黒鉄重工

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北米project 4 ~Is the order a warbird? その99【2016/03/04~10】

2019-09-12 23:00:00 | 海外旅行記
2016年3月9日(水)13時00分
カリフォルニア州サンディエゴ USSミッドウェイ博物館
渡し船に乗ってまずは空母の全体を観察したところで、いよいよUSSミッドウェイの艦内へと入ります。
なお入館料は大人$22.00といい値段を取ります。まあ、記念艦の維持には莫大なお金が毎年必要になるのでこれは必要なことだと思いますし、喜捨の気持ちで払いました。ただ、オンラインで事前購入すると数ドル割引になるのでこれは利用しましたが。こっちも無限に金があるわけじゃなし。
もう3年前の話なのでみんな忘れてると思いますが初日に見たUSSアイオワは毎年600万ドルの維持費が必要になると聞いたことがあります。USSミッドウェイだと戦艦よりもデカイ正規空母ですし、艦内に展示している航空機の維持費ものしかかってくるので、USSアイオワ以上に掛かってるんじゃないかなと想像します。


階段を登って乗艦。


入ると飛行格納庫に出ます。普段空母の艦載機を収納しておく場所です。
空母というのはつまるところ、戦艦が砲弾を主砲で放つのに対して爆弾やミサイルを航空機で投射するというものですんで(実際そんな単純な役割ではないですけど)、ここにどれだけ航空機を詰め込めるかが空母の攻撃力につながるので勝負どころでござんす。
就役直後(1945年9月就役)のUSSミッドウェイには一時期142機のレシプロ航空機が配備されてたそうなんで、こりゃ勝てんと。


格納庫内で浮いた状態で展示されている2機のレシプロ機。F4FとSBDでつね。
就役時期的にこの2機種が搭載されていた実績はないはずですが、艦名の由来となったミッドウェイ海戦の資料として展示されています。いや贅沢だよな。
アメリカ海軍はかつての激戦地に因んだ艦名をつけることもありにけり。同じような名前は同じミッドウェイ級空母のUSSコーラルシー(珊瑚海海戦)やアメリカ海兵隊の強襲揚陸艦USSイオージマ(硫黄島の戦い)なんかがあります。


ミッドウェイ海戦についてはみんなご存知だろうから流すとして(手抜き)飛行機の方を見ましょうね。
これはダグラスSBDドーントレス(4日ぶり2機目・479機目)です。航空機カウンターも久々に計測を再開しましたよ。でも意外にもこれが2機目でした。もっと見てきたと思ったけど(2日前に見た陸軍版SBDのA-24も入れると3機目)
博物館の展示ではサブタイプは書かれていませんでしたが、ウィキペディアによれば6型、つまりSBD-6だそうな。6型はエンジンを1350馬力のものに換装したもの。


機体の展示状態としては今まさに日本の空母に爆弾を叩き込もうと急降下爆撃しているところ。
なので、主翼のダイブブレーキを全開にしています。機体を水平に飛びながら爆弾を落とすよりも降下しながらの方が命中率が上がるのです。でも急降下して速度が出すぎると機体制御が効かなくなるんで、この制動板を展開して速度上昇を防ぐのです。SBDのこれはフラップとして使うことも出来ました。


胴体にもダイブブレーキがあるのです。この角度から見れることは少ないですから、なかなか良いですな。


照準器でたぶん赤城あたりを眼前に捉えている操縦士のトム(仮名)と追ってくるゼロ戦を後部機銃で追い払ってるジャック(仮名)。
飛行してるなら操縦士の人形は欠かせませぬ。よく分かってらっしゃる。


尾輪は機内へ収納できる構造のようですが、展示では出っぱなし。
一方で着艦フックは丸出しなんですね。


爆弾が胴体から離れかかっていて、まさに投下する瞬間というところ。


前も書きましたが、胴体にくっついたまま爆弾を切り離すと爆弾がプロペラと接触してしまいますので、二股に分かれたアームでプロペラの回転範囲の外にびよよ~んと出してやる必要があります。そういう状況を説明するには分かりやすい状況です。素晴らしい。


この角度から見るのが超かっこいい。プラモデルの箱絵みたいだ。
この時気づいたんですけど、主翼前縁の端の方に四角い細長い穴が3つ並んで空いているんですが、なんでしょうねあれ。


中々おっかないですよ。


我らがクソジャップの搭乗員の貞吉(仮名)。馴染みの格好です。


一方こちら鬼畜米帝のパイロットのビル(仮名)。


なんの穴だ?と思ったらなんか映像を流す部屋でした。無視します。


次がグラマンF4Fワイルドキャット(2日ぶり3機目・480機目)。これもサブタイプ不明ですがウィキペディアによると3型のF4F-3とのこと。ライセンス生産のFMではなくてグラマン純正のF4Fは少ないのでラッキーです。今回の旅行でも今まで見てきたのはFMばかりでしたし。
これは腹を向けて展示されていて、中翼構造というのがよく分かるなぁと。


エンジンの排ガス汚れや主翼の機銃の硝煙汚れが再現されているんですね。


脚カバーがあって、収納時は胴体と一体化するんだなぁ。
主翼の真下の胴体には窓があるのも初めて気が付きました。カメラ偵察用の窓?かと思いましたが、標準装備だそうなので、下方視界用の覗き窓なのかしらね?


右旋回中のようで、エルロンが下がってるところが好印象。右主翼もちゃんとエルロンが上がっています。
3型は初期の量産型で、まだ主翼折り畳み機構が備わっていないやつです(次の4型で折り畳めるようになる)。だから一体化した形状で問題なし。あと機銃が片側2丁なのも識別点。
3型はミッドウェイ海戦までには4型に置き換えられているはずなので、ミッドウェイ海戦の展示としては実はちょっと合わないのですが、こまけえことはいいんだよ。実は珊瑚海海戦なのかもしれん。
というように3型は、割とすぐに前線から退場させられた上に生産数は300機以下ととても少ないので、よく残っていましたね。出どころは分かりませんでしたが、ジャングルに落ちてたとか湖に沈んでたとかそういうところじゃないでしょうかね。


後ろから。良き角度。
このF4Fはところによっては復元中と書かれているところがあって、最近になって展示が行われたというところでしょう。


柵は最低限しか置いてなくて、割と近づき放題潜り込み放題なのは素晴らしい。
エアショーでもないとこの角度から見ることはないです。


胴体は割と短いのだ。



パイロットのウェイド(仮名)。



最後に全身を。
今日はここまで。

3桁突入ですか・・・。