15:00迄の変則営業となった8月の祝日、14時53分にお店に到着すると店内待ち8人。その後店主さんの知り合いの方だけが数名
来店し、15時14分に閉店となりました。この日も閉店まで豚入りが販売中、一瞬躊躇しましたが購入することとしました。
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大豚入り、大蒜。
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麺の盛り上がり具合はいつも位。
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幅広い形状が目を引く麺は、全体的に柔らかめの茹で加減で心なしか小麦粉の密集度合も低め。弾き返すような弾力は影を潜める代わりに
モチッとした舌触りがより強調され、口に入れると見た目よりも量を感じました。
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スープは豚出汁や調味料に起因する円やかさを最初に感じるもやや弱く、直ぐに醤油の鋭い塩気がそれを追い越して行く、やや尖り気味の
仕上がり。
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サブ丼には野菜、豚、大蒜。
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美しく盛り付けられています。
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スッキリとした辛さの大蒜は可愛らしくちょこんと。
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野菜は噛むとミシッミシッと音がする、確かな歯応えの残る茹で加減。特に、ザックリと切られたキャベツの食感と甘味が嬉しいです。
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豚は大きく、そして厚く切られたものが5つ。
赤身のところどころに隙間が見えるように、みっちりさと瑞々しさがせめぎ合って、結果として適度な弾力を持つこととなったような豚。
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脂身少な目で健康的なビジュアルながら、決してパサついていないジューシーな豚。
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中心部の脂がトロッと甘く、全体的にほわっとした印象の豚。
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脂身と赤身との比率のバランスが取れ、満遍なくサシが入った柔らかな赤身の旨味と脂身の甘さという、それぞれの長所を一度に味わえる
贅沢な豚。
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端豚は、タレの味が良く浸みた脂身が表面を覆っており、
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ブルンとした赤身に心地良い嚙み応えを感じる、ややワイルドな肉質です。
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約20分を要して、汗だくになりながら完食。
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持参したタオルで汗を拭き、顔を上げるとカウンター上段には何故か丼が。薄々事情を察しつつも、念の為少し離れた席で賄を食べる店主
さんに「俺の分?」とばかりに無言で自分の顔を指さすと「暑いから。」との分かったような分からないような返答。既に限界に近かった
ので、同じく近くの席で賄を食べる女性助手さんに半分をおすそ分け。水で締められた麺はモチモチさ皆無のバッキバキの食感も、酸味を
感じる冷やし中華風のタレとの相性は抜群でスルスルとお腹の中へ。いつも良くして下さるのに、女性助手さんにおすそ分けしたのを後悔
する程の出来栄え。帰り際、店主さんに「お酢を効かせて冷やし中華風にしたの?」と尋ねると「ごま油しか入れてないっすよ。」と。図
らずも自らの馬鹿舌を再認識させられましたが(言い訳:中心部に乗せられた、すりおろしたように細かな大蒜が酸味と錯覚した要因?)
文句なく美味しい。是非、商品化して欲しいなぁ。
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