山田拓美喜寿の祝いが開催された日のことです。当初はにわかの自分が参加してもその価値を理解出来ないと、会への参加は全く考えていませんでした。が、参加申込締切直前になって、せっかくの機会だから参加してみようと心境が変化するも、賑わう会場で一人ぼっちで立ち尽くす極度の人見知りの自分と、それを遠巻きに見つめる顔見知りの二郎の店主さんと助手さん、という構図がどうしても頭を離れずに断念。ただ、後日公式twitter等で会場の様子を確認すると、ほとんどの時間で生前葬や各店主のお祝いメッセージの披露等が行われており、純粋な歓談タイム(私にとっての地獄)は30分程度だったよう。その位であれば孤独に慣れた自分なら、ブッフェ形式の料理を取り分ける列に並び続ける等してやり過ごしそれ以外はステージ上に注目していれば楽しめただろう、勇気を出して参加しておけば良かった、と改めて自らの不甲斐無さを認識する結果となりました。
尚、この日は二郎各店の臨時休業の影響でいつも以上の混雑を予測し、店頭に15時頃に到着すると外待ち無し。丸椅子に腰掛け行列の先頭を形成していると、2人目は15時30分過ぎに。最終的に、開店した17時45分頃にはその行列は40人へと伸びていました。
国産ブタメン、大蒜多め+野菜+ぶたカス入りアブラ+大盛り。
スープの決壊を見ると何故か頬が緩みます。
野菜と豚を除けると姿を現した大盛りにした麺。
盛り上がった部分は、ゴワゴワとして縮れが強く口に入れると水分を全て持っていかれてしまうような錯覚を覚える程の粉感。
丼の中の麺は表面がツルっと飴色に変化しています。
スープを吸うことでしっとりさが増しゴワつきは和らいだものの、飲み込むと喉の入り口付近では変わらない強い小麦粉の主張を感じます。もちもちさを感じる越谷店の麺とは反対方向を向いていますね。
もやしはしんなり、キャベツがほくほくとした野菜は熱々で口の中を火傷してしまった程。味付きのほぐし豚が乗った部分はあっという間に口の中へ。それ以外の野菜はお椀の中へ退避させ、後で麺とともに。少し学習しました。
歯を入れると赤身の繊維質が目に飛び込んでくるも筋っぽさを微塵も感じない豚。
赤身に適度にサシが入った瑞々しい肉質の赤身。
ツナのような見た目の赤身は噛む度に旨味がジュワーッと染み出してくる豚。
向かって右手前の分厚く大きな豚は、サッパリとした脂身としっとりとしながら伸縮性を持つことで食べ応えを生む赤身。
端豚は繊維方向に向かってサッと裂けていきました。
口に含むと液体全体が油でコーティングされて膜が張ったような反発力を感じる、醤油の塩味がかなり抑えられて豚出汁と調味料によるコク豊かな円やかさが全面に出つつも、ほんの少し生姜の存在が見受けられたスープ。
粒の立った大きめにカットされた大蒜は仄かな辛味。
ぶたカス入りアブラの入ったお椀は、野菜と豚の一時避難所として活用した後は、丼から移したスープを纏った麺と良く混ぜて一気に掻き込みました。
19分を掛けて完食。量的には、越谷店や神田神保町店の方が多いように思いますが同じ位の時間を要してしまうのは、油の強さ故でしょう。店主さんからの「毎度~」のお言葉を背に、開店時よりさらに伸びた行列を横目にJR東十条駅へと向かい歩き出しました。