On The Sunny Side Of The Strip/George Shearing
(Capitol ST1416)
(Capitol ST1416)
盲目の英国人ピアニスト、ジョージ・シアリングは米国に移住して以来、サボイ、MGMに録音し、その後キャピトルに移籍し、ラテンリズムを取り入れたり、オーケストラやコーラスを入れたイージーリスニング的ジャズを展開し独自の世界を形成していきますが、やはりオリジナルとも言えるギターとバイブを加えた五重奏団での演奏がジャズファンには気になるところでしょう。彼はライブ演奏がとくに好きなようでライナーノートにも次のような台詞が書かれています "The audience provides greater emotional tension and stimulation. And this makes everybody happy-us and the listeners."
という事で、本日アップのアルバムはシアリングのハリウッドのサンセットストリップのCRESCENDOでのライブパフォーマンスです。クインテットのメンバーはShearing(p), Emil Richards(vib), Jean "Toots" Thielemans(g), Al McKibbon(b), Percy Price(ds)です。渋いメンバーですね。演奏曲はいわゆるジャズスタンダードとも言うべき4曲のスウィンガーの演奏が注目です。4曲とはA-1"Jordu"(by Duke Jordan), A-3"Confirmation"(by Charlie Parker), B--1"Bernie's Tune"(by Gerry Mulligan), B-3"Joy Spring"(by Clifford Brown)です。いずれもジャズ・ジャイアントの決定的名演のある有名曲ですよね。これをシアリング風にやってしまいます。これに聴衆も引き込まれていく様子が収録されています。当然、得意のバラードやラテンタッチの曲もあったりで、こう言った演奏になると途端に聴衆の会話がバックに聴こえたりで、この夜のライブの楽しい雰囲気がプンプンと伝わってきます。こう言ったライブの雰囲気いいですね。
所有盤はキャピトルのステレオ盤ブラックレインボーです。シアリング盤などはジャズファンや廃盤店ではゴミ扱いで結構安値と思いますよ。CRESCENDO前のストリップの風景を描いたカバーも洒脱で大好きです。