67camper's Blog

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ワンホーンアルバム、静かなるケニー

2006-12-15 06:10:33 | jazz & vocal
Quiet Kenny/Kenny Dorham
(New Jazz 8225, jp reissue)


 トランペット、サックス、トロンボーンなどホーンプレーヤーの演奏を思う存分に楽しむにはワンホーンアルバムが最適である事はジャズファンなら誰でもご存知と思います。このワンホーンアルバムの価値について自分が最初に認識したアルバムがこの"Quiet Kenny"です。このアルバムを聴いて初めてワンホーンアルバムの重要性を理解し、その後のコレクションの道しるべになった事は言うまでもありません。ドーハムはテキサス生まれの、トランぺッターで“これがトランペットか?”と思わせるような独特のくすんだ甘い音色が魅力のプレイヤーです。自分の中では派手さならモーガン、渋さでドーハムといった公式が頭に焼き付けられたアルバムでもあります。ドーハムの唄心を示した代表作でありながらワンホーントランペットの代表的ジャズアルバムである事は衆知の事ですよね。

 メンバーは改めて説明の必要はないでしょうが、ドーハム、トミフラ、チェンバース、アート・テイラーからなる四重奏団です。A-1の「蓮の花」。テイラーのシンバル、チェンバースのピチカートに続き現れるドーハムの哀愁を感じる音色が最高です。ドーハムのソロを受けて出るスピード感さえ感じる(実際は早弾きでもないですが)すがすがしいトミフラのピアノも絶品で、ドーハムと言えばこの"Lotus Blossom"を抜いては語る事が出来ませんね。A-2の"My Ideal", A-4の"Alone Together"の美しいバラードプレイも印象的です。新潟ジャズフラッシュのマスターが閉店間際によくこのA面をターンテーブル載せていましたが、この面の最後を飾るたったワンコーラスの"Alone Together"を聴くたびに自分をジャズフラッシュのカウンター席に連れ戻してくれますね。


Kenny Dorham/1959
(Prestige 7754)

 このカバーはプレステッジの再発盤のカバーです。実を言うと、最初に購入したのがこっちの盤でした。後に買い直したくすんだ緑のオリジナルカバーの国内盤での帽子をかぶったドーハムも良いですが、このプレステッジ盤のジャケ写も好きで、こっちが安価だったので先に購入した記憶があります。学生時代で資金不足だったのです。結局2枚購入してしまい全然節約になってませんね(笑)。