A Long Drink Of The Blues/Jackie Mclean
(New Jazz 8253, Jp.reissue)
(New Jazz 8253, Jp.reissue)
泣きのアルトとしてハードバップファンには最も人気が高いのがJackie Mcleanですよね。ジュビリー、プレステッジのストレートアヘッドな演奏、新主流派系味わいが強くなったブルーノート時代どれも聴き所が多いですよね。自分は特に50年代から60年にかけてのプレステッジの演奏が好きですね。リーダー盤もさることながらマイルスとの"Dig"、 Wallingtonとの”カフェボヘミア”、ミンガスの”直立猿人”、マルの”レフトアローン”とこの当時の名盤にも次から次へとなを連ねており、この時代の充実ぶりはやはり際立っていると思われます。本日は、A面全体をジャムセッションのブルースプレイで占める"A Long Drink Of The Blues"をアップいたします。
前述のように聴きものは何と言ってもA面全体を占める"A Long Drink Of The Blues"です。自然発生的にセッションが始まる雰囲気も収録されているのも興味深いですよね。メンバーはJackie McLean(as), Curtis Fuller(tb), Webster Young(tp), Gil Coggins(p), Paul Chambers(b), Louis Hayes(ds)のセクステットです。とりわけマクリーンがテナーでセッションに望んでいるのが面白い。おそらくアルトとの持ち替えでプレイしていると思われます。テナーでもいわゆる泣きのマクリーン節が健在で『ン~・・・、これはアルト?テナー?』という疑問が絶えず現れて来ますが、基本的なプレイスタイルにはあまり変化がありません。フロントを固めるスムーズで引用を使ったイマジネーティブなプレイを聴かせるフラー、マイルス張りのリリカルな味を出すヤングの好プレイも耳に残ると思います。B面は別セッションでワンホーンカルテットのマクリーンを楽しめます。リズムはMal Waldron(p), Arthur Philips(b), Art Taylor(ds)がつとめます。"Embraceable You", " I Cover The Waterfront", "These Foolish Things"という3曲のスタンダードがセレクトされており、こういったバラードに対するマクリーンの解釈は定評のあるところでしょう。
勿論、所有盤は国内盤再発です。ブルー地のカバーが印象的ですね。結構、ファンが多いマクリーンの一枚と推測いたします。