67camper's Blog

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シナトラに後継者と言わせた実力派、バディ・グレコ

2006-09-03 00:57:06 | jazz & vocal
My Buddy/Buddy Greco
(Epic LN3660)


 Buddyがエピックレコードからリプリーズに移ったときに”これで自分も安心して引退できる”とコメントしたのは有名な話です。弾き語りが得意で粋な魅力をもったシンガーで、男性的な、歯切れのいいスピード感と迫力に満ちあふれた唄いっぷりがシナトラにこういったコメントをのこさせたのでしょう。ピアノに関しても相当な実力と思われ、ベニー・グッドマン楽団でも歌、ピアノ、アレンジと3足のわらじを履いて活躍したと言います。Coral, Kapp, Epic, その後Repriesと移っていきますが最も油が乗った歌唱を聴かせるEpic時代に名盤が目白押しです。

 本日アップのアルバムはこのエピック時代を代表する第一作で自己のトリオを率いて、シカゴのLe Bistroに出演した時のライブを収録したアルバムです。Buddyのピアノとボーカルが最もシンプルな形で表現された好盤と思います。A面1曲目のラテンタッチで静かにはじまる"Like Young"からもう彼の虜になってしまう渋さです。つづく“Only Love Me", "Misty"や"Just In Time"の粋な歌唱も聞き物です。B面ではシングルカットされたと言う"Lady Is a Tramp"からはじまりますが、静かにはじまり徐々に盛り上がっていく計算され尽くしたパフォーマンスは大歌手出現を予感させる好唱と行っても過言ではないと思います。

 エピックのモノラルオリジナルですが、カバーの女性のとてもキュートで印象に残る秀逸なジャケと思います。粋なボーカルの一枚と行ってよいと思います。