Swingin' With Bud/Bud Powell
(RCA LPM-1507)
(RCA LPM-1507)
57年のパウエル。50年代後半においては、パウエルの体調は決して良かったとは言えないですが、好調時にはやはり無類の天才ぶりを発揮します。RCA時代のパウエルについては、この時代のブルーノートやヴァーブの演奏に比べると一般的には過小評価をけていると思われます。RCA時代には、「Strictly Powell」と本日アップの「Swingin' With Bud」がありますが、好調さという点では断然後者に軍配が上がるのではないでしょうか?本日はこの「Swingin' With Bud」をアップいたします。
57年、NYCの録音です。メンバーはパウエル、ジョージ・デュビビエ、アート・テイラーのトリオです。A面オープニングはベースのデュビビエのオリジナルである"Another Dozen"です。明るい曲調をスィンギーに弾くパウエルの好調さが伺えます。A-3の"Salt Peanuts"のデュビビエの急速超のピチカートが聴きものですね。シアリングの"She"のウォームでマイナーな曲調は日本人好みでしょうね。B面トップのパーカー、ガレスピー共作の"Shawnuff"は好調さをしめしたバップトラックです。B-3のバラード"In The Blue Of he Evening"はパウエルのバラードの上手さを改めて認識させられる筈です。続く"Get it"はこのアルバムで最も好きな演奏です。スィンギーなパウエル、グイグイついてくるデュビビエのベース、最高のユニットの証です。
所有盤は、RCAのブラックレーベル、Nipper Dog、小さい"Long Play"のモノラルオリジナルです。パウエルの赤みの強い横顔の国内盤も手許にありますが、このオリジナルの顔色はかなり自然な感じがします。オリジのデュビビエのベースはかなりビンビンに収録されている録音も楽しめますよ!