Soul People/Sonny Stitt
(Prestige 7372)
(Prestige 7372)
パーカーの影を引きづり、テナーを手に取るようになったSonny StittはGene Ammonsとのバトルプレイを筆頭にZoot Simsなどとのバトル等、積極的にバトルプレイをおこない好アルバムを制作していきます。今回は、Booker Ervinとの共演です。演奏スタイルはスムースでやや長めのトーンを使うのがStitt, ゴリッとした硬質トーンで細かいフレーズを駆使するのがErvinでしょうかねぇ?!ここではStittは得意のアルトも吹いております。この時代お得意のプレステッジのスタイルでDon Patterson(org), Billy James(ds)がつきあっています。Ervin~Patterson~Jamesと言うのは当時のレギュラーグループと思われ、他のプレステッジ盤でもこのメンバーの吹き込みがみられますね。
さて演奏曲は、A--1がタイトル曲"Soul People"です。パターソンの軽快でソウルフルなオルガンのイントロに導かれて始まるこのチューンでは、まずアービンの独特なアーシーなソロに唸ってしまいますね。これを引き継いでのパターソンのオルガンは繊細ですがファンキーフレーズを連発しなかなかにgroovyです。続くスティットのメロディックなソロもパーカー派の伝統に根ざした円熟したプレイで、若手の激しいプレイを受けてのリラックスした吹奏が好ましいです。A-2はスティットのアルトのテーマで始まるゆったりとしたブルースで、こういうスタイルは否が応でもブルースフィーリングをかき立ててくれます。B面はスタンダードぞろいでB-1がC-jam Bluesついでバラードメドレーとして”言い出しかねて”と"The Masquerade Is Over"が聴かれます。アービン、スティットの好演もさることながら、全編を通じてパターソンのgroovyなプレイに惹かれますね。
ブルートライデントのプレステッジのモノラル盤です。アップのスティットも若々しくカッコいいですね。