67camper's Blog

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こんなボントロはどうでしょう?

2006-12-19 00:40:52 | jazz & vocal
Let's Have A Ball/The Tyree Glenn Quintet
(Roulette R25115)


 Quiet Kenny, Booker Littleと有名盤が続いたので、今日はちょっとマイナーなボントロ奏者、Tyree Glennを取り上げてみよう。ほとんど語られる事がないので、ご存じない方も多いのではないかと思います。まず、このカバーを見て欲しい。このバタくささがたまりません。Glenn自体はスウィング系のボントロ奏者でキャブ・キャロウェイを始め、エリントン楽団、サッチモ楽団でもプレーした隠れた名手です。黒人プレーヤーでカバーの男性とは関係ないですよ!彼のプレイは、豊かな音色のオープンホーンも良いですが、何と言ってもカップミュートを駆使した歌心溢れるプレイが聴きモノです。またスウィング系の他のボントロ奏者のように粋なボーカルも聴かせてくれます。

 50年代にRouletteに何枚かのリーダーアルバムがありますが、このアルバムはその中でもカバーの良さと、トミー・フラナガンの参加があり貴重です。五重奏団の演奏でGlenn, Flanaganにくわえ女流ギターのMary Osborne, さらにCharlie Potter(b), そして名手Jo Jones(ds)の好サポートで録音されています。サイドAでは冒頭の特徴あるミュートプレイが聴ける"Love For Sale"また"Angel Eyes", トミフラのピアノがいい"Like Someone In Love"もいいですね。サイドBはグレンの粋なボーカルをfeatureした"Take Your Shoes Off Baby"が好きですよ。ここでのOsborneのギターも聴きモノです。彼女のギターは"Sometimes I'm Happy"でも聴けますが彼女のリーダー盤も希少ですよね。パブロのサラ・ボーンで有名な"I've Got The World On A String"のグレンのボーカルも渋いですよ。有名曲が多く、Glennの歌心のあるボントロ、ボーカル、トミフラのピアノ、オズボーンのギターと結構聞き所が多い好アルバムと思います。

 ルーレットの白レーベル(バークロス)のモノラルオリジナルです。DGもあります。何と言ってもカバーの発色よさと構図が素晴らしくお気に入りの一枚です。