋善明「むげん36」は、焼き印。あと、浜田知昭作品。

 2010年8月27日(金)。宮本英雄個展/ギャラリー青い風。かなり抽象的。要素数と色数、ともに多い。コラージュ的発想というべきか。

 2010年8月27日(金)。大國ちさと 村田 茜 2人のイラスト展 あんど・すとーりー/ぎゃらりーあーとぺーじ 唯心。学部3年生らしい。ちょっと変わった世界になっていた油絵があった。