The Texas Twister/Don Wilkerson
(Riverside RLP332)
(Riverside RLP332)
ブルーノートの3枚のリーダーアルバムで知られるコテコテ系テナープレーヤーがドン・ウィルカーソンです。今回はこのウィルカーソンのデビューアルバムをアップしたいと思います。彼を、中央のジャズシーンに紹介したのは、何を隠そうリバーサイドレーベルのキープレヤー、キャノンボール・アダレイである。1955年、マイアミでキャノンボールはウィルカーソンとジャムる機会があり、このとき強く印象づけられたようです。キャノンボールがリバーサイドでプロデューサーをするようになり彼のレコードデビューが実現したようです。一方、ブルーノートデビューに一役かったのはアイク・ケベックだったようですね。
さて、このデビュー盤、ウィルカーソンはコテコテのテキサステナーでハードドライビングなプレイを展開します。キャノンボールはこのレコーディングにあたり、ヒューストンにいたウィルカーソンをフリスコ(SF)につれて来て、LAからはウェストコーストを代表するベーシスト、リロイ・ビネガーとドラマー、ビリー・ヒギンズを呼び寄せました。これに自分のグループの弟ナット、ピアノのバリー・ハリス、ベースのサム・ジョーンズを加えてのレコーディングになったようです。 A-1のキャノンボール作の"The Twister"からアーシーなテキサステナーを聴かせてくれます。ハリスのピアノが絶好調ですね。続くハリス作のブルース"Morning Coffee"でもそのプレイは切れています。B面トップの"Jelly Roll"はウィルカーソン作のオリジナルブルースでここでも作者自身のファンキーなソロが聴かれます。ここでもハリスのプレイには唸ってしまいます。ソロの出だしの輝かしいトーンはハリスならでは!彼のブルースのうまさは抜群ですね。つづくスタンダードの"Easy To Love", "Where Or When"もスィンギーな前者、後者のバラードプレイとウィルカーソンの魅力を100%引き出そうとするプロデューサーの肝いり具合がわかりますね。
リバーサイドのブルーマイクアンドリールのモノラルオリジナル盤です。日本盤は出たんでしょうかねぇ?CDはあるかもね・・・。