チェコとかウクライナとかの東欧にはやけにプラモデルメーカーが林立しているんですが、ソードモデルもそのひとつです。大手メーカーが出さないような刺さる人には刺さるニッチな選出が魅力。
今回はアメリカ海軍のFJです。アメリカ空軍のF-86の艦上戦闘機版です。
簡易金型キットだそうです。ランナーの作りも雑。
部品点数は多いんだけど、合わせが大丈夫なのかな、これ。
風防は下手な日本メーカーよりも肉厚が薄くて好印象。
座席はレジン製。
デカールは良さそう。というか実際に貼ってみたらとても良い。
んじゃ作っていきます。まずはコックピットから。レジンといっても身構えずにプラと同じ様に臨めば問題無しじゃ。
胴体。位置合わせのボスや孔は無いんですか、マジですか。合わせの精度に不安が出る。
一応、機銃の孔は開けておきました。
案の定、胴体の合わせは悪いです。完成したとき見えやすい上面を基準に位置決めしていくと、下面がズレます。どういう金型作ったんだろうと。
あんまりズレているんで、私が滅多に使わないラッカーパテの出番と相成りました。大半は段差を消せましたが、一部はどうにもならなかったので諦めてしまいました。
本体塗装を終えました。
表面の凹彫刻は細くて浅いので、ベタ吹きしたあとに墨入れしたのではおそらくろくに塗料が回らんだろうと思いけり。なので先に彫刻部分に黒を吹き、次いで彫刻の周りを機体色で吹いてそれっぽい感じに。吹きすぎで黒が消えてしまった場合は墨入れして復活させましたが、やはり塗料の回りが悪い・・・。
どうでもいいですけど、F-86系のプラモデルを作るのはこれが初めてなんですよ。
主脚の収納庫はやたら組みづらい構造で、これ考えたやつはプラモデル作ったことないやつだと思いました。
デカール貼り。3種類からの選択式で、私は海兵隊のVMF-333ファイティング・シャムロックズを選択。
最初にも書きましたが、デカールはとても良いです。まず印刷がいいし透けもありません。膜の薄さもたいしたもので、段差が殆ど目立ちません。つや消しの表面にもよく馴染み、シルバリングも発生しませんでした。デカールだけくれ。
ちなみに胴体が主翼の上に隙間付きで浮いているのは、合わせがキツくてはまらないから・・・。このあとゴリゴリ削って合わせました。
そのままだと尻餅をついてしまうので機首には釣り用の重りを仕込みます。FJは前脚が長くて横から見ると機首のほうがやや上を向いているので、余計に尻餅を付きやすい構造です。なので入るだけ重りを入れました。
組立図にはそんな気の利いたことは書かれてないんですけど、これの開発者は試作品を試しに組み立ててみるとかやらないのかしらん。
仕上げにつや消しトップコートを掛けて最終組立をして完成。汚しは無し。
組み上がった物と実機の三面図を見比べる趣味はないんですが、外形は良いよね、と思います。組み立てにもっと気を使ってもらえればなー。
東欧製プラモデルはこれが初めてだったはずで、早速その洗礼を受ける形となりました。確かに簡単ではないなぁ。しかしソードのキットはどうにもならんというほど悪い出来ではないので、今後も買っていこうと思います。意外と私の嗜好に刺さるキットを出してくるんですよ。
完成品はギャラリーにて。
<使用塗料>
機体上面:LP-34ライトグレイ
機体下面:LP-35インシグニアホワイト
主翼前縁:N22ニュートラルグレー
主翼翼端:H26デイトナグリーン
エンジン、機銃パネル:N38赤鉄色
コックピット:N61明灰白色(三菱系)
主脚:N1ホワイト